Nothing Phone (3)、Snapdragon 8s Gen 4を採用。パフォーマンス重視の準フラグシップスマホに

ロンドン拠点のNothingは、次期フラッグシップスマートフォン「Phone (3)」にQualcommの最新プロセッサ「Snapdragon 8s Gen 4」を搭載することを正式発表した。2025年7月1日 (日本時間では7月2日) のグローバル発表を控える中での情報解禁となる。

Nothing Phone (3)は、従来モデルに比べて「スペックの高さ以上に感じるサクサク感」を目指し、ミッドハイクラスのSoCを搭載することが大きな進化ポイントのひとつとなっている。

CEOのカール・ペイは声明の中で、「Phone (2)を超えることが大きな目標だった」と述べ、CPU性能は前モデル比で36%、GPUは88%、NPU(AI処理)は60%向上しているとアピールした。

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搭載SoCは「Snapdragon 8s Gen 4」最上位ではないが、最新技術を凝縮

Snapdragon 8s Gen 4は、現在のQualcommのSoCのラインナップのなかで最上位の「Snapdragon 8 Elite」には及ばないが、昨年の「8 Gen 3」と同等かそれ以上の実力を持つミッド~ハイレンジ向け最新チップだ。

構成はCortex-X4(3.2GHz)1基、Cortex-A720(3.0GHz)3基、Cortex-A720(2.8GHz)2基、Cortex-A720(2.0GHz)2基というユニークな構成で、「小コアなし」のオール・ビッグコア設計だ。

GPUはSnapdragon 8 Eliteで初採用された「スライス型アーキテクチャ」の簡略版を採用し、スライス数は2つ。NPUは8s Gen 3比で44%高速化し、リアルタイム画像・映像セグメンテーションなど、生成AIやコンピュテーショナルフォトグラフィーに対応する。4K/30fpsでの低照度ビデオ撮影、Wi-Fi 7、Bluetooth 6.0、そして注目のワイヤレス音声伝送技術「XPAN」もサポートする。

一方で、Eliteクラスとの差も明確だ。8K撮影、4K/120fpsスローモーション、mmWave 5Gといった機能は非対応であるため、スペック面ではハイエンド勢には及ばない場面も出てくるだろう。つまり、Nothing Phone (3)は「フルスペック志向」というよりも、実使用感重視の設計といえる。

Phone (3)はそのほか、6.77インチのAMOLEDディスプレイ、50MP OIS対応メインカメラを含むトリプルリアカメラ、ペリスコープ望遠レンズを備える見込みだ。

内蔵バッテリーは5,000mAh超とされ、設計面ではNothing伝統の透明なバックパネルを継承。ただし、特徴的なGlyph Interfaceは非搭載となる可能性が高い。

最大16GBメモリと512GBストレージ構成まで確認されており、価格は799ドル(約11万円)からと報じられている。

Phone (3)は、Nothingのワイヤレスヘッドホン「Headphone 1」とともに発表される予定で、両製品はインドや北米(米国・カナダ)を含む複数市場で販売される。日本での展開は不明だが、こちらも続報に期待したい。

(画像提供:Nothing Japan)

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