本日、Appleは新型「iPhone」である「iPhone 7」「iPhone 7 Plus」をついに発表。
ほぼ事前に予想されていた通りの端末となっていたので、特段驚きなどはなかったような気もするが、それでも多少のサプライズもあったように思う。
特に、日本のユーザーにとっては非常に嬉しい新機能も搭載されることも発表されているので、個人的には非常に満足できるiPhoneが登場したように感じている。
さて、それでは「iPhone 7」は昨年発売されたiPhoneからどれほど進化したのだろうか。下に比較表とそれぞれの違いについて述べていくので、購入、予約前に気になる点や疑問などあったらぜひ解消していただきたい。
機能 | iPhone 7 | iPhone 7 Plus | iPhone 6s | iPhone 6s Plus |
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ディスプレイ | 3D Touch搭載Retina HDディスプレイ 広色域ディスプレイ(P3) |
3D Touch搭載Retina HDディスプレイ | ||
ディスプレイ サイズ |
4.7インチ ディスプレイ |
5.5インチ ディスプレイ |
4.7インチ ディスプレイ |
5.5インチ ディスプレイ |
解像度 | 1,334×750ピクセル(326ppi) | 1,920×1,080ピクセル(401ppi) | 1,334×750ピクセル(326ppi) | 1,920×1,080ピクセル(401ppi) |
プロセッサ | A10 Fusionチップ (64bit) M10モーションコプロセッサ |
A9チップ (64bit) M9モーションコプロセッサ |
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RAM | 2GB | 3GB | 2GB | |
外向きカメラ | クアッドLED True Toneフラッシュ Live Photos パノラマ (最大63Mピクセル) 光学式手ぶれ補正 iPhone 7のみ 12Mピクセル (1,200万画素) F値1.8 5倍デジタルズーム iPhone 7 Plusのみ |
12Mピクセル (1,200万画素) F値2.2 5倍デジタルズーム True Toneフラッシュ Live Photos パノラマ (最大63Mピクセル) iPhone 6 Plusのみ |
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内向きカメラ | 7Mピクセル (700万画素) F値2.2 バーストモード Retina Flash |
5Mピクセル (500万画素) F値2.2 バーストモード Retina Flash |
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動画撮影 | 4Kビデオ撮影 (30fps) 1,080p HDビデオ撮影(30fpsまたは60fps) 720p HDビデオ撮影 (30fps) クアッドLED True Toneフラッシュ ビデオの光学式手ぶれ補正 連続オートフォーカスビデオ 再生ズーム |
4Kビデオ撮影 (30fps) 1,080p HDビデオ撮影(30fpsまたは60fps) 720p HDビデオ撮影 (30fps) True Toneフラッシュ 連続オートフォーカスビデオ 再生ズーム |
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スローモーションビデオ | スローモーションビデオ 1,080p (120fps) および720p (240fps) |
スローモーションビデオ 1,080p(120fps) および720p(240fps) |
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センサー | Touch ID (第2世代) 3軸ジャイロ 加速度センサー 近接センサー 環境光センサー 気圧計 |
Touch ID (第2世代) 3軸ジャイロ 加速度センサー 近接センサー 環境光センサー 気圧計 |
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通信 | Bluetooth 4.2 802.11a/b/g/n/ac MIMO対応 |
Bluetooth 4.2 802.11a/b/g/n/ac MIMO対応 |
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バッテリー |
通話時間 : 最大14時間(3G) インターネット利用 |
