Appleが販売するラップトップPC 「MacBook」 シリーズには、大きく分けて 「MacBook Air」 と 「MacBook Pro」 の2つのラインナップが用意されている。
「MacBook Air」 は手頃な価格で提供されるエントリー向けデバイスで、「MacBook Pro」 はCPUやGPUなどの性能を高めたプロユーザー向けデバイスという立ち位置だ。
しかし、そのラインナップはやや複雑だ。「MacBook Air」 はM3を搭載した13/15インチモデルに加えて、M2チップを搭載した13インチの旧モデルも残っており合計で3機種が販売中。「MacBook Pro」 は14インチモデルにM4/M4 Pro/M4 Max搭載モデルが、16インチモデルにM4 Pro/M4 Max搭載モデルが用意されている。MacBookのラインナップを見慣れていないユーザーからすれば、どのモデルを選べばいいのか悩んでしまうかもしれない。
そこで、当記事では各モデルの性能や特徴を比較したうえで、どのモデルがどんなユーザーに向いているのかを解説する。
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MacBookシリーズのラインナップ6種類を把握しよう
まず各モデルを比較するにあたって、MacBookシリーズにはどんなモデルが用意されているのか、理解しておく必要がある。
モデル | 発売年 | 画面サイズ | 搭載チップ | 税込価格 |
---|---|---|---|---|
13インチMacBook Air (M2) | 2022年7月 | 13インチ | M2 | 148,800円〜 |
13インチMacBook Air (M3) | 2024年3月 | 13インチ | M3 | 164,800円〜 |
15インチMacBook Air (M2) | 2024年3月 | 15インチ | M3 | 198,800円〜 |
14インチMacBook Pro (M4) | 2024年11月 | 14インチ | M4 | 248,000円〜 |
14インチMacBook Pro (M4 Pro/M4 Max) | 2024年11月 | 14インチ | M4 Pro/M4 Max | 328,800円〜 |
16インチMacBook Pro (M4 Pro/M4 Max) | 2024年11月 | 16インチ | M4 Pro/M4 Max | 398,800円〜 |
MacBookシリーズは全部で6種類。MacBook AirがM2を搭載した13インチモデルに加えて、M3を搭載した13/15インチモデルの合計3機種。そして、MacBook ProはM4を搭載した14インチモデルに加えて、M4 Pro/M4 Maxを搭載した14/16インチモデルの合計3機種が存在する。
MacBook Proの方がわずかに画面が大きい&画面性能が高く、HDMIやSDカードスロットを搭載する。また、右側にもThunderbolt 4 or Thunderbolt 5が1基搭載されるため、本体の左右どちらからでも充電しやすいというメリットもある。
また、MacBook ProのM4モデルは画面を閉じることなく最大2台の外部ディスプレイに映像出力ができ、本体のディスプレイと合わせてトリプルディスプレイ環境を構築できる点にも注目だ。MacBook AirのM3モデルでは画面を開いた状態だと最大1台までの映像出力にしか対応しておらず、画面を閉じると2台の外部ディスプレイに映像出力ができたため、最大でもデュアルディスプレイ環境しか構築することができなかった。
上記の特長に魅力を感じているならMacBook Proを選ぶ必要があるが、その代わりMacBook Proの方が圧倒的に高額だ。SoCの世代は異なるが、参考として13インチMacBook Air (M3) と14インチMacBook Pro (M4)のストレージ容量を512GBに統一した上で比較すると、MacBook Airが194,800円で購入できるのに対し、MacBook Proは248,800円と5.4万円も高くなってしまう (いずれも税込) 。この性能差と価格差では納得の金額とも言えるが、購入する際にはじっくり吟味することが必要だ。
もちろん、M3だと性能が足りないという場合は、現時点ではMacBook Proを選ぶ必要があるだろう。自分の作業内容に応じて、どのモデルが適切なのかをしっかりと見極めることが重要だ。
以下で各モデルの性能を詳しく比較していく。購入検討の際の参考になればと思う。
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筐体デザイン
まずはデザインから。現在のMacBookのラインナップはいずれも 「フラット筐体&ノッチ」 デザインが採用されている。
「フラット筐体&ノッチ」 は、フラットな筐体とノッチを搭載するタイプ。筐体の厚みが均一的で、筐体の四隅がより丸みを帯びており、画面上部にはノッチが搭載される関係で画面が端末いっぱいに広がるベゼルレスデザインになっており、無駄が少なくスマートな見た目をしているのが特徴だ。
