いよいよ「APFS」が、「Fusion Drive」でも利用することが可能になることがわかった。Appleのソフトウェアエンジニアリング担当上級副社長のクレイグ・フェデリギ氏が、MacRumorsの読者にメールで明かしている。
ついにFusion Drive搭載Macも「APFS」に
Appleは昨年開催された開発者向けイベント「WWDC 2017」で、macOS 10.13 High SierraからAppleの独自ファイルシステム「APFS(Apple File System)」を導入することを発表。昨秋にリリースされた同OSにアップグレードすることで、自動的にファイルシステムが従来の「HFS+」から「APFS」に変換される仕組みが実装されていた。
「APFS」にファイルシステムが変換されることで、大容量のデータの取り扱いが早くなるだけでなく、ファイルの保護能力も向上する。しかし、このAPFSが導入されたのはSSD搭載モデルのみで、Fusion Drive(HDD+SSD)搭載モデルに関しては実装が見送られていた(ベータ版で一時実装も、最終的には非対応に)。
昨年9月の段階で、クレイグ・フェデリギ氏は、Fusion Drive搭載モデルに対してもAPFSの導入を行う予定であると伝えていたが、同氏のメールでの発言から、それは「間もなく行われる予定」であることになる。
メールの内容は以下のとおり。
Hi Jonathan,
We intend to address this question very soon…
Thanks,
– craig
これは、MacRumorsの読者がAppleに対して、Fusion Driveに関してもAPFS化が実施される予定があるかどうかを尋ねた際の返答になる。
フェデリギ氏は「Very Soon . . . (まもなく)」と言っていることから、おそらく来月発表予定の「macOS 10.14」で導入されるであろうことが予想される。
Fusion Driveが搭載されているデバイスは、「iMac」と「Mac mini」で「MacBook」や「MacBook Pro」などはSSDフラッシュストレージが使用されているため、すでに「macOS 10.13 High Sierra」を導入している場合についてはAPFS化が行われているはずだ。
ちなみに、APFSに変換されることでファイルの処理速度が向上すると伝えられているが、同じくAPFSが導入されたiOSでは起動速度が20%向上したという結果が報告されている。あくまで違うOSの話になるので、結果が同じになるとは限らないが、おそらくは「macOS」でも同じように処理速度の向上が起こっているとみられる。処理が早くなることを喜ばない人はいないだろう。
ただ、ファイルシステムの変換に関しては不具合が起こる可能性がある。もし、従来のファイルシステムからAPFSへ移行する(=macOSのアップグレードをする)際にはバックアップの取得を必ず行うことを推奨しておきたい。
[ via MacRumors ]