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Pinterestが広告主向けにAIツール導入「Performance+スイート」提供。「プロモーション機能」ではセール品表示も可能に

Pinterestは、AIと自動化技術を活用した新しい広告プロダクト「Pinterest Performance+ スイート」を提供開始した。

本プロダクトは、年に一度開催されているPinterestのグローバル広告サミット「Pinterest Presents」で発表されたものだ。

Pinterestはブランドの認知度向上において優れるプラットフォームだが、一方でローワーファネルや広告素材にも注力している。2年前より同社は、業界をリードするフルファネル広告ソリューションを目指し取り組みを開始しており、今回の新プロダクトはその一環のものとなる。

Bill Watkins, Chief Revenue Officer

「Pinterest Performance+ スイート」は、広告主のローワーファネル戦略を強化し、広告効果を大幅に向上させることを目的としたもの。

ターゲティングの最適化や予算の管理、入札価格を決定することで、ローワーファネルのパフォーマンスを推進できる。さらに、AI技術と自動化機能を利用し、必要な入力を半減。キャンペーンの作成時間の大幅な短縮を実現する。

Pinterest Performance+の機能は、自動的にバンドルさせたり、ブランドのニーズにあわせてプロダクトを組み合わせたりと、既存のものとあわせて柔軟に管理できる。

Pinterestによると、アルファ版およびベータ版におけるテストでは、多くの広告主がコンバージョンキャンペーンとカタログ販売キャンペーンでCPA (顧客獲得単価) を10%以上改善でき、比較検討キャンペーンでCPC (クリック単価) を10%以上改善できたという。

ひとつの事例としてPradaが挙げられており、新しく革製品のキャンペーンを展開したところ、従来の一般的なキャンペーンに比べてコンバージョン率が30%増加した一方で、CPAが64%減少したという。また、購入件数に対する広告費用対効果 (ROAS) も1.8倍増加したというデータがある。

Pinterestでは、広告を大規模かつ簡単に作成したい場合のツールとして「Pinterest Performance+ クリエイティブ」の活用を推奨している。左の画像のように、生成AIを活用して白背景の商品画像を手軽にリッチな広告素材に変換することが可能だ。

初期からテストに参加している、米国第2位の薬局チェーンWalgreensは、「Pinterest Performance+ クリエイティブ」を利用し、約50点の商品に対して自然なかたちで自動生成の背景を追加。白背景の素材に比べて、CTRが55%増加、CPCを13%削減できたという。

さら、Pinterestは「Pinterest Performance+ ROAS入札」を提供している。従来の「Pinterest Performance+ 入札」はクリック数やコンバージョン数に最適化されていたが、「Pinterest Performance+ ROAS入札」は最高値に対して最適化される機能が追加されている。

加えて、「プロモーション機能」においてもアップデートが行われ、新たにセール品を表示できるようになる。初期の調査では、プロモーションを利用した広告は、プロモーション利用前と比べてコンバージョンが12.7%増加しているとのこと。本日10月7日より、日本を含む複数の地域で提供開始され、利用するには広告主側から申請が必要だ。

Pinterestは、これらの「Pinterest Performance+ スイート」や「プロモーション機能」を単体で利用することができるが、一方ですべてバンドルすることでキャンペーンを強力に後押しできるとアピールしている。

特に昨年のホリデーシーズンでは、世界全体におけるプロダクトの平均割引率が21%となり、パンデミック以降で最高値となっており、今年も多くのユーザーが割引を期待しているだろうと予測。こうした広告戦略を積極的に展開することで、成果を大幅に高められるだろうとしている。

(画像提供:Pinterest)