
匿名で質問を送り合えるサービス「Peing-質問箱-」が、2025年8月29日正午をもって終了する。運営元のDigital monkeyが公式Xアカウントで発表したもので、終了後はアカウント情報や投稿内容を含むすべてのデータが閲覧・利用できなくなる。
サービス終了にあたって、運営は「突然の案内となったことをお詫び申し上げる」とコメント。有料機能については8月15日以降の継続課金を停止し、前回更新日から1カ月、あるいは終了日のいずれか早い日付まで利用可能とする。なお、返金は日割りでは行われない。
【サービス終了のお知らせ】https://t.co/lTeqoGFxkf
— 【公式】Peing-質問箱- (@Peing_net) August 15, 2025
爆発的なブームから7年半、幕を閉じる
「Peing-質問箱-」は2017年11月、個人開発者のせせり氏が公開したサービスだ。ユーザーはリンクを公開して匿名の質問を受け付け、それに答えることで交流を楽しむことができた。
当時、Twitter(現X)との親和性が高く、公開からわずか3週間で月間2億ページビューを記録するなど爆発的に拡大。SNS上で「質問箱ブーム」を生んだ代表的なサービスとなった。
その後、同年12月にフリマアプリ「magi」を展開するジラフが買収し、2021年にはゲーム開発・運営を手がけるDigital monkeyへと事業譲渡された。だが、今回の発表ではサービス終了の理由については明かされていない。
過去にはセキュリティ面での課題もあった。2019年にはTwitter連携機能をめぐる脆弱性が発覚し、最大で149万件のメールアドレスと94万件のハッシュ化パスワードが漏えいした可能性があると当時の運営会社が発表していた。
Peingは日本における「匿名質問サービス」の代名詞的存在だったが、盛り上がりのピークから数年が経ち、ユーザーの利用は徐々に落ち着きを見せていた。SNSとの関係性や匿名性をめぐるリスク、事業継続の難しさが背景にあるとみられる。
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(画像:Peing-質問箱-)