Appleは2017年に発売する次期「MacBook Pro」に、IGZO液晶パネルを採用する予定なのかもしれない。
DigiTimesによると、SHARPはAppleに対し、2017年中頃までにIGZO液晶パネルの提供開始を予定しているとのこと。
IGZO液晶パネルの採用で、消費電力を少なくすることができるようになるかも
昨年10月に発売した新型「MacBook Pro (Late 2016)」は、新機能の「TouchBar」が搭載されたユニークな端末で、性能も底上げされていることから、非常に優れたデバイスであると言えるだろう。
だが、実際に「MacBook Pro (Late 2016)」を使うユーザーからはバッテリー持ちがあまり良くないという報告が相次いでいる。
バッテリー持ちに関しては、ラップトップPCの重要なポイントの一つなので、同端末のデメリットとしてこのバッテリーの問題点を指摘するユーザーも多い。
しかし、「MacBook Pro」の液晶パネルを従来のa-Si(アモルファスシリコン)TFT液晶パネルから、IGZO液晶パネルに変更されることによって、状況は一変する可能性がある。
というのも、IGZO液晶パネルは消費電力が少なくて済むディスプレイの一つ。採用されれば、結果的にバッテリーの駆動時間が長くなるかもしれないからだ。
そもそも、このIGZO液晶パネルとは何者か。
SHARPによると同液晶パネルは、これまで難しいとされてきたインジウム(In)、ガリウム(Ga)、亜鉛(Zn)、酸素(O)を結晶化し、新たな原子配列の結晶構造を実現したディスプレイ。
非常に安定した結晶構造をしているため、画面への電流がOFFの状態でも、一定期間データの書き換えをせずに画像を保持でき、結果としてディスプレイ消費電力を5分の1から10分の1に減らすことに成功したという。
端末の電力を一番多く消費するパーツは、やはりディスプレイ。ディスプレイをIGZO液晶に変えることで、従来の消費電力を大きく引き下げることができるかもしれない。
「MacBook Pro (Late 2016)」は、Appleの発表ではバッテリーのみで10時間の連続駆動ができるとされているが、実際はこれを大きく下回ることも多い。
また、米Consumer Reportsにはバッテリー持ちの検証結果が安定しないと指摘され、MacBookシリーズとしては初めて「推奨」を得ることができなかった。
これらを受けたAppleは、バッテリー持ちに関しての問題意識を持っている可能性が高く、次期端末のバッテリー設計見直しのほかにも消費電力の引き下げを検討している可能性が高い。となると、IGZO液晶パネルの採用はかなり現実味のある話ではある。
ちなみに、IGZO液晶パネルを採用した場合、消費電力以外にもディスプレイの高精細化が実現できるため、今まで以上に綺麗な画面を提供できるようになるなどの恩恵も得られる。今回の「MacBook Pro (Late 2016)」を買い控えた人は、IGZO液晶パネル搭載モデルを今年後半にも手にできるのかもしれない。
▼ Apple公式サイトでMacBook製品をチェック
・MacBook Air
・MacBook Pro
▼ Macアクセサリ
・Magic Keyboard
・Magic Trackpad
・Magic Mouse
・その他
▶︎ 学生・教職員向けストア
[ via MacRumors ]