POCO F7 Ultra レビュー|10万円でハイエンド向けSoC搭載でゲームも快適動作。下位モデルのF7 Proとスペック比較もしてみた

Xiaomi (シャオミ/小米) は3月27日、同社サブブランド 「POCO」 より、新型ゲーミングスマートフォン 「POCO F7 Ultra」 「POCO F7 Pro」 をグローバルで発表。同日より販売を開始した。また、今回は日本国内においても同日より販売が開始されている。

発売に先立ち、シャオミ・ジャパンから 「POCO F7 Ultra」 の実機をお借りし、数日間ほど先行で触らせてもらったので、本稿ではハンズオンレビューをお届けしたい。

▼ 「POCO F7 Ultra」 を各ストアで購入する

スポンサーリンク

「POCO F7 Ultra」 の筐体デザインをチェック

「POCO F7 Ultra」 はPOCOブランドとして初めて 「Ultra」 を冠したモデル。最新SoC搭載で処理性能が向上したほか、超音波方式の指紋認証やIP68と高い防水・防塵性能を実現したことで、日常だけでなくゲームシーンなどでも快適な使い心地を実現する。

左から 「POCO F7 Ultra」 のブラック、イエロー

今回お借りした 「POCO F7 Ultra」 は16GB+256GBモデルで、本体カラーはブラック。市場想定価格は109,800円(税込)。

本体サイズは約160.26 × 74.95 × 8.39mm、重量は約212g。ゲーミングスマホとしてはややコンパクトな部類に入るが、普段使いも考えるとこれくらいのサイズ感が持ち運びやすくちょうど良い印象だ。

画面には約6.67インチの有機ELディスプレイを搭載。解像度は2K (3200×1440)、リフレッシュレートは最大120Hzを実現。一部の対応タイトルは、高解像度・高リフレッシュレートでゲームをプレイできる。

画面は完全フラットで、インカメラ部分を除いて全面いっぱいに表示領域が広がるパンチホールデザインを採用した。上下左右のベゼルもかなり狭いため、広々とした画面でコンテンツを楽しめる。

背面は大きなカメラユニットが目をひく特徴的なデザインを採用している。カメラユニットが大きめのため、横向きにしてゲームをプレイしたり動画を見たりする際に持ち方によっては気になる人もいるかもしれないが、iPhoneのような各カメラレンズがそれぞれ剥き出しになっているよりも、こちらの方が好みというユーザーも多そうだ。

ただし、筆者が持っているスマートフォン用コントローラー 「Backbone One (USB-C/第2世代)」 を試してみたところ、接続はできて操作もできたのだが、カメラユニットが干渉する関係で本体が若干浮いてしまっていた。プレイ中にコントローラーが外れてしまうことはなかったが、安定した場所でプレイするなど落下には気をつけたい。

側面には電源ボタンと音量ボタン、底面には充電・通信用のUSB Type-CとSIMトレーが搭載されている。SIMトレーはnanoSIM×2に対応。

生体認証は超音波式の指紋認証と顔認証に対応。超音波式の指紋認証を導入したことで、認識率や認証スピードが向上しているという。使ってみた感じでは認証速度はそれなりに速かったため、日常使いでストレスを感じることはなさそうだ。

そのほか、NFCには対応するがおサイフケータイには非対応。ただし、昨今はQRコードなどを使ったスマホ決済が利用できることから、それらで代用できる場合は問題ないはずだ。

同梱物はACアダプターとUSB Type-Cケーブル、SIMピン、ソフトケース。ACアダプターは120Wのハイパーチャージ急速充電に対応する。

スポンサーリンク

カメラ性能をチェック

アウトカメラはメイン+超広角+望遠のトリプルカメラ構成。画素数は5000万画素、3200万画素、5000万画素。まだ手元に届いて数日しか経っていないため、様々なシチュエーションでの撮影は試せていないのだが、以下に撮影した写真を掲載しておく。

サッと撮ってみた印象としては、スマートフォンとしては十分な性能ということ。もちろん、ハイエンドラインのスマートフォンや、Xiaomiのハイエンドモデル 「Xiaomi 15 Ultra」 などに比べると写真の出来はどうしても劣るものの、プロレベルのクオリティを求めていない場合には十分に満足できる仕上がりだと感じる。

特に、メインカメラの5000万画素センサーはディテールの再現性が高く、日中の撮影ではシャープで鮮やかな写真が撮れる印象だ。超広角カメラも歪みが少なく、風景撮影や建物の撮影には適している。一方で、望遠カメラは光量が不足するとややノイズが目立つものの、十分な明るさがある環境ではしっかりとディテールを捉えてくれる。

▼ 「POCO F7 Ultra」 を各ストアで購入する

SoC・ゲーミング性能をチェック

(画像提供:シャオミ・ジャパン)

