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東京オリンピックのメダルは、廃棄スマホなどから回収する金属リサイクルで作成か

先日、4年に一度の夏季オリンピックが閉幕を迎え、いよいよ4年後の2020年には東京オリンピックが開催だ。

国内でのオリンピックということでかなり楽しみにしている人が多いとは思うが、オリンピックを開催するには多大な資金や準備が必要となる。例えば、オリンピックの競技では、1~3位となった選手にメダルが授与されるが、このメダルを作るのにかなりの量の金・銀・銅が使用されているというのはご存知だろうか。

東京オリンピックでは、これらのメダルを作るために、国内で廃棄されたスマートフォンなどの電子機器や家電から回収した金・銀・銅を材料に使う予定であるということが明らかになったようだ。

[ image via Tony Hisgett ]

Nikkei Asian Reviewによると、2012年のロンドンオリンピックでは、選手へのメダルを作るにあたって、9.6kgの金、1.21トンの銀、700kgの銅がそれぞれ使用されたとされている。

これに対して、2014年に日本で回収された電子機器や家電の廃棄物には金が143kg、銀が1,566kg、銅が1,112トン含まれており、これらを再利用した場合、オリンピックとパラリンピックの全てのメダルを生成できるとのこと。

廃棄物でメダルを作ると聞くと、安全面など気になることはあるとは思うが、日本で回収された電子廃棄物は、ほとんどが新たな電子機器を製造するために使用されているという。実際に身の回りにある家電などに使用されていることを考えると、メダルに利用したとしても問題はなさそうだ。

日本では毎年約65万トンの電子廃棄物が生まれているものの、回収されるのはそのうちのたったの10万トンしかないとのこと。2014年に実際に回収された分だけを見ても相当な量があるので、身の回りの電子機器や家電はできる限り業者に回収してもらうようにすることで、今後の日本の資源を支えることにつながっていくかもしれない。

ちなみに、これらの取り組みは決してオリンピックのメダルに限った話ではない。

例えばAppleは、廃棄されたスマホやタブレットを分解して、次のスマホ作りに使われる部品にリサイクルするなど、廃棄スマホの再資源化を推し進めている。

スマホに含まれる金属(特にレアメタル系)は非常に高価で、これらスマホから再利用するのは非常に意義が大きい。そういう意味では、東京には次世代オリンピックの先駆けとして頑張ってほしいものである。

[ via Phone Arena ]