Appleは今後数年間で、各製品のディスプレイを液晶からミニLEDに置き換えることを計画している。
先日、TF International Securitiesの著名アナリストMing-Chi Kuo氏が、AppleはミニLEDディスプレイを搭載した6製品を計画していることを伝え、一部モデルの発売時期について明言していたが、3月6日に台湾業界紙DigiTimesもミニLEDディスプレイを搭載したApple製品に関する情報を伝えている。
ミニLEDディスプレイを搭載したiPad ProとMacBook Proが2020年に登場か
6日のDigiTimesの記事によると、AppleはミニLEDディスプレイを搭載した12.9インチiPad Pro、そしてMacBook (おそらくMacBook Proのこと) を開発中で、これらの製品は2020年内に登場するとのこと。さらに、これに向け台湾のメーカーEpistarがミニLEDチップの生産を2020年6月納入で受注したとしている。
もしこの情報が正しければミニLEDディスプレイを搭載した新型iPad ProおよびMacBook Proは2020年後半に発売することになる。
またDigiTimesの報道では、Appleは新しい液晶モニターも開発中だ。この液晶モニターにはミニLEDバックライトが搭載される予定で、2020年内に発売するという。この情報はiMacもしくはiMac Pro、Pro Display XDR(Appleの純正モニター)の次期モデルを指している可能性もあるため過度な期待は禁物だが、もしスタンドアロン型の新型液晶ディスプレイを指しているのだとすれば、AppleはPro Display XDRよりも価格の低いモニターを開発している可能性がある。
製品名 | 画面サイズ | 発売時期 | |
---|---|---|---|
Ming-Chi Kuo | DigiTimes | ||
MacBook Pro | 16インチ | 言及なし (2020年後半?) |
2020年後半 |
MacBook Pro | 14.1インチ | 言及なし | |
iMac Pro | 27インチ? | 2020年第4四半期 | ー |
液晶モニター | ? | ー | 2020年後半 |
iPad Pro | 12.9インチ | 言及なし (2020年後半?) |
2020年後半 |
iPad | 10.2インチ | 言及なし | ー |
iPad mini | 7.9インチ | 2020年 | ー |
ミニLEDディスプレイの搭載については、前述のとおり著名アナリストMing-Chi Kuo氏が先日に複数の製品名を挙げていた。Kuo氏によればMacBook Pro、iMac Pro、12.9インチiPad Pro、10.2インチiPad、7.9インチiPad miniに搭載される予定で、そのうちiMac Proは2020年第4四半期、iPad miniは2020年に発売すると予想。
16インチMacBook Proと12.9インチiPad Proについては言及がなかったが、以前のレポートで2020年後半に登場としていたことから、ここは今回のDigiTimesの情報とも一致していると言える。
ミニLEDディスプレイは、Appleが数年前から投資してきた新技術。一部ではコスト増で製品価格が上昇する可能性も指摘されているが、画面の表現力が向上することでよりコンテンツをリッチに楽しむことが可能になる。
世界的に流行しているCOVID-19(新型コロナウイルス)の影響で、各製品やモジュールの製造に遅延が発生していると伝えられているなか、Kuo氏によればミニLEDディスプレイの生産遅延は発生していないとのこと。順調にいけば、2020年年内には複数のミニLEDディスプレイを搭載したApple製品を見ることができるかもしれない。
関連記事
・Apple、ミニLEDディスプレイをiPad ProやiMac Proなど6製品に搭載へ。13.3インチMacBook Proも14.1インチに画面大型化
・ミニLEDパネル搭載した次世代iPad Proが2020年後半に発売か。台湾Innoluxがパネルの生産受注との報道