【レビュー】ニンテンドースイッチのデザインや使い勝手をチェック!据え置き機が出先でも遊べる便利さにちょっとだけハマりそう

本日、任天堂は4年ぶりの新型据え置きゲーム機「ニンテンドースイッチ」を発売した。

今までのゲーム機とは全く違うコンセプトで作られたたために少し特殊な構造をした端末で、日本のユーザーだけでなく世界的にも注目を集める同機。

個人的にも結構期待していたのだが、予約開始日に真っ先に予約した僕の手元にも先ほど本体が到着。早速開封、テストプレイしてみた。

この記事では、ニンテンドースイッチがどのような端末なのか、そして開封して実際に触ってみた感想をお伝えしようと思う。

スポンサーリンク

まずは「ニンテンドースイッチ」のデザインや仕様をチェック

「ニンテンドースイッチ」のパッケージは予想に反して小さかった。

表にはデカデカと本体写真がプリントされており、側面では様々なスタイルでプレイできるニンテンドースイッチならではの魅力をアピール。

開封すると中にはニンテンドースイッチの本体とコントローラーのJoy-Con、Joy-Conストラップ、Joy-Conグリップ、充電アダプターとHDMIケーブル(1.5m)、そしてセーフティーガイドが同梱されていた。

本体とJoy-Conを並べてみた。パッケージは結構小さく感じていたが、本体は予想よりも結構大きい

体験会などでは、予想よりも大きかったと言っている人もいたのでどれほどのものかと思っていたのだが、9.7インチ「iPad Pro」の半分かそれ以上の大きさだとは。

厚さはiPhoneよりも少し厚いくらい。ポーチに入れても大した厚さにはならないので、そこまで邪魔にはならなさそうだ。

本体を触った感じは割としっとりとした感触で持ちやすい。身近な製品で言うと「iPhone 7」のジェットブラックモデル以外のモデルに似ていて、手によく馴染むマットな素材が使われているようなので、ゲームをするための最低限のグリップは確保されている感じだ。

背面下部にある穴はスピーカーかと思いきや、排気口。ゲームの処理で発生した熱はここから排出される。

本体はUSB-C端子で充電する。本体底に用意されたUSB-Cポートに、純正の充電アダプタを接続。USB-Cは急速充電規格USB-PDに対応しているので、高速で充電が可能だ。

本体裏には、テーブルモードでプレイするためのスタンドが用意されている。個人的に不満なのは、このスタンドがあまりにショボいということ。

プラスチックでできたスタンドはちょっとした事故で壊れてしまいそうなくらい弱く、床に置いてプレイする気には全くなれない。壊されることのないように、できれば誰も来ない場所やテーブルの上などに置いてプレイするようにしよう。

ちなみに、スタンドを収納していた場所にはSDカードスロットが用意されており、セーブデータやゲームデータを保存しておくことができる。

本体上部には、電源ボタンやボリュームボタン、イヤホンジャックにゲームカートリッジを入れるスロットが用意されている。

デザイン的にはあまり美しいとは言えないが、小さいながらあらゆる機器に対応していることもあり、これらのボタンやスロットが上部に存在するのは仕方ないのかな。

こちらがクレードルに設置した時の画像。当たり前だが、クレードルにぴったり装着できるようになっていてコンパクト。テレビの前や横に置いていてもそこまで邪魔にはならない。

クレードルの後ろには、USB-Cポートが準備されているので接続中はスイッチ本体の充電が可能。またHDMIポートが用意されているので、TVへの出力が可能。

「USB 3.0」ポートも一つ用意されていてUSB機器と接続ができそうだ。今の段階ではまだ使う機会はなさそうだが。

Joy-Conはかなり小さいコントローラだが、実はたくさんのボタンがある。いつものABXYボタンにLRボタン、HOMEボタン、キャプチャーボタン、+−ボタン、そして方向ボタンに、LスティックとRスティックと、どのボタンを押せばいいのか良くわからなくなるほど。