通話時間 : 最大21時間(3G) インターネット利用 |
通話時間 : 最大14時間(3G) インターネット利用 |
通話時間 : 最大24時間(3G) インターネット利用 |
ホームボタン | 感圧タッチ式 | 物理式 | ||
ヘッドフォン端子 | なし | あり | ||
スピーカー | 2基(ステレオ) | 1基(モノラル) | ||
重量 | 138g | 189g | 143g | 192g |
本体サイズ | 67.1 × 138.3 × 7.1 mm | 77.9 × 158.2 × 7.3 mm | 67.1 × 138.3 × 7.1 mm | 77.9 × 158.2 × 7.3 mm |
カラー | シルバー / ゴールド / ローズゴールド / ブラック / ジェットブラック | シルバー / スペースグレイ / ゴールド / ローズゴールド | ||
価格 | 32GB:72,800円 128GB:83,800円 256GB:94,800円 ジェットブラックは128GBと256GBのみ |
32GB:85,800円 128GB:96,800円 256GB:107,800円 ジェットブラックは128GBと256GBのみ |
64GB : 61,800円 128GB : 72,800円 |
64GB : 72,800円 128GB : 83,800円 |
その他機能 | テザリング / Siri / Apple Pay / FeliCa / VoLTE | テザリング / Siri / Apple Pay / VoLTE | ||
iPhone 7 | iPhone 7 Plus | iPhone 6s | iPhone 6s Plus |
「A10 Fusionチップ」の搭載で処理性能が大幅に向上
「iPhone 7 / 7 Plus」の大きな特徴は処理速度が大きく引き上げられていることだ。実際の使用感については各メディアによるベンチマークテストの結果や実際のハンズオン動画の登場を待つしかないのだが、Appleによると新しく搭載された次世代プロセッサ「A10 Fusion」のおかげで、処理性能が大幅に向上しているという。
ちなみに、「A10 Fusion」は、「iPhone 6s / 6s Plus」に搭載されていた「A9」チップよりも40%処理が早くなっており、「iPhone 6 / 6 Plus」に搭載された「A8」チップに比べると約2倍の処理能力を持っているという。
GPU性能も向上。「A10 Fusion」はグラフィック処理にも長けており、「A9」に比べて50%、そして「A8」チップに比べて3倍の能力を持つ。3Dゲームなど高いグラフィック処理が必要な時に役立つだろう。
防水性能が高められた「iPhone 7」「iPhone 7 Plus」
「iPhone 7」や「iPhone 7 Plus」の防水性能はかなり高い水準だと言えるだろう。Apple公式の発表によると、「iPhone 7」シリーズの防水性能はIP67程度の防水機能を持つという。
「iPhone 6s / 6s Plus」の時もかなり高い防水性能を発揮していたが、やはり角度や水への入れ方によっては浸水して使い物にならなくなってしまっていた。
どんな時に防水機能は真価を発揮するか。それはおそらく、雨の中で写真を撮ったり、プールサイドなど水の近くで使ったりする時だろう。水に落としたら一発アウトだったiPhoneが、今後は頼もしい存在として生まれ変わる。
今回の発表では、仮に「iPhoneと一緒にプールに落ちたとしてもiPhoneは無事」と言った説明があったことから、多少水に沈んだとしても壊れる心配はなさそうだ。
だが、さすがに水深深くまで潜ったりすると故障することも考えられるので、生活防水程度だと考えておいたほうが無難だろうとは思うが。防水スマホが欲しかった人は「iPhone 7 / 7 Plus」はオススメです。
カメラ性能が大幅に引き上げ 「iPhone 7 Plus」は「デュアルレンズカメラ」を搭載
「iPhone 7 / 7 Plus」の最大の特徴。それはカメラ機能がアップグレードされているという点だ。今回の「iPhone 7 / 7 Plus」は端末によってカメラ性能が大きく違う。
まずは「iPhone 7」。こちらは従来通りのシングルレンズカメラになっているが、レンズの仕様が変更になり、従来よりも少ない光で明るい画像を撮影することができるようになっている。
そして、「iPhone 7 Plus」に関しては広角レンズと望遠レンズの二つのレンズカメラを備えた「デュアルレンズカメラ」が採用。このレンズのおかげで、今までよりも立体的で遠近感を感じる写真の撮影が可能に。両方のカメラレンズが1,200万画素であるため、かなり綺麗な写真を撮ることができるようだ。
