近頃、VR市場がかなり賑やかになっている。各メーカーからVRヘッドセットが開発、販売されているわけだが、Googleからは安価で手が出しやすいダンボール製VRヘッドセット「Google Cardboard」が販売されているのは知っているだろうか。
値段が安価なことから手が出しやすい反面、耐久性や素材がダンボールであるという点から同製品の購入に踏み切れない人も多いと思う。Financial Timesによると、Googleは「Google Cardboard」より高品質なVRヘッドセットを作っている可能性があることが判明した。
ダンボールからプラスチック素材に
Financial Timesは、「Google Cardboard」に代わる新型VRヘッドセットは、従来通りスマホをヘッドセットに装着して使うタイプのヘッドセットになるとのことだが、筐体の素材はダンボールではなくプラスチックになり、高品質レンズやジャイロセンサーなどが搭載される見込みだと伝えている。
そして、GoogleはAndroid OS自体にVR関連機能の実装を計画しているほか、新型VRヘッドセットはあらゆるAndroidスマホに対応するとのことだ。
現在、販売されているダンボール製の「Google Cardboard」は、素材のおかげで頭にうまくフィットせず非常に不安定、そして動作追従にスマホの加速度センサーとジャイロを使うため、他製品に比べて「VR酔い」が起こりやすいと言われていた。素材がダンボール製からプラスチック製になることで、ヘッドセットの着け心地や「VR酔い」問題の解消が期待できる。
また、新型VRヘッドセットはサードパーティによる製造が認められるとのことで、他社製のヘッドセットの販売が行われる可能性があり、VR市場の拡大につながることも考えられる。
現時点ではあくまで噂ベースでしかないが、具体的な計画についてはもしかすると今年の5月に開催される「Google I/O 2016」で何らかの発表があるかもしれない。VR分野は僕も非常に楽しみにしているので、このヘッドセットは期待大だ。
ただ、問題は製品の価格で、今までダンボール製であったことから比較的安価で提供していたものが、センサー等を搭載するとなると従来の価格で提供出来るとは僕は思えない。もし同製品を発売した場合は、ライバルはおそらくSamsungの「Gear VR」となるだろう。そうなるとおそらく価格は1万円から1万5,000円ほどと思われる。
ちなみに国内では、SONYから「PlayStation VR」の販売が年内に行われると見込まれており、「PlayStation 4」を中心にVR市場が一気に拡大する可能性がある。こちらも非常に楽しみだ。
[ via Financial Times ]