今年3月、総務省は高額なキャッシュバックをはじめとした端末購入補助を是正する目的で「スマートフォンの端末購入補助の適正化に関するガイドライン」を策定した。
ガイドライン施行後には、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの携帯大手三社に対し、一度は文書や口頭での是正要請が行われていたりもしたが、再度是正を求められることになってしまったようだ。
本日、総務省は携帯大手三社が「スマートフォンの端末購入補助の適正化に関するガイドライン」への違反行為を行っていたとして、行政指導を実施した。
電子マネーやポイントを付与することが違反行為に
今回、携帯大手三社に対して行政指導が行われた理由としては、端末の購入や割引を条件に、電子マネーをチャージしたり、ポイントを付与するなどといった経済上の利益を提供する「ガイドラインに沿わない不適切な端末購入補助」が行われたことが挙げられている。
総務省によると、ドコモとソフトバンクに関しては端末価格が0円になる上に、通信料金も1台あたり2万円ほど値引きするといったケースがあり、KDDIに関しては端末価格が400円になるというケースがあった模様。
この件に関しては、携帯大手三社はすでに一度目の注意を受けているにも関わらず、再度同じ違反行為を繰り返したとされ、各社には総務大臣名での厳重注意を行うとともに、再発防止策などについて10月31日までに報告することが求められているようだ。
それぞれの販売代理店では、未だに「実質0円」などといった条件を提示しているところもあるため、それらは一体どうやっているのかいつも気にはなっていたが、どうやら電子マネーやポイントを付与するという方法が取られていたようだ。
ちなみに、今回の件に対して、ドコモは「指導を真摯に受け止め、今後、適切な対応に努めていく」、KDDIは「行政指導を厳粛に受け止め、速やかに是正をして報告を行いたい。原因究明の上、再発防止を図っていく」、ソフトバンクは「ガイドラインの趣旨にのっとり今回の行政指導を真摯に受け止め、速やかに是正を行うとともに再発防止に努めていく」とのコメントを公表しているとのこと。