しかも、アナログスティックは押し込み操作も可能。ゲームによっては、多用するボタンや使わないボタンが出てきそうだ。

Joy-Conの重さはどちらも50g前後で、かなり軽いが、その分サイズもかなり小さい。おかげで各ボタンやスティックの距離感はかなり狭く、押し間違いや指同士がぶつかったりと少しストレスを感じることもある。

これには一部のゲーマーからも不満が出ているほどで、激しいアクションゲームをプレイするには少し辛いかもしれない。

ただし、Joy-Conグリップに装着することで普通のコントローラのようにプレイすることもできるので、Joy-Conの小ささに不満がある人はこのモードを試してみてはどうだろうか。

ニンテンドースイッチの最大の特徴は、コントローラをタブレット部分に装着したり、離したりしてプレイできること。

Joy-Conにストラップを装着してみた

もちろん、左右のJoy-Conは二人で分けあってプレイすることができるし、ニンテンドースイッチ本体に装着してプレイすることもできるので、プレイするゲームの内容や個人の好き嫌いでどのプレイスタイルにするかを選べるのは魅力的ではあると思う。

スポンサーリンク

早速スイッチを起動、レスポンスはかなり早く次世代機であることを実感

内容物の紹介はここまでにして、早速起動してみた時の様子をお伝えする。

まずゲーム機を起動すると、「ニンテンドースイッチ」のロゴとともに、まず初回の設定画面が登場する。

初回設定は、言語や時間、ニックネームなどの入力が求められるが、全てサクサク終わるようになっているので、ものの1分程度で終了した。

初回設定時には、Joy-conのペアリングが求められるので、タブレット側と一回接続する必要がある。

Joy-conの装着時には「ニンテンドースイッチ」の「パチン!」という独特な音が流れるため、ちょっぴり快感。

初回設定が終わると、あとは遊び放題だ。買ってきたゲームをプレイするもよし、設定を弄ってみてもよし。

ニンテンドースイッチのレスポンス自体は全体的にサクサク。タッチスクリーンへのタッチ操作やJoy-conのボタン操作、ゲーム中のメニュー画面の操作などストレスはほぼなし。

ゲームをプレイしている時には若干もたつくこともある気もするが、おおむね良好だと言えるだろう。

「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」をプレイしてみた

ゲーム機を買ったので、やはりゲームをプレイしてみないと何も始まらない。

今回、僕はローンチタイトル「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」を買ってみて、1時間程度試しにプレイしてみた。

内容はネタバレになるかもなのであえて触れないでおくが、そのクオリティに関しては「やはり次世代機だな」と個人的には感じている。

もちろん、PS4やXbox Oneに比べると画質は落ちるので、迫力だったりスピード感という意味では劣る部分はあるのだが、少なくとも「Wii U」よりは進化している感覚を受けた。

ニンテンドースイッチは据え置きだけでなく、持ち運びを前提に作られていることを考えれば、十分性能は良いと言えるだろう。

リンクはかなりヌルヌル動くし、ハイラルの世界の雰囲気はしっかりと伝わってくる。外出先でそこそこのクオリティのゲームが楽しめるんだったら、十分お買い得。

ちなみに、ゼルダの新作は海外の各大手メディアも絶賛するほどの神ゲーとなっているようなので、これから攻略していくのがとても楽しみだ!

そして、Joy-conに隠された便利機能「HD振動」はかなり良い。今回、僕は「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」の他に「1-2-Switch」も試しに買ってみた(そこまで欲しくなかったけど)。

この「1-2-Switch」に関しては正直そこまで楽しさを見出すことはできなかったが、それでも「HD振動」だけは凄いと思った。

この「HD振動」という機能についてご存知ない方のために少しだけ解説を。

この機能は従来の振動とは少し異なる。感触フィードバックを発展させ、振動によってユーザーがよりリアルに感じられるようにしたもの。

「1-2-Switch」内には「カウントボール」という箱の中に何個のボールが入っているかを当てるミニゲームがあるのだが、これが本当にリアル。

HD振動のおかげで、コントローラーを持つと本当にボールが入った箱を持っているかのような不思議な感触を味わうことができた。

まだ「HD振動」に対応しているゲームは少ないが、今後はこれがデフォルト化することで、もっとゲームがリアルになるのではないだろうか(個人的にはVR分野での活用も期待したい)。

「ニンテンドースイッチ」は「PS4」「Xbox One」と比べてどう?

