中国武漢を中心に猛威を振るう新型コロナウイルス (COVID-19) は、新型iPhoneの製造スケジュールにも大きな影響を与える可能性があると指摘されている。
しかし、台湾業界紙のDigiTimesによると、次期フラグシップiPhoneや今春発売の廉価版iPhoneの生産は着々と進められている模様。各iPhoneは当初のスケジュール通りで発売に漕ぎ着ける可能性があるようだ。
「iPhone 9」 は生産準備状態。「iPhone 12」 は7月以降に生産が開始か
DigiTimesの報道によると、Appleの主要サプライヤーは今春発売予定の廉価モデル 「iPhone 9 (iPhone SE2)」 の生産に向けて準備を進めているとのこと。具体的な生産開始時期については明らかにされていないものの、もし今月中に生産が開始された場合、発売時期は大方の予想どおり来月下旬となる可能性がありそうだ。
また、今秋の発売が予想されているフラグシップモデル (iPhone 12) については6月以降に生産開始される可能性が出てきている。これはエンジニアリング検証テスト(EVT)を実施するために必要なエンジニアを、Appleが中国に派遣できていないためで、これは新型コロナウイルスの感染リスクが少なくなってからでないと実施することはできないとみられている。つまり、大量生産ができるようになるには新型コロナウイルスの拡大の勢いが収まる必要があるということになる。
これを踏まえてDigiTimesは、6月以前にiPhone 12が生産開始となる可能性は低いとしている。とはいえ、生産が当初スケジュールから遅れたとしても発売時期については例年通り9月となる可能性が高いとも伝えられていて、もし現実にそうなった場合、「iPhone 12」 シリーズはやや品薄気味になることも考えられそうだ。
ちなみに、Appleが今春に発売予定の廉価版iPhoneは 「iPhone 8」 をベースに開発されているとの噂。画面サイズは4.7インチで、Touch IDが内蔵されたホームボタンが搭載されているという。搭載プロセッサは 「A13 Bionic」 で、iPhone 11 Pro並みの処理性能を獲得できると予測されている。価格は399ドルからで、日本では4万円前半から5万円弱の間で販売される可能性がある。
また、今秋に発売するフラグシップiPhoneは合計4種類 (上位モデル、下位モデルそれぞれ2機種ずつ) が用意されているとの噂が濃厚。基本デザインはいずれもほぼ同じではあるものの、画面サイズ・本体サイズ、一部の機能に違いがあるとみられている。
下位モデルは5.4インチと6.1インチ、上位モデルは6.1インチと6.7インチの有機ELディスプレイが搭載予定。背面にカメラは下位モデルがデュアルレンズカメラ、上位モデルがトリプルレンズカメラが採用され、そのほかにも3D認識できるToFセンサーが搭載される可能性が指摘されている。
内蔵プロセッサは 「A14」 で、RAM容量は最大6GBとの報道がある。そして5G対応モデルが満を持して登場する見通しだが、対応する周波数帯については現時点ではほとんどわかっていない。
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[ via MacRumors ]