SoCは、Qualcommのハイエンドチップセット 「Snapdragon 8 Elite」 を搭載。ベンチマークスコアを計測したところ、AnTuTuベンチマークは総合スコアが2526563、Geekbench 6はシングルコアスコアが2295、マルチコアスコアが8084、GPUスコア (OpenCL) が16724という結果になった。

「POCO F7 Ultra」 はゲームプレイの際に最高のグラフィック性能を効率よく生み出すための専用チップセット 「VisionBoost D7」 を新たに搭載している。実際のゲームプレイ時にはどれほどの性能を発揮するのか、実際に『ゼンレスゾーンゼロ』を画質 「高」 でプレイしてみた。

バトル中の動作は概ね快適。複数の敵を一度に攻撃したりするとわずかにカクつくこともあったが、ゲーム体験に影響を及ぼすレベルではなかったので、できるだけ高画質でプレイしたいという人も安定してプレイできるはず。

ゲームプレイ時に気になる本体の熱は、ゲーム起動から10分くらいでほんのり温かくなってきたかな?というレベル。そのままプレイを30分ほど続けたが、持てないほど端末が熱くなるということはなかった。ゲームシーンにおいては問題なく使えるハズだ。

まとめ:高性能×低価格を両立したゲーミングスマホ 「POCO F7 Ultra」

「POCO F7 Ultra」 は、ゲーミングスマートフォンとして十分な性能を備えながらも、価格を抑えた優れたコストパフォーマンスが魅力の1台だ。

「POCO F7 Ultra」 を使ってみて特に魅力に感じたのが、10万円の価格帯で十分快適にゲームがプレイできること。そもそもハイエンドのSoCを搭載したスマートフォンが10万円前後で購入できること自体が驚きなのだが、『ゼンレスゾーンゼロ』のような負荷の高いゲームでも快適にプレイできたことから、ゲーム用途を重視するユーザーでも安心して購入できるはずだ。

カメラ性能についても、ハイエンドモデルと比べると及ばない部分はあるものの、日常使いには十分な画質を提供。特にメインカメラの5000万画素センサーは、シャープで鮮やかな写真を撮影できるため、こだわりすぎなければ満足度は高い。

上記の検証から、コストを抑えつつ快適にゲームをプレイしたい人に、「POCO F7 Ultra」 は十分に購入の選択肢になってくれるはずだ。

「POCO F7 Ultra」 の価格は、12GB/256GBモデルが99,980円、16GB/512GBモデルが109,800円 (どちらも税込)。購入はMi.com (Xiaomi公式サイト) やAmazon.co.jp楽天市場、各家電量販店などで可能だ。また、MVNOではイオンモバイルとIIJmioが取り扱いを決定している。

なお、記事下には同時に発表されたPOCO F7 Proとのスペック比較表を掲載しておいた。ミドルレンジモデルと比べたい方はあわせてチェックいただきたい。

▼ 「POCO F7 Ultra」 を各ストアで購入する

POCO F7 Proとのスペック比較表

項目POCO F7 UltraPOCO F7 Pro
サイズ
(WxHxD)
約160.26 × 74.95 × 8.39mm約160.26 × 74.95 × 8.12mm
重量約212g約206g
ディスプレイ有機EL (AMOLED)
・画面サイズ:約6.67インチ
・解像度:3,200x1,440 
・リフレッシュレート最大120Hz
有機EL (AMOLED)
・画面サイズ:約6.67インチ
・解像度:3,200x1,440 
・リフレッシュレート最大120Hz
SoCQualcomm Snapdragon 8 EliteQualcomm Snapdragon 8 Gen 3
メモリ/ストレージ・12GB/256GB
・16GB/512GB
・12GB/256GB
・12GB/512GB
カメラリアカメラ
メイン:
約5000万画素
(光学式手ブレ補正搭載)

超広角:
約3200万画素

望遠:
約5000万画素
(ズーム倍率x2.5倍、光学式手ブレ補正)

フロントカメラ
約3200万画素
リアカメラ
メイン:
約5000万画素
(光学式手ブレ補正搭載)

超広角:
約800万画素

フロントカメラ
約2000万画素
バッテリー容量5,300mAh6,000mAh
充電・120W Xiaomiハイパーチャージ
最速34分で100%充電
・ワイヤレス充電
・90W Xiaomiハイパーチャージ
最速37分で100%充電
SIMnanoSIM ×2nanoSIM ×2
NFC対応対応
接続性・IEEE802.11 a/b/g/n/ac/ax/be (Wi-Fi 7対応)
・Bluetooth: Ver.6.0
・IEEE802.11 a/b/g/n/ac/ax/be (Wi-Fi 7対応)
・Bluetooth: Ver.5.4
生体認証・画面内指紋認証 (超音波式)
・顔認証
・画面内指紋認証 (超音波式)
・顔認証
スクロールできます

▼ 「POCO F7 Ultra」 を各ストアで購入する

Xiaomiレビュー
FOLLOW US
タイトルとURLをコピーしました