何度かお伝えしている通り、ニンテンドースイッチは「ポータブル性」を重要視した据え置き機だ。

なので、そもそも他の据え置き機と比べるのはナンセンスかもしれない。だが今まで数多くのゲームをプレイしてきたゲーマーであれば、どの会社がより優れたゲーム機を出したのか気になるはず。

「ニンテンドースイッチ」を比較に入れることで、若干異種格闘技戦のようになってしまう感もあるが、とりあえずどの点が優れていて、どの点が劣っているのかを比べてみよう。

「ニンテンドースイッチ」の軽さやコンパクトさでは他社を圧倒

本体のサイズは前述した通り「iPad」より小さく、「iPhone 7 Plus」よりも少し大きいくらい。「PS Vita」に比べたらかなりデカイため、ポータブル性はお世辞にも高いとは言えないが、それでもカバンで持ち運ぶには十分なコンパクトさ。

しかも他の据え置き機「PS4」や「Xbox One」に比べたら、圧倒的にコンパクトで、ゲーム機を置く場所に困らないという点でも大きなアドバンテージとなる。

ただし、両手で持ちながらプレイすることができるが、長時間プレイするには若干重いかなという印象。持ち運びができて外でもプレイできるのはかなり便利だが、やはり据え置き機として使うのが基本と考えたほうがいいとは思う。

画質は圧倒的に「ニンテンドースイッチ」の負け

最近では「PS4」や「Xbox One」にはアップグレードモデルの「PS4 Pro」や「Xbox One S」が発売になった。

この両者のモデルは4K画質の解像度出力に対応したおかげで、アクションゲームやホラーゲームなど画質が求められるゲームにダイナミックスさをもたらした。

また、1080p解像度のゲームでも、搭載されたグラフィックボードがそれなりに優秀なため、高グラフィックな映像出力を可能としている。

それに対して、「ニンテンドースイッチ」はポータブル性を重視するため、バッテリー消費の少ないパーツで構成されたマシンだ。そうなるとグラフィック性能はある程度抑えざるを得ない。

「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」をプレイしてみたが、画質面では最新のハイエンドゲームのクオリティではないことは明らか。この点ではニンテンドースイッチの負けだ。

ジャギー感のあるグラフィックに嫌気がさす人には、ニンテンドースイッチの購入はオススメしない。

「コントローラ」の操作性は予想以上に悪い

ゲームをストレスなくプレイするためには、ユーザーの操作がダイレクトにゲームに反映されることが必須。ましてやそれがアクションゲームであれば尚のこと。

ただ、ニンテンドースイッチはポータブル性を重視するあまりにコントローラの操作性がトレードオフされてしまっている。

一応、ひとりでゲームする分には「Joy-conグリップ」を使うことでプレイのしやすさを確保することができるが、それでも快適とまでは言えない。

もしバリバリとアクションゲームをすることが前提の方は、プロコントローラが販売されているのでこちらの購入を検討した方がいいだろう。

バッテリー持ちは案外悪くはない

まだ数時間程度しか「ニンテンドースイッチ」には触れられていないが、バッテリー持ちはそれなりに良いと個人的には感じている。

公式の発表では、バッテリー持続時間は2時間30分から6時間30分程度。ゼルダなど3Dグラフィック処理が必要なゲームでは約3時間程度しか持たないので、1日中外で遊ぶには少し性能的に限界がある。

ただ、ポータブル端末にこれほどのグラフィック処理を求めるのであれば、3時間はそこそこ長い方ではないだろうか。

個人的には外で何時間もプレイすることを想定していないので特に気にしてはいないが、もし必要ならモバイルバッテリーを外に持っていくことで延命もできると思うので、これらのアクセサリを買っておくのも良いと思う。

