Metaの日本法人であるFacebook Japanは、報道機関向けに新しい東京オフィスを公開した。
新オフィスは港区虎ノ門にある 「虎ノ門ビジネスタワー」 内にあり、昨年秋のオープン以降、初めて報道機関向けに公開された形となる。
9月9日に、新オフィスにて 「Facebook Japan 報道関係者向け事業説明会」 が開催。同時に、新オフィスの見学ツアーも実施された。
筆者は同見学ツアーに参加することができたので、当記事ではFacebook Japanの新しいオフィスの内部の一部をレポートしたいと思う。
Facebook Japan 東京オフィスの見学ツアーが実施
Facebook Japanの新しいオフィスは、東京都港区・虎ノ門ヒルズにある。2021年秋よりオフィスはオープンしていたものの、新型コロナウイルス感染症拡大を受けて当初は社員のみが利用する “ソフトオープン” という形式をとっていた。現在は、社員以外にも、同社に関係する人なども招待できるようになっているとのこと。勤務体系は出社&リモートのハイブリッド。
以前のオフィスに比べて床面積は増えており、より多くの社員が働くことができるようになっている。
オフィスには、執務スペースのほか、70を超える会議室、マイクロキッチンやカフェテリア、イベントスペースやスタジオなど完備。さらにルーフトップには開放型テラスも用意されるなどかなりの高機能ぶりだ。
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壁のポスターは名言揃い。ポスターはたまに変わっているとか
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ザッカーバーグ氏の名言。社内でも相当話題になったようだ
オフィスのデザインは、「Metaのカルチャーとアイデンティティを体現したオープンかつソーシャルな場」 となることを目指した。人と繋がることで新たなアイデアを生んだり、イノベーションを促進させたりと、社員同士のコラボレーションが 「人」 によって行われるクリエイティブな仕事にプラスαをもたらすことを期待する。
オフィスの基本的なデザインは、海外にあるオフィスとほぼ統一されたものになっている。これは海外の社員が出張で日本のオフィスを訪れた際にも、普段と変わりなく使えるようにするための工夫だ。
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この会議室の名称は 「FUWAFUWA (ふわふわ)」
ただ、画一的なオフィスだと面白みにも欠ける。そこで日本らしさ・東京らしさをプラスし、たとえば色使いであったり、各会議室の名前を和製英語や擬音語といった、日本ならではのワードをつけていたりする。
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18,000個ものチューブを使って雲を表現したアート作品
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近くのイスも雲っぽいデザイン
また、Metaのオフィスといえば随所にアートが散りばめられているが、日本のオフィスでも多数のアートが散見された。中には日本・東京を拠点とするアーティストのアート作品も展示されており、見る人の振る舞いに応じて作品が変化するといったギミックがある作品もあった。これらの作品は、リフレッシュ目的だけでなく、想像を掻き立てクリエイティブな気持ちを呼び醒し、新たなアイデアを生み出すことも期待している。
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「通勤電車」 をイメージした作品。吊り革やイスの感触はまさに本物
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車窓の風景は次々と変わっていく
オフィスは3フロアにまたがっており、エレベーターだけでなく階段でも行き来できるようになっている。階段では、談笑しながら内部仕様について話し合いをはじめる一幕(報道関係者そっちのけで)とも遭遇。社員同士のコミュニケーションが盛んであることがわかる。
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オンライン会議用ツールも完備
執務室や会議室、ひとりで使用するためのソロワークブースなども用意されているほか、フロアの中央付近にあるミニキッチンで水やコーヒーなどの飲料水、お菓子などちょっとした食べ物を無料で貰うことができる。
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ビリヤード台。昼間から社員がプレイしている様子を見かけるという。
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懐かしの『タイムクライシス4』
ミニキッチン横にはビリヤード台が設置されていて、たまに社員同士が遊んでいることがあるとのこと。また、ゲームセンターに置いてあるようなアーケード筐体も稼働していた。タイトルは『タイムクライシス4』で懐かしい。
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Quest 2をプレイできる部屋。しっかり防音仕様。
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Meta Quest 2が4台も!
さらに、MetaのVRヘッドセット 「Meta Quest 2」 などを実際に動作させられるVRルームや、各種本格的な撮影ができるスタジオも用意されている。今後これらの部屋にゲストを招いて、特別な番組を作るなどの企画を考えているとのこと。
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ロジクールやベルキンなどの製品が入った自販機
個人的に最も羨ましいと感じたのが、オフィス内に設置されたガジェット自販機。なかにはスマホ充電用のケーブルや電池、完全ワイヤレスイヤホンといったガジェット・アクセサリー製品が入っていて、社員証をかざし欲しいアイテムを選ぶことで無料で貰えるという。
うっかり家から持ってくるのを忘れたり、どこかで紛失してしまったときにも、わざわざ買いに行く手間を省くことができる。また、海外のオフィスに行くとコンセントの形状が異なり、自前のアクセサリが使えないということも。そんなときにこの自販機から調達すれば万事解決、グローバル企業ならではのソリューションだと感じた。ちなみに、この自販機で無料購入した製品は、のちに自分の部署で経費として精算が行われるとのことだ。
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カフェテリア 「べんとう」
社員の最大の憩いのスペースである食堂(カフェテリア)は、「べんとう」 という名前がつけられたカフェテリアがその役割を担う。コロナ禍では主に弁当形式で提供されているものの、今後はビュッフェ形式での提供を予定しているとのことだった。
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お弁当箱によく入っている 「たれびん」 デザインの照明
ちなみにこの日の献立のひとつは 「日本唐揚協会認定【大阪】鶏の唐揚げ 紅生姜風味」 で、とても美味しそうだった。献立は日替わりとなっているようだ。
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ルーフトップテラス。晴れている日は気持ちよさそう。
また、超高層ビルという利点を活かして、屋上には庭園も作られている。太陽の光を浴びながら作業したり、作業と作業の合間のリフレッシュもできる。
こうしたさまざまなエリアやワークスペースが用意されている理由は、社員が最大の成果を発揮できるようにとの配慮とのこと。
屋外庭園はまさに一例だろう。オフィスツアー当日はあいにくの雨模様だったものの、やはり空調管理されたビルの中よりも、お陽さまの下で外気と触れられるのはとても気持ちがよくリフレッシュできるはずだ。
その日の気分などにあわせて場所を変えられたりと、常に最良の場所で作業できる環境を整えることが、社員1人1人の最大のパフォーマンスを引き出すことができるだろう。