筐体サイズは13インチMacBook Air、14インチMacBook Pro、15インチMacBook Air、16インチMacBook Proの順で大きくなる。重量もほぼ同じ順で大きくなるため、基本的には性能が高いモデルほどサイズ・重量が大きくなると考えて良いだろう。ちなみに、13インチMacBook AirのM2モデルとM3モデルのサイズ・重量に違いはない。
また、14インチMacBook Proと15インチMacBook Airでは、サイズは15インチMacBook Airの方が大きいものの、重量は14インチMacBook Proの方が重くなっている。
全モデルのサイズ/重量を比較すると以下のとおり。
13インチMacBook Air (M2/M3) | 15インチMacBook Air | 14インチMacBook Pro | 16インチMacBook Pro | |
---|---|---|---|---|
本体サイズ | 幅: 30.41cm 奥行き: 21.5cm 高さ: 1.13cm | 幅: 34.04cm 奥行き: 23.76cm 高さ: 1.15cm | 幅: 31.26cm 奥行き: 22.12cm 高さ: 1.55cm | 幅: 35.57cm 奥行き: 24.81cm 高さ: 1.68cm |
重量 | 1.24kg | 1.51kg | M4:1.55kg M4 Pro:1.60kg M4 Max:1.62kg | M4 Pro:2.14kg M4 Max:2.15kg |
参考までに筆者は自宅外への持ち出しが多いが、ある程度の高い性能も必要となることから、その両方を満たせる14インチMacBook Proをメイン機として使用している。
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画面の大きさと性能
次は画面に関する比較。まずは、画面の大きさや形状を比べていこう。
MacBook Airには、13.6インチと15.3インチのRetina液晶ディスプレイが搭載されている。解像度は13インチモデルが2,560 x 1,664ピクセル(224ppi)、15インチモデルが2,880 x 1,864ピクセル(224ppi)。
MacBook Proには、14.2インチ/16.2インチのミニLEDディスプレイが搭載されている。解像度は14インチモデルが3,024 x 1,964ピクセル(254ppi)、16インチモデルが3,456 x 2,234ピクセル(254ppi)。
ベゼルの厚みは、MacBook AirもMacBook Proもほぼ同じくらい。画面上部にはカメラを避けるように切り欠き(ノッチ)が設けられており、場合によっては邪魔に感じることもあるかもしれない。
13インチMacBook Air | 15インチMacBook Air | 14インチMacBook Pro | 16インチMacBook Pro | |
---|---|---|---|---|
画面 | 13.6インチ | 15.3インチ | 14.2インチ | 16.2インチ |
|
| |||
輝度500ニト | 輝度:最大1,000ニト ピーク輝度:1,600ニト | |||
解像度 | 2560×1664 (224ppi) | 2880×1864 (224ppi) | 3024×1964 (254ppi) | 3456×2234 (254ppi) |
続いて、画面の質について。MacBook Airにはいずれも液晶ディスプレイが搭載されており、MacBook ProにはミニLEDディスプレイが搭載されている。
ミニLEDディスプレイは、通常の液晶よりも小さな発光ダイオードをバックライトに使用した次世代ディスプレイ。明暗をハッキリと表現することが可能で、よりダイナミックな映像を楽しめるなどの特長がある。
MacBook Air | MacBook Pro | |
---|---|---|
画面 | 液晶 | ミニLED |
広色域(P3) | ○ | ○ |
True Tone | ○ | ○ |
ProMotion (最大120Hz) | × | ○ |
画面輝度 | 最大500ニト | 最大1,000ニト (ピーク輝度1,600ニト) |
ミニLEDディスプレイの採用により、14インチMacBook Proと16インチMacBook Proは画面輝度が最大1,000ニト、ピーク輝度は1,600ニトと高くなっており、豊かなHDR表現が可能。対するMacBook Airは500ニトと半分以下の輝度となっている。
いまやほとんどのApple製品に採用されている広色域(P3)とTrueToneテクノロジーは、すべてのMacBookに搭載されているため、どのモデルであっても正しい色味で写真・映像を現像・編集できるはずだ。
さらに、MacBook Proは最大120Hzの高リフレッシュレートを可能とするProMotionテクノロジーをサポート。リフレッシュレートとは、1秒の間に何回画面を更新するかを示した数字で、この数字が大きければ大きいほど画面が滑らかに動く。