Bluetoothイヤホンが使えないのが不満

ここでもうひとつだけ不満がある。

それはBluetooth機器との接続ができないということ。将来的には対応を予定しているのかもしれないが、現状ではニンテンドースイッチに「Bluetooth」の設定項目が見当たらない。

そうなると、Bluetoothイヤホンやヘッドホンを使うことができないため、今のままだと3.5mmヘッドホンジャックを使った有線イヤホンしか利用できないことに。これは正直残念でしかない。

 

以下に、各社の最新ハード比較表を載せてみた。それぞれ良い点や悪い点があるので、見比べてみてほしい。

ただし、勘違いしないでほしいのだが、ゲーム機の良し悪しは性能だけではなく、提供されるコンテンツの豊富さも重要だ。

どのハードのコンテンツが多いかと言うと、やはり「PS4」だと言わざると得ないが、独自のコンテンツを多数保有する任天堂にも今後は期待できる。以下のスペック表だけでゲームハードの優劣を決めるのは間違いだと思うので、それだけは前もって言っておく。

  ニンテンドースイッチ PlayStation 4 Pro Xbox One S
サイズ 縦102mm×横239mmx厚さ13.9mm
(Joy-Con取り付け時)
縦295mm×横327mm×厚さ55mm 縦295mm×横230mm×厚さ64mm
質量 約297g
(Joy-Con取り付け時:約398g)
約3.3kg 約2.9kg
画面 静電容量方式タッチスクリーン
6.2インチ液晶
1280×720ピクセル
なし(外部ディスプレイ) なし(外部ディスプレイ)
CPU/GPU NVIDIA社製
カスタマイズされたTegraプロセッサー
Single-chip custom processor
CPU: x86-64 AMD “Jaguar”, 8 cores
GPU: 4.20 TFLOPS, AMD Radeon™ based graphics engine
CPU: 1.75GHz 8-core AMD Jaguar
GPU: 1.4 TFLOP AMD Radeon⁶
本体保存メモリー 32GB 1TB 500GB / 1TB
外部メモリー microSD
microSDHC
microSDXC
外付けHDD 外付けHDD
通信機能 無線LAN(IEEE 802.11 a/b/g/n/ac)
Bluetooth 4.1
(TVモード時のみ、市販の有線LANアダプターを使用して有線LAN接続も可能)
有線LAN
無線LAN(IEEE 802.11 a/b/g/n/ac)
Bluetooth 4.0
有線LAN
無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n/ac)
Bluetooth 4.0
映像出力

TVモードでは最大 1,920×1,080ピクセル60fps
(HDMIケーブルで出力した場合)

テーブルモード・携帯モードでは最大1,280×720ピクセル

HDMI出力端子(4K/HDR出力対応)
光デジタル出力端子
HDMI出力端子(4K/HDR出力対応)
光デジタル出力端子
音声出力 リニアPCM 5.1ch対応
TVモード時にHDMIケーブル経由で出力
USB端子 USB Type-Cポート USB 3.1 Gen1 ポート×3 USB 3.0 ポート×3
本体価格 29,980円(税抜) 44,980円(税抜) 500GB:29,980円(税抜)
1TB:34,980円(税抜)

ここまでが「ニンテンドースイッチ」を触ってみた感想。

何個か気になる点や不満な点もあるが、これらはユーザー側が使い方を考えたり、今後のアップデートで変更になることで解決するかもしれない。そういう意味では「ニンテンドースイッチ」にはもう少し様子見が必要な点もあるようだ。

「ニンテンドースイッチ」は「据え置き」と「持ち運び」のハイブリッドな端末ということで個人的にはとても気になっていたが、予想通りの出来でとても満足している。

発売当初はローンチタイトルが少ないものの、今度数ヶ月で新作ゲームが何個か出てくる予定となっているので、それまではとりあえずゼルダを楽しもうかな。

残念ながら、「ニンテンドースイッチ」は発売と同時に完売となっており、在庫が残っている店舗はかなり少ないと思われる。

Amazonでも3月17日出荷分に関しては予約受付が終了してしまっている状況なので、もし今後在庫が復活したら早めに購入しておくことをお勧めする。

タイトルとURLをコピーしました