メルカリ、鹿島スタジアムのネーミングライツ取得。「メルカリスタジアム」で体験と価値の循環を再設計

株式会社メルカリが、鹿島アントラーズが指定管理者を務める茨城県立カシマサッカースタジアムのネーミングライツを取得し、2025年7月1日から同スタジアムの新愛称が「メルカリスタジアム(略称:メルスタ)」となる。

契約期間は3年間で、年間契約額は1.5億円。新たなパートナーシップはスタジアムの名称変更だけではなく、自社サービスのブランド力を活かして、テクノロジーと地域経済を融合させた次世代型スタジアム体験の創出を目指す。

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「メルスタ」は地域体験の循環装置になるか

1993年に竣工したカシマサッカースタジアムは、日本初の本格的なサッカー専用スタジアムとして建設された。Jリーグ開幕以降、2002年FIFAワールドカップや東京2020五輪でも会場として使用され、国内外のサッカーファンに親しまれてきた。2006年からはクラブがスタジアムの指定管理者となり地域密着型の事業展開を継続している。

「メルカリスタジアム」という愛称には、ブランド名の認知力をそのまま活かしたシンプルさと、企業としての地域コミットメントの意思が込められている。今後はスタジアム内外でメルカリの各種サービスと連動した施策が予定されており、たとえばメルカリの各種サービスを活用した観戦体験の向上や、スタジアムを舞台にした地域住民参加型のフリーマーケット開催などが検討されている。

こうした施策の背景には、メルカリが掲げる「あらゆる価値の循環」というミッションがある。自社のプロダクトを提供するだけでなく、ユーザー同士が価値を共有し再配置できる空間を、デジタルとリアルの双方で作り出す狙いがある。言い換えれば、メルスタは「価値のインフラ」としてのリアル空間実験の場となる可能性を持つ。

メルカリジャパン地域統括(SVP of Japan Region)の山本真人氏は、「歴史あるスタジアムにリスペクトを込めつつ、当社ならではのエッセンスを加えることで、地域社会への新たな貢献の形を目指す」と語っている。一方で茨城県知事の大井川和彦氏は、ネーミングライツによる広告効果と経済波及を期待しつつ、「県民・サポーターが安心して利用できる環境整備への還元」を強調している。

なお、スタジアムの正式名称は従来通り「茨城県立カシマサッカースタジアム」で変更はない。「メルカリスタジアム」は、Jリーグやルヴァンカップをはじめとした鹿島アントラーズ主催試合やイベント時に使用されるとのことだ。

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(画像:メルカリ)

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