高リフレッシュレートに対応したゲームをプレイしたり、3Dモデルを動かす際に役立つほか、SafariでWebページを高速スクロールしても目がチカチカしづらく、目が疲れにくいという恩恵もある。
13インチMacBook Air (M2/M3) | 15インチMacBook Air | 14インチMacBook Pro | 16インチMacBook Pro | |
---|---|---|---|---|
画面サイズ | 13.6インチ | 15.3インチ | 14.2インチ | 16.2インチ |
画面 | Retinaディスプレイ (液晶) | Liquid Retina XDRディスプレイ (ミニLED) | ||
解像度 | 2560×1664 (224ppi) | 2880×1864 (224ppi) | 3024×1964 (254ppi) | 3456×2234 (254ppi) |
広色域(P3) | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
True Tone | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
ProMotion (最大120Hz) | × | × | ◯ | ◯ |
画面輝度 | 最大500ニト | 最大1000ニト (ピーク輝度1,600ニト) |
これらを踏まえると、画面の性能については14/16インチMacBook Proが圧倒的に優れている。ただしMacBook Airも広色域(P3)とTrueToneテクノロジーには対応しているなど、性能は十分とも言える。
そもそもMacBookの画面を外部ディスプレイに出力して作業することが多い場合には、内蔵ディスプレイの性能が高くても宝の持ち腐れになってしまうことも。内蔵ディスプレイで作業することが多い方で、画面性能にもこだわりたい場合には上位モデルを購入すると良さそうだ。
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プロセッサの性能
現在のMacBook AirやMacBook Proには、いずれもAppleが独自開発したSoC 「Apple Silicon」 が搭載されている。
このうち、13インチMacBook Air (M2)には 「M2」 、13インチ/15インチMacBook Air(M3)には 「M3」 、14インチMacBook Proには 「M4」 「M4 Pro」 「M4 Max」 、16インチMacBook Proには 「M4 Pro」 「M4 Max」 が搭載可能だ。
13インチMacBook Air(M2) | 13インチ/15インチMacBook Air(M3) | 14インチMacBook Pro | 16インチMacBook Pro | |
---|---|---|---|---|
搭載SoC | M2 | M3 | M4 M4 Pro M4 Max | M4 Pro M4 Max |
Apple SiliconはM1→M2→M3→M4と世代が新しくなるにつれて性能が向上しており、たとえば最新の 「M4」 シリーズのSoCについては、M4のCPUはM1の最大1.8倍、M4 ProのCPUはM1の最大1.9倍高速だとAppleは案内している。さらに最上位のM4 MaxのCPUはM1 Maxよりも最大2.2倍高速であるという。
この前提を踏まえた上で、SoCの性能について比較していこう。
CPU性能
まずはCPU性能について。CPU性能は基本的にコア数が多ければ多いほど性能が高くなる傾向にあり、例えばM4は10コアCPU、M4 Proは12コアもしくは14コアCPUを選択できることから、M4 Proの方が性能が高いということになる。
いずれも8コアCPUが搭載されているM2/M3の場合は、世代が新しいものほど高性能になるため、M2よりもM3の方が高性能だ。
CPU性能:M2 < M3 < M4 < M4 Pro < M4 Max
以下は各モデルのベンチマークスコア表 (Geekbench 6での計測結果) 。まだM4シリーズを搭載したMacBook Proのベンチマークスコアが出ていない状況ではあるが、SoCの世代がM3 → M4に変わっていることから、少なくともMacBook Air (M3) よりは高い性能を有していると思われる。MacBook Proの発売後に追記予定だ。
製品名 | プロセッサ | コア構成 | シングルコア | マルチコア |
---|---|---|---|---|
MacBook Air (13-inch, 2022) | M2 | 合計8コア ・高性能x4 ・高効率x4 | 2573 | 9646 |
MacBook Air (2024) | M3 | 合計8コア ・高性能x4 ・高効率x4 | 3066 | 11927 |
MacBook Pro (14-inch, 2024) | M4 | 合計10コア ・高性能x4 ・高効率x6 | ??? | ??? |
M4 Pro | 合計12コア ・高性能x8 ・高効率x4 | ??? | ??? | |
