「AirPods Pro」 は、音質やノイズキャンセリング性能の高さや、複数デバイスと横断して接続できる便利さで多くのユーザーから人気を博しているが、ケース表面がツルツルしていて、細かな傷がつきやすいというデメリットがある。もし傷をつけずに使い続けたいのであれば、まずはAirPods Proと同時に保護ケースを購入しておきたいところ。
そこで今回は、PITAKAのAirPods Pro用ケース 「PITAKA MagEZ Case for AirPods Pro 2」 をご紹介する。本製品は、AirPods Pro全体を覆い表面の傷つきを防ぐことができる高耐久ケース。さらに、充電やワイヤレス充電などAirPods Proのもつ機能を阻害しないように設計されている。
PITAKAより本製品をご提供いただき、実際に数ヶ月使用することができたため、本製品の使い心地等をご紹介したい。
デザインをチェック
「PITAKA MagEZ Case for AirPods Pro 2」 のデザインをチェックする前に、まず本製品を手がけたPITAKAについてご紹介しておきたい。
PITAKAは、2013年に中国で設立されたスマホアクセサリメーカー。創業当初から主に耐久性に優れたカーボンファイバーなど強度の高い製品に注力。その製品の品質とデザインには定評があり、中国だけでなく世界中、特にアメリカ、ヨーロッパ、アジア市場において高い認知度をもつ。
今回紹介する 「PITAKA MagEZ Case for AirPods Pro 2」 も、PITAKAの得意とする高耐久素材を使用した製品のひとつだ。
使用している素材は、「600Dアラミド繊維」 という、自動車部品や航空宇宙産業などにも使用される高耐久素材だ。軽量ながらも鉄の約5倍となる高い強度を持っていることから、AirPods Proの本来の使い勝手を阻害することなく、外からの衝撃からも守ることが可能だ。
本製品は上下セパレート式になっていて、それぞれをAirPods Pro (第2世代)のバッテリーケース下側と、蓋部分にはめ込むように装着する仕組み。
蓋に装着するケースには、内側に粘着ジェルが用意されており、AirPodsの蓋を開ける際にケースが外れてしまわないようになっている。
上下ともピッタリとハマるようになっているため、使っているうちに外れて落下する心配はほぼないが、注意してほしいのは、もしAirPods Pro (第2世代)にストラップ等をつけている場合は事前に外してからケースを装着するべき、ということ。
普通ならケースを装着する前にストラップを外そうという発想に至ると思うのだが、筆者は何を思ったのか (多分何も考えてなかった) ストラップを装着した状態でケースをはめてしまった。
AirPodsとケースが隙間なくピッタリとハマる設計になっているため、結果としてストラップが挟まり、ケースをつけることも外すこともできなくなってしまった。
最終的にはストラップの紐を切ることでことなきを得たものの、細い穴からストラップの紐を切るのにはかなり苦戦したため、ケースを装着する際にはストラップがつけっぱなしになっていないか必ず確認を。
ケースの肌触りはサラサラとした感触で触り心地は良い。グリップ力はあまりなく、手から滑り落ちることを防止する能力はないので注意していただきたい。
前面には、AirPods ProのLEDインジケーターがちゃんと見えるように小さな穴が開けられている。
また、側面にはAirPods Proのストラップループを埋めないようにするための穴が設けられている。お好みのストラップをつけることで、自分だけのAirPods Proを作ることが可能だ。なお、筆者は以前から使用しているポケモンのストラップを引き続き装着した。
底面には、AirPods Pro (第2世代) のバッテリーケースに内蔵されたスピーカーやLightningコネクタを塞がないように、こちらにも穴が開けられている。Lightningコネクタの開口部はだいぶ大きく開けられているため、コネクタ部分が大きなLightningケーブルでも挿入することはおそらく可能だろう。
背面には甲冑の隙間のような穴が設けられている。これは、ケースを装着した状態でも蓋が開けられるようにするための隙間で、蓋を開けたときに上下のケースが干渉し合うことを防ぐためのものだ。
甲冑と同じでここが本ケースの弱点部分とも言えるが、この隙間が原因でAirPods Proに傷が入るシチュエーションはあまり想像できないため、気にしなくても良いはずだ。
唯一気になる部分としては、本ケースをつけた状態だと背面の設定ボタンにアクセスできないこと。設定ボタンを押したいなら、ケースを一度取り外す必要がある。家族で一台のAirPodsを共有して使っている場合などは多少面倒に感じるかもしれない。
なお、本ケースはワイヤレス充電に対応する。また、AirPods Pro (第2世代)はMagSafe充電が可能だが、本ケースにはマグネットが内蔵されていて、ケースを装着した状態でもMagSafe充電を利用することが可能だ。
最後にケース本体の重量は実測17.2g。AirPods Pro (第2世代) に装着した状態では78.6g。ケース込みでも100gを切る軽さ。また、ケースをつけることで若干厚みは増えてしまうものの、スキニータイプのジーンズのポケットにはちゃんと入るサイズ感なので、実際に使うぶんにはおそらく問題はないだろう。
ちなみに、本ケースはAirPods Pro (第2世代) 用に設計されているものの、初代のAirPods Proで使用することも可能だ。AirPods Pro (第1世代)にもMagSafe充電に対応したモデルが販売されていたことがあったため、保護ケースの買い替え時には本ケースを購入の選択肢に入れてみても良いのかもしれない。
使用感とまとめ
筆者は今回のレビューにあたり3月頃から本製品を試用させてもらっているが、Apple製品や (今回のように) AirPodsアクセサリをレビューする機会があるためなるべくAirPodsは綺麗な状態を維持しておきたいと思っていた。
そこで本ケースを使用してみたところ、AirPods Proについた新たな傷はなし。日常生活だけでなく、国内・海外出張のような忙しいときにでもAirPods Proを安心して持ち運ぶことができたので、本来の役割である 「保護」 は十分こなせていたと評価している。
また、あくまで筆者の環境だけの話かもしれないが、本ケースの表面の質感が多少しっとり感があるサラサラな独特な手触りになっていたことから、バッグのなかで自由奔放に移動することなく、いつも定位置に収まってくれて使いやすいというメリットもあった。
個人的に気になったのは、本製品のお値段が8,999円と、AirPods用ケースとしてはちょっと高いことだろうか。ただこの価格は、高耐久なアラミド繊維だったり、MagSafe用のマグネットを入れるなどの工夫があったためとみられ、その分AirPods Pro (第2世代) がもつ機能すべてが阻害されないように配慮して作られているため、誰もが安心して使用できるはずだ。もしAirPods Pro用ケースをお探しなら本製品を選択肢に加えてみてはどうだろうか。