本日、アメリカ国内においてビッグディールが発表された!
アメリカ通信大手AT&Tは、テレビ局などを傘下におくTime Warner(タイムワーナー)の買収を発表。買収額は854億ドル(日本円で8兆9000億円)となるようで、超巨大なメディア・コングロマリットが誕生することが明らかになった。
タイムワーナーのコンテンツを入手したことで、AT&Tは世界でも有数のメディア会社に
AT&Tは、アメリカ国内でも携帯販売やモバイルネットワーク通信事業において業界2位の最大手。時価総額は約2300億ドルととても大きい会社だが、格安スマホの登場などで、主力端末の伸び悩みなどが伝えられていた。
これに対して、Time WarnerはCNNやHBO、Warner Brothersなど複数のメディアやコンテンツを保有するメディア・コングロマリット(時価総額は約700億ドル)。つまり、今回の買収でAT&Tはこれらの権利を保有し、世界でも有数のメディア会社になることになる。
今回の発表によると、AT&TはTime Warnerを買収することによって動画配信の事業を拡充する予定であることを明かしており、同社のCEOランドール・スティーブンソン氏は「テレビからモバイル端末まで、あらゆる端末でコンテンツを届けることができるようになるだろう。」と述べている。
アメリカ国内ではネット事業はとても好調で、従来コンテンツから顧客を奪う傾向にある。
例えば、アメリカ国内において当たり前だったケーブルテレビの契約者数が徐々に減少しており、ネットストリーミング配信が基本のNetflixやHuluなどが加入者を増やしている現状だ。
AT&Tだけでなく、2016年7月にはVerizonがYahoo!を買収するなど大手会社が大企業を買収する流れがここ最近続いているが、そういった背景にはこれらIT企業の好調がある。
ちなみに、数ヶ月前にはAppleもTime Warnerの買収に関して興味を示していたことも明らかになっていた。結局買収は成功しなかったものの、Appleほどの企業にとってもワーナーの持つコンテンツが魅力だったことには間違いない。
AT&Tが具体的にどういったサービスを提供する予定なのかはまだ未知数だが、価格競争が進んでいる中、新たな顧客を獲得できるかどうか注目だ。