5日間にわたって開催された「WWDC 2016」がいよいよ閉幕する。毎日多数のデベロッパー向けセッションが用意されていたこともあり、それらの情報を追うのも一苦労だったが、いざ終わるとなると達成感と同時に少し寂しさも感じている。
最終日の本日、Appleは「Working with Wide Color」というセッションを実施し、その中で「P3ディスプレイ」用のプロファイルを導入したグラフィックを作成し、アプリに実装する方法について解説しているので紹介する!
iPhoneの画面も「P3ディスプレイ」になるかも?
現在、Appleが「P3ディスプレイ」を採用している端末は非常に少ない。同ディスプレイを搭載しているのは「iMac 5Kディスプレイモデル」「iMac 4Kディスプレイモデル」そして9.7インチ型「iPad Pro」の3モデルのみだ。
つまり、これらの端末以外のディスプレイはすべて「P3ディスプレイ」が採用されておらず、しかも今後搭載されるかどうかも分からないのだが、もしかすると上記の端末以外にも「P3ディスプレイ」が搭載されることになるかもしれない。
一般的なsRGBディスプレイを越える色域を持っているディスプレイ。sRGBディスプレイよりも約25%多くの色が出力でき、RAW画像の現像に力を発揮すると言われている。
Macお宝鑑定団Blogによると、Appleは「WWDC 2016」のセッション内で、「Display P3 Color」プロファイルを埋め込んだグラフィックを作成し、それをアプリ内に実装する方法について説明したわけだが、対象の端末が「iMac」や「iPad Pro」に限定して解説したわけではなかった。
これだけでは今後のApple製品に「P3ディスプレイ」が搭載されるとは言えないかもしれないが、他のセッションにおいてもAppleは「P3ディスプレイ」について推している節があり、次期「iPhone」や「MacBook」端末で「P3ディスプレイ」を搭載する可能性が高い。
また、「iOS 10」では一部の端末において、RAWファイルの処理に対応する。色が25%多く表現できる「P3ディスプレイ」が真価を発揮するのは、おそらくそう言った画像ファイルを編集する時になるので、Appleが「iOS」端末の「画面の綺麗さ」を追求する可能性はかなり高いと思われる。
現状、今年の秋に発売する「iPhone 7 / 7 Plus」はカメラ性能が引き上げられ、「iPhone 7 Plus」モデルに至ってはデュアルレンズカメラを搭載する(一部ではデュアルレンズカメラの搭載が見送られたという情報もあったが)と噂されている。
今後は「iPhone」でもデジタル一眼レフカメラ並みの高画質写真を撮ることができるようになると言われていることから、将来的に「iPhone」などの製品が「P3ディスプレイ」を搭載する可能性は十分あると思う。
[ via Macお宝鑑定団Blog[羅針盤] ]