M4 Pro | 合計14コア ・高性能x10 ・高効率x4 | ??? | ??? | |
M4 Max | 合計14コア ・高性能x10 ・高効率x4 | ??? | ??? | |
M4 Max | 合計16コア ・高性能x12 ・高効率x4 | ??? | ??? | |
MacBook Pro (16-inch, 2024) | M4 Pro | 合計14コア ・高性能x10 ・高効率x4 | ??? | ??? |
M4 Max | 合計14コア ・高性能x10 ・高効率x4 | ??? | ??? | |
M4 Max | 合計16コア ・高性能x12 ・高効率x4 | ??? | ??? |
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GPU性能
グラフィック性能もCPU性能と同じく、上位チップになるにつれてコア数が多くなり、性能が高くなる傾向にある。
GPU性能:M2 < M3 < M4 < M4 Pro < M4 Max
各SoCのコア数とベンチマークスコアは以下。まだM4/M4 Pro/M4 Maxのベンチマーク結果が出ていない状態だが、GPUコア数からM4 Pro/M4 Maxを搭載したMacBook Proはかなり高いグラフィック性能を持っていると思われる。こちらもCPUのベンチマークスコアと同様、MacBook Proの発売後に追記予定だ。
製品名 | プロセッサ | GPUコア数 | OpenCL | Metal |
---|---|---|---|---|
MacBook Air (13-inch, M2, 2022) | M2 | 8コア | 25252 | 41344 |
M2 | 10コア | 27739 | 43923 | |
MacBook Air (13-inch, M3, 2024) | M3 | 8コア | 25667 | 41296 |
M3 | 10コア | 30229 | 47720 | |
MacBook Air (15-inch, M3, 2024) | M3 | 10コア | 30491 | 47329 |
MacBook Pro (14-inch, 2024) | M4 | 10コア | ??? | ??? |
M4 Pro | 16コア | ??? | ??? | |
M4 Pro | 20コア | ??? | ??? | |
M4 Max | 32コア | ??? | ??? | |
M4 Max | 40コア | ??? | ??? | |
MacBook Pro (16-inch, 2024) | M4 Pro | 20コア | ??? | ??? |
M4 Max | 32コア | ??? | ??? | |
M4 Max | 40コア | ??? | ??? |
GPU性能は動画/写真編集や3Dモデリングなどの作業を高速にこなす上で重要な性能になるため、それらの作業をすることが多いなら14インチ/16インチMacBook Proを購入するという選択肢が最も安心できるはずだ。
また、昨今AppleはMacでのゲーミングにも力を入れており、M3搭載MacBook AirやM4/M4 Pro/M4 Max搭載MacBook Proではハードウェアレベルのレイトレーシングもサポートする。
MacBook Air (M2) | MacBook Air (M3) | MacBook Pro | |
---|---|---|---|
ハードウェアレベルのレイトレーシング対応 | × | ◯ | ◯ |
3Dオブジェクトに対して当たった光がよりリアルに反射させることが可能になり、ゲームシーンにおける没入感をより向上させることが可能になるほか、3D映像の制作にも役立つはずだ。
メモリ容量 (RAM)
MacBookシリーズは、モデルごとに最大メモリ容量が異なる。
13インチ/15インチMacBook Airは16GB/24GBから選択可能で、14インチMacBook Proと16インチMacBook Proは、選択するSoCによって選べるメモリ容量が異なる。
MacBook Air | 14インチMacBook Pro | 16インチMacBook Pro | |
---|---|---|---|
メモリ | ・16GB ・24GB | M4 ・16GB ・24GB ・32GB M4 Pro/M4 Max ・24GB ・36GB ・48GB ・64GB ・128GB | ・24GB ・36GB ・48GB ・64GB ・128GB |
メモリはよく机の広さに例えられる。メモリの容量が多くなることで作業スペースが広くなり作業効率が高まるが、これはPCにおいても同じことが言える。特に複数のアプリを開きっぱなしにする機会の多いMacの場合は、iPhoneやiPadと違ってメモリの消費量が多くなりがちなため、メモリ容量はなるべく多いものを搭載するべき。これが鉄則。
もしRAW画像や高解像度動画の現像/編集などで大容量のメモリが必要なのであれば、最低でも24GB以上のメモリを搭載したいところ。
