9月に発売した「iPhone 7」「iPhone 7 Plus」には、前モデルから性能が大幅に強化された「A10 Fusion」というプロセッサが搭載されており、とにかく処理が早い。
この「A10 Fusion」の凄さは僕も身をもって体感しているが、新型iPhoneのプロセッサといえば昨年の事件を思い出しはしないだろうか。
昨年発売になった「iPhone 6s / 6s Plus」のプロセッサ「A9」は、製造元(TSCM製かSamsung製か)によって処理性能が異なるという、「chipgate」問題が大きく報じられた。
その後の調査で、両社どちらで作られていても大きな性能差はないと結論づけられたものの、やはり購入した端末によって性能差があるのはあまり好ましいことではない。
それでは今年の「iPhone 7」シリーズはどうだったのか。結論から言うと、「iPhone 7」の「A10 Fusion」は一つの会社が製造しているとのことだ。
「A10 Fusion」を製造するのは「TSMC」ただ一つ
WCCFTechによると、Appleは「iPhone 7」と「iPhone 7 Plus」に搭載している「A10 Fusion」チップは、全て台湾のTSMC社にオーダーしていることが判明した。
これはTSMC社の会長であるMorris Chang(張忠謀)氏が明らかにしたことで、同氏の発言によると「A10 Fusion」は全てTSMC社のみで製造しているとのこと。
[ img via 總統府 ]
また、これは「iPhone 7」シリーズだけでなく「iPhone 8」用のプロセッサに関しても同様で、同社が独占的に製造する予定であることを示唆している。
「iPhone 7」に搭載された「A10 Fusion」に関しては、発売前から製造元がTSMC社であることがたびたび報じられていたため、特に驚きなどはない。来年発売の「iPhone 8(仮称)」に搭載されるであろう、「A11」に関してもだ。
やはり昨年の「Chipgate」問題は「iPhone」人気に水を差す形になったのは間違いなく、Appleとしても同じ問題を再び起こすことは避けたいはず。そうなると来年も一社に製造を依頼する可能性はとても高く、品質に信頼の置けるTSMC社に依頼するという話は非常に納得できるものだ。
来年発売予定の「iPhone 8」は、まだどのような端末になるかは明らかになっていないが、少なくとも「Chipgate」のように同じ端末同士で性能が異なるという事態は避けられそうだ。
「iPhone 8」に関する噂に関しては以下の記事からどうぞ。