18年前に発表され、現在に至るまでMacユーザーに親しまれてきた音楽アプリ 「iTunes」 だが、次期macOSの 「macOS Catalina」 で廃止されることが決まった。Appleが 「WWDC 2019」 の基調講演で発表したのだ。
しかし、廃止とはいっても実際のところはミュージックとPodcast、そしてTVの3つのアプリに分割されることになり、iTunesというアプリ自体は廃止されるものの、依然としてiTunesの要素はMacの中に残る。
果たしてiTunesはどのように分割されるのか。Appleがサポートページで紹介しているので、詳細をお伝えしたい。
iTunesは各機能ごとに個別のアプリに分割
Appleの発表によると、iTunesの分割で起きることは以下の通り。
- インポートまたは購入した音楽は、新しいミュージックアプリで視聴可能。
- iTunes Storeで引き続き音楽購入は可能。Mac、iOS、PC、およびApple TVで。
- iPhone・iPad・iPodのバックアップや復元および同期機能、Finderに移行。
- iTunesで購入またはレンタルした映画・テレビ番組は新しいTVアプリで視聴可能。Macでレンタル映画・テレビ番組を購入する場合はMac用TVアプリから。
- iTunesで登録したPodcastは、新しい Podcastアプリに登録される。
- iTunesから購入したオーディオブックは、改良されたApple Booksアプリに移行される。今後Macでオーディオブックを購入するには、Mac用Apple Booksアプリの使用を。
- iTunesギフトカードとiTunesクレジットの残高は問題なく次のアプリにも引き継がれ、それぞれの新しいアプリやApp Storeで利用することが可能。
この中で最も注目するべきは、MacとiPhone・iPad・iPod touchの同期だろう。
これまではiTunesで同期・バックアップを取得する仕組みになっていたが、今回のiTunesの解体によって、新しくFinderで同期・バックアップの取得する仕様に変更される。同期やバックアップに関する基本的な仕様はこれまでと同じものになる予定なので、同期やバックアップをとる際のアプリがiTunesからFinderに移るだけのことだ。
ただし、Finderになることで便利になることもあるとのこと。デバイスがFinder上に表示されるようになったため、ドラッグ&ドロップで1箇所のフォルダに一括でデータ転送することが可能になった。
iTunesの分割は、今回発表された次期macOSこと 「macOS Catalina」 で実行される。「macOS Catalina」 は2019年秋に正式リリースとなる予定で、今年7月にはパブリックベータ版がリリースされる。
ちなみに、iTunesは現在もWindows版が提供されているが、こちらはどうなるのかは現時点では判明していない。一応、Appleとしては現行のiTunesと同じ機能を有したものをWindows向けに提供し続けるとしているが、それが引き続きiTunesとして提供されるのか、それともmacOSと同じくミュージックアプリとして提供されるのかは不明のままとなっている。
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