NVIDIAは、独ケルンで開催される欧州ゲーム見本市 ｢gamescom 2025｣ にあわせて、同社のAI搭載レンダリング技術 ｢DLSS 4｣ に対応するタイトル数が175本を超えたことを発表した。
『Borderlands 4』や『Hell Is Us』、『Fate Trigger』などの注目タイトルがDLSS 4に対応することで、従来比最大8倍のパフォーマンス向上を体験できる。さらに、『Resident Evil Requiem』や『Directive 8020』ではパストレーシングが導入され、『Phantom Blade Zero』『PRAGMATA』『CINDER CITY』などの新作ではレイトレーシングに対応する。
NVIDIAのGeForceマーケティング担当副社長マット・ウェブリング氏は、「DLSS 4やパストレーシングはもはや最新グラフィックスの実験ではなく、現代PCゲームの標準技術だ。AIレンダリングを使うことで、ゲーマーに驚くほど美しい映像と高い性能を提供できる」と語る。
DLSS 4は、今年初めに発表されたGeForce RTX 50シリーズで搭載された「Multi Frame Generation」機能により、1フレームから最大3フレームをAIで生成できる。そのため、従来のレンダリングより大幅に性能が向上する。
さらに、DLSS Super ResolutionやRay Reconstruction、NVIDIA Reflexなどの技術もサポートしており、RTX 50シリーズユーザーは快適で応答性の高いゲーム体験を楽しめる。
新たにDLSS 4など最新技術対応が発表されたタイトルには以下が含まれる。
- 『Directive 8020』『Resident Evil Requiem』：DLSS 4＋パストレーシング
- 『Black State』『CINDER CITY』『Cronos: The New Dawn』『Dying Light: The Beast』『Honeycomb: The World Beyond』『Lost Soul Aside』『The Outer Worlds 2』『Phantom Blade Zero』『PRAGMATA』：DLSS 4＋レイトレーシング
- 『Borderlands 4』『Fate Trigger』：DLSS 4＋Multi Frame Generation
- 『Indiana Jones and the Great Circle』：9月にRTX Hair対応予定
これらのタイトルの多くは、クラウドゲームサービス ｢GeForce NOW｣ でも提供される予定だ。
NVIDIAアプリとRTX Remixの最新アップデート
NVIDIAは同時に、GeForce RTXユーザー向けの公式コンパニオンアプリのアップデートも発表した。
新機能として、Global DLSS Overridesにより、複数タイトルでDLSS Multi-Frame GenerationやDLSS Super Resolutionの設定を一括で有効化できるようになった。
また、AIアシスタント ｢Project G-Assist｣ は40%少ないメモリで動作し、応答速度と精度を向上させた。さらに、従来の3D設定（異方性フィルタリング、アンチエイリアシング、アンビエントオクルージョン）を簡単に適用できるレガシーゲーム向け機能も追加された。アプリのベータ版は8月19日午前9時（PT）より配信され、翌週には正式版が提供される。
一方、RTX Remixのモッディングプラットフォームは、パストレーシングとニューラルレンダリングを活用したクラシックゲームのリマスターをサポートし続けている。
コミュニティによる拡張では、Adobe Substance 3Dとの連携や、クラシックゲームデータへの自動ライティング適用が可能になった。これにより、古いゲームの素材も手軽に最新のレンダリング環境で光の効果を反映できるようになる。
今回の$50K Mod Contestでは『Painkiller RTX』が「Best Overall RTX Remix Mod」に選ばれた。さらに、新たなパーティクルシステムにより、165タイトルのクラシックゲームで動的で物理的に正確な光の粒子表現が可能となる。
また、GeForce RTX 50シリーズ向けの『Borderlands 4』バンドルも発表された。RTX 5090/5080/5070 Ti/5070カードや対応ノートPC購入者は、『Borderlands 4』本編とDLC『The Gilded Glory Pack』を入手できる。バンドルは9月22日まで提供される。
(画像提供：NVIDIA)
