現在、MVNO事業者のほとんどがNTTドコモの回線を利用している状況だが、来年からはソフトバンクの回線を利用したMVNO事業者がジワジワと増えてくることになるかもしれない。
日本経済新聞によると、大手携帯キャリアのソフトバンクは、MVNO事業者が同社の回線を利用する際の接続料を3割超引き下げることを検討していることが分かった。
今後、MVNO事業者同士の料金競争の激化や新規参入がより活発に?
同メディアによると、ソフトバンクは2017年4月からMVNO事業者の接続料金を3割超値下げすることを検討しており、MVNO新規事業者の参入や、各社の料金引き下げが起こる可能性が浮上している。
MVNO事業者の多くは、それぞれ大手携帯キャリアの回線を借りることで運営を行っており、現在は一番接続料金の安いNTTドコモに集中しているという状況だ。
だが、2017年春からソフトバンクがこの接続料を値下げし、NTTドコモと横並びになることで、ソフトバンクの通信網を利用したMVNO事業者が新規で参入する可能性がある。
また、もしソフトバンクが値下げをするとなるとauを運営するKDDIも接続料を値下げする公算が高く、大手3キャリアがほぼ同じような料金体制になることが予想される。もしくは、他の2社と差をつけるために、さらなる値下げを実行するキャリアも登場する可能性もあり、今まで以上の競争が強いられることはほぼ間違いない。
今回の話は一般ユーザーにとっても非常にメリットの大きいことだ。というのも、接続料が安くなれば、それだけMVNO事業者の参入ハードが低くなるため、新しいサービスが生まれる可能性が高くなる。
もしそこで魅力的なサービスが登場した場合、ライバルのMVNO事業者はサービスの拡充や料金の引き下げを行うなども考えられる。MVNO事業者としては今後も厳しい戦いになりそうだが、MVNO回線に興味を持つユーザーも多い以上、期待に応えられるかどうかが注目だ。