先月に発売になった新型「MacBook Pro」には「SDカードスロット」がない。
しかも代替する機能が追加されたわけではなく、単純に廃止されてしまっただけで、もし利用したいのであれば別途アダプタを購入する必要がある。
これはSDカードスロットを普段から使っている人からすれば、非常に納得のできないものだっただろう。なにせアダプタは6,000円で販売されていて、SDカードスロットを廃止されたおかげで追加費用がかかってしまうからだ。
SDカードスロットが廃止された理由は単純に「邪魔な存在」だから
なぜ、「MacBook Pro (Late 2016)」からSDカードスロットが廃止されてしまったのだろうか。これに対して、AppleのPhil Schiller上級副社長がThe Independentのインタビューで回答している。
SDカードスロットを廃止した一番大きな理由、それは単に同スロットが「MacBook Pro」にとって「cumbersome(邪魔な存在)」だったから。
最近では、カメラにワイヤレス機能が搭載されていることも多く、ワイヤレスで写真をPCに転送することが可能になっている。そもそもSDカードスロットを使っているユーザーが多いかと言われると、さすがにそうでもないかもしれない。
こういった理由から、AppleはSDカードスロットを廃止したというのだ。
個人的にはSDカードスロットを頻繁に使うし、スロットがあれば、出先でSDカードを挿し込んですぐに画像の編集ができるので、正直アダプタを持ち歩くということはしたくなかった。
一応、ワイヤレス送信ができるカメラを持っているのでアダプタなしで使えなくもないが、転送速度がそこまで高くないことを考えるとあまり現実的でもなく、カメラで仕事をする人などからは文句が出るのは理解できる。
せめてアダプタがもう少し小型で、安い価格で提供してもらえるならいいのだが、現在の価格は6,000円とアダプタとしては非常に高価。
一応、Phil Schiller氏の主張も理解できるのだが、SDカードスロットを多用していたことを考えると不便になるなぁ…という印象だ。
イヤフォンジャックが廃止されなかった理由
Phil Schiller氏は今回のインタビューで、イヤフォンジャックが廃止されなかった理由についても触れている。
イヤフォンジャックについては、9月に発売になった「iPhone 7」シリーズから同端子が廃止されたのが記憶に新しい。
流れ的には、「MacBook Pro」からも同端子が廃止されてもおかしくはなかったのだが、SDカードスロットとは逆に廃止されることはなかった。
なぜか。Phil Schiller氏曰く、「MacBook Pro」からイヤフォンジャックが廃止されなかった理由は、ヘッドフォンを利用するオーディオ機器が未だに多いから。
SDカードスロットの廃止を根に持っている僕からすれば、SDカードだって利用する機会は多いから廃止する必要はなかったんじゃないかと思うのだが、それとは少し違う。
「MacBook Pro」はあくまでプロ向けの端末で、イヤフォンで音楽を聴くだけの端末ではない。アンプなどワイヤレス機能を搭載していない機器が多い中、イヤフォンジャックを廃止してしまうと使い物にならなくなるという。
オーディオ機器側がワイヤレス接続かUSB接続に対応していかない限りは、イヤフォンジャックが存続される可能性は高いということだろう。
イヤフォンジャックを、ユーザーがイヤフォンで音楽を聴くだけの端子として使っていたなら廃止されていてもおかしくはなかったということでもある。
今回のインタビューから言えることは、AppleはSDカードスロット/イヤフォンジャックを廃止するか否かをよく考えた上で、実行したということ。
決してデザイン面や薄型化のためだけに行ったことではないということだ。そうであるなら仕方ない。SDカードスロットはアダプタを使うか、ワイヤレス接続を基本に考えるしかなさそうだ。
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