LEDフラッシュも仕様変更になる。LEDフラッシュ(True Toneフラッシュ)は今まで2色のLEDで発光していたのだが、今後は4色になり、被写体の色味をもっとハッキリと写し出すことができるようになるとのこと。
暗所で撮影することを想定してのことだが、写真を撮る人にとって地味に嬉しい仕様変更なはずだ。
FeliCaが使用できるiPhoneは現状「iPhone 7 / 7 Plus」のみ
いよいよ日本でも「Apple Pay」が利用可能になる。しかも、それだけではない。「iPhone 7」と「iPhone 7 Plus」にはNFCの「FeliCa」が搭載される。
この「FeliCa」は、Suicaなどで採用されているNFC仕様で、自動改札や自動販売機、コンビニなどでの支払いに利用できる。
いわゆる「おサイフケータイ」だ。日本全国津々浦々で利用できるFeliCaに、iPhoneが対応すれば利用するユーザーはおそらくかなり多いだろう。
当然、「iPhone 6s」シリーズ以前のiPhoneに関しては同NFCは対応していないので、iPhoneでおサイフケータイを利用したい場合はFeliCaを搭載した「iPhone 7」か「iPhone 7 Plus」を利用するしかない。
「iPhone 7 / 7 Plus」のFeliCaに関しての詳しい仕様についてはこちらから確認してほしい。
イヤフォンジャックが廃止に 有線イヤフォンを接続するには同梱のイヤフォンアダプタを使用
3.5mmのイヤフォンジャックが廃止になるのは事前の情報でもほぼ確定路線だったわけだが、やはりイヤフォンジャックは廃止になった。おかげで今後はワイヤレスイヤフォンやLightningイヤフォンを使ったりして音楽を聴くか、同梱されるアダプタを使って従来のイヤフォンと接続する必要がある。
「iPhone 7」と「iPhone 7 Plus」には、Lightning端子イヤフォン「EarPods」が同梱される予定。
ただ、Appleはワイヤレス式イヤフォンの使用を推奨しており、今後は有線式からワイヤレス式イヤフォンへユーザーが移って行く可能性がある。
「iPhone 6s」は物理式ホームボタン 「iPhone 7」は感圧タッチ式ホームボタン
「iPhone 6s / 6s Plus」との違いの一つに、ホームボタンの仕様変更がある。「iPhone 6s」シリーズは物理式ボタンが採用されていたが、今回から感圧タッチ式ホームボタンが採用になる。
この技術は今まで触ったことがない人には馴染みのないものなので、おそらくイメージしにくいと思うのだが、現行のホームボタンのようにポチッと押すタイプ(物理式)のものとは異なり、ユーザーの押す力を感知して、あたかも押しているような感触を与えるというもの。
iPhoneの内部に内蔵された「Taptic Engine」と呼ばれたモーターが動作し、ユーザーには押し込んだ感触を伝える。
おそらく使っている感触は現行のホームボタンとさほど違いはないだろうが、その分操作の幅が増えたり、防水性能を高めることに成功していると思われる。
「iPhone 7」シリーズと「iPhone 6s」シリーズの違いはそのほかにもいくつかある。例えばストレージの容量が増大していたり、FaceTimeカメラの性能が向上していたり。
だが、どれをとっても着実にアップグレードが施されていて、乗り換えることでマイナスになることはない。むしろ、NFCのひとつである「FeliCa」が搭載されるのはとても大きいのではないだろうか。
また、「iPhone 7 / 7 Plus」には新色の「ブラック」や「ジェットブラック」が追加される。これまでの「スペースグレイ」に代わるような形で登場したこの2色は、「ブラック」が光沢がないマットな黒で、「ジェットブラック」が「Mac Pro」のように光沢のある黒になっている。
スタイリッシュさを取るなら断然「ジェットブラック」になるとは思うのだが、「ジェットブラック」の場合は一番安い32GBモデルが選べなくなっている。もし32GBモデルを使いたいという場合は、「ジェットブラック」以外のカラーを選ぶ必要があるだろう。
以上で「iPhone 6s / 6s Plus」との比較を終了とするが、これより詳しい変更点についてはまとめ記事を作成してあるので、ぜひそちらの方をご覧ください。
「iPhone 7 / 7 Plus」は2016年9月9日(金) 午後4時1分に予約受付が開始になり、9月16日(金)に販売が開始になる。当日は店頭がごった返しになる可能性が高いので、出来ればオンラインショップやSIMフリー版の購入が間違いないと思われる。
新端末の性能に期待しているユーザーも多いようなので、欲しいと思った方は確実にゲットできるよう対策を練ろう。