今月19日〜21日に幕張メッセで開催された「Inter BEE 2025」において、OWC（Other World Computing）は、Thunderbolt 5に対応した新しい拡張ソリューション「OWC StudioStack」と「OWC Mercury Helios 5S」を世界初公開した。
いずれもMacやPCのストレージ・接続性を大きく拡張できるドッキングソリューションで、クリエイティブワークやポストプロダクション、IT環境の強化を想定した製品になっている。
Mac Studio／Mac mini向けハイブリッドストレージ「OWC StudioStack」
「OWC StudioStack」は、Mac Studioおよび2018〜2023年のMac miniに対応したハイブリッドストレージ「OWC StudioStack」だ。最大8TBのNVMe SSDと24TBのHDDを同時に搭載でき、合計容量は32TB。512GB構成のMac Studioと比較するとおよそ64倍に相当する拡張性を備える。
Thunderbolt 5接続時には最大6,302MB/sの転送速度を発揮し、4K/8K編集やCGレンダリングなど転送量の大きい作業も高いスループットを維持できる。Thunderbolt 5アップストリームポート×1、同ポート×3に加え、USB-A（10Gbps）を計3基搭載し、ハブとしての使い勝手も考慮されている。
| 製品名 | OWC StudioStack |
|---|---|
| 接続ポート | ・Thunderbolt 5 (USB-C) アップストリーム ・Thunderbolt 5 (USB-C) x3 ・USB Type-A (USB3.2 Gen2/10Gbps) x3 |
| ドライブベイ | ・1ベイ：PCIe 4.0 NVMe M.2 SSD対応 (片面実装/両面実装 両対応) ・1ベイ: SATA 6Gbps 3.5″HDD/2.5″SSD |
| 対応SSD | NVMe M.2: 2280 (M-Key) (ヒートシンクモデル未対応) |
| 実最大転送速度 | Thunderbolt 5：6302MB/s Thunderbolt 4：3200MB/s Thunderbolt 3 (Macのみ)：2800MB/s USB4：3200MB/s |
| 寸法 | (W)197mm x (H)84mm x (D)242mm |
| 質量 | 0.8Kg |
NVMe SSD（PCIe 4.0対応）とHDDスロットを揃えたスタッカブル構造のため、ストレージ容量を少しずつ追加しながら環境を整えることも可能だ。日本での販売時期は未定としている。
PCIeスロットを外付け追加できる「OWC Mercury Helios 5S」
同時公開された「OWC Mercury Helios 5S」は、PCIeスロットを搭載していないMacやPCに外付けPCIeスロットを追加するThunderbolt 5対応拡張ボックス。PCIe 4.0 x4スロットを1基備え、最大6,000MB/sの帯域で動作する。
3基のThunderbolt 5ポートを装備し、ディスプレイ接続時にはThunderbolt Bandwidth Boostにより最大120Gbpsの映像帯域を確保可能。8KビデオキャプチャカードやオーディオDSP、高速ネットワークカードなど、多様なPCIeカードをツールレスで追加できる点が特長だ。
外付けスロットでありながら内蔵PCIeに近いパフォーマンスが得られるため、ポストプロダクションやVFX、AIワークロードなど、拡張性と安定性が求められる現場での利用が想定される。想定価格は56,300円（税込）で、国内発売は2025年12月を予定している。
| 製品名 | OWC Mercury Helios 5S |
|---|---|
| 搭載ポート | ・Thunderbolt 5 (USB-C)アップストリーム ・Thunderbolt 5 (USB-C) |
| PCIeスロット | ・PCIe 4.0 x4 (16スロット) x1 ・フルハイト ハーフレンクス 1 or 2 スロットサイズ |
| 転送速度 | 最大6000MB/s |
| 寸法 | (W)143mm x (H)82mm x (D)233mm |
| 質量 | 1.7kg |
今回のOWCブースでは、上記2製品に加えてUSB4対応のNVMe SSD「OWC Express 1M2 80G」や、M.2 SSD×4の外付けケース「OWC Express 4M2」、Thunderbolt 5ドック「OWC Thunderbolt 5 Dock」、RAID SSD「ThunderBlade X12」など、同社の最新ラインアップも展示された。
