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MacBook Pro 2018のCore i9搭載モデル、排熱問題で実力が十分に発揮できない可能性

今月12日、Appleは新製品「MacBook Pro(2018)」を発表した。

同モデルは昨年の2017年モデルから大きく性能が向上していることが特徴のマイナーアップデートモデル。特に15インチモデルに関しては最大2.9GHzのIntel Core i9(6コア)プロセッサが搭載されていることでも話題になったが、同プロセッサを搭載したモデルには「熱問題」が潜んでいることがわかった。

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高負荷の作業を行うと「サーマルスロットリング」が発生

9to5Macによると、「MacBook Pro 2018」を先行テストしているユーザーからレビュー動画が公開されており、その検証動画から、Core i9搭載モデルに関してはプロセッサが持つ性能を十分に発揮できない可能性があることが明らかに。

レビューした人気YouTuberのDave Lee氏は、6コアプロセッサ「Core i9(最大2.9GHz)」を搭載したモデルを使って処理性能を検証。同氏はMacBook Proで、Adobe Premiereを使って高負荷のかかる作業を行った。すると、熱暴走を抑えるために一時的に動作クロックを下げる現象(サーマルスロットリング)が発生したことが確認できたとのこと。

これにより、平均クロック数は2.2GHzまで低下。MacBook Pro 2018に搭載されたCore i9のベースクロックは2.9GHzであるため、高負荷の作業を行うと一時的とはいえ大幅にクロック数が下がってしまう、という結果に。

これが起こってしまう理由は、おそらく排熱が十分でないためだ。この仮説が正しいことを証明するために、Dave Lee氏は冷蔵庫の中にMacBook Proを入れて再度同じ動作を検証した。

すると、初めは40分かかった作業が、冷蔵庫に入れた後ではわずか27分で終了。なんと10分近く作業時間を短縮することができたという。

この結果から、「Core i9」を搭載したMacBook Proはプロセッサが持つポテンシャルを十分に活かしきれていないことになる。それだけでなく、状況によってはベースクロックすら維持できない可能性もあり、処理能力が上がるどころかむしろ低下することも。ちなみに、Lee氏は4コアのCore i7を搭載した2017年モデルのMacBook Proの方が処理は早かった(35分)という結果も紹介している。

サーマルスロットリングはMacBook ProだけでなくWindows端末などでも起こり得ることだが、何十万もの高価な端末を購入したにも関わらず、端末の持つ性能を活かしきれない、というのは購入したユーザーにしてみれば決して良い話ではないだろう。

もちろん、今回の件はあくまで一部の高負荷処理をさせた時の話であって、これだけでMacBook Pro 2018のCore i9搭載モデルが「ダメな端末」認定されたわけではない。ただし、ここで確実に言えることは「Core i9」ほどの性能を必要とするユーザーに確実にオススメできるのは、現時点では「iMac Pro」だけであるということだ。

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