では、大容量のメモリを必要とする作業をする機会が少ない人はどうすれば良いのか。Apple Siliconはユニファイドメモリアーキテクチャ (UMA)の導入によってメモリのパフォーマンスが大幅に向上していて、メモリの転送速度が向上しただけでなくメモリ消費量自体も抑えられているため、必ずしも大容量のメモリを搭載する必要はないとも言える。
もしメールや書類作成、ブラウジング、SNSといった一般的な作業や、軽めの画像編集しかほとんどしないのであれば、最小容量の16GBでも十分。ただしMacBookシリーズは購入後のメモリ増設はできないため、心配な方はやはりメモリを増量しておいた方が安心だろう。
ストレージ容量
動画や写真などのデータを多数保存しておくには、やはり大容量のストレージが必要だ。MacBook Air、MacBook Proには最大2TB〜8TBのストレージ容量が搭載できる。
MacBook Airには256GB/512GB/1TB/2TB、MacBook Proには512GB/1TB/2TB/4TB/8TBのストレージを搭載可能だ。もし4TB、8TBのストレージ容量が要る場合は、必然的にMacBook Proを購入する必要がある。
MacBook Air | MacBook Pro | |
---|---|---|
ストレージ (SSD) | ・256GB ・512GB ・1TB ・2TB | M4 ・512GB ・1TB ・2TB M4 Pro/M4 Max ・512GB (M4 Pro) ・1TB ・2TB ・4TB ・8TB (M4 Max) |
ちなみに 「iPhone 13 Pro」 以降のiPhoneのプロモデルではProRes動画の撮影が可能だが、同フォーマットでは1分間の撮影で6GBのデータ容量を消費してしまう。10分の動画で60GBを消費すると考えたら、本格的な映像制作をするにはやはり大容量のストレージが必要であることがお分かりいただけるだろう。
逆に、筆者のように映像よりもテキストをメインとして使用する (そうは言っても、取材先で撮影した数千~1万枚近い写真データを保存しているが) 場合はTBレベルでのストレージを必要としないケースもあるだろう。外部ストレージやクラウドでデータを管理する方法もあるため、どのストレージ容量が最適か購入前にぜひ考えてもらいたい。
なお、M2 MacBook Airで256GBのモデルを購入しようとしている人は、他モデルよりも転送速度が遅いことに注意していただきたい。
M2 MacBook Airの256GBモデルは1つのNANDフラッシュメモリしか搭載されていないことから処理の分散ができず、転送速度が遅くなる傾向にある。
同問題はM2 MacBook Airの256GBモデル固有のもので、512GBのSSDストレージを搭載した他検証機で計測したところ、M1 MacBook Airと大きな違いはなかった。もし購入するにしても、処理時間を少しでも短くしたいプロユーザーなら512GB以上のストレージ容量を選択しておくべきだろう。
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キーボード
MacBookシリーズには、すべてのモデルにバックライトMagic Keyboardが搭載されている。
Magic Keyboardは、以前までMacBookシリーズに搭載されていたバタフライ構造キーボードを根本から改善したもの。iMacやiMac Pro向けキーボード 「Magic Keyboard」 と同じシザー構造を採用し、キーストロークが従来の0.5mmから1mmに増加しているため、より打鍵感が増している。
以前のバタフライ構造キーボードは何度も同じキーが入力されたり、特定のキーが反応しないなどの故障報告が相次いだが、導入されてから数年経つにも関わらず故障の報告はほとんど耳にしないことから、故障率は大きく下がったと言えるのではないだろうか。
なお、MacBookはJIS配列だけでなく、USキーボードやUKキーボードなども選択可能だ。
Touch ID
MacBookシリーズには、すべてのモデルに指紋認証機能 「Touch ID」 が搭載されている。
「Touch ID」 は、キーボード右奥に配置された指紋認証センサー。電源ボタンと一体型となっており、この上に指を置くだけでMacのロック解除、Apple Payの支払い、各種ログインをこなすことができる。
MacBook Air | MacBook Pro | |
---|---|---|
Touch ID | ◯ | ◯ |
なお、iPhoneやiPad Proでお馴染みの顔認証機能 「Face ID」 についてはMacは対応しない。また、(生体認証とは直接関係ないが) かつて搭載されていた 「Touch Bar」 についても現行のラインナップではすでに廃止されている。
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スピーカー性能
MacBookシリーズのスピーカーはいずれもステレオサウンドに対応しているが、音のクオリティはモデルによって異なる。
13インチMacBook Air (M2/M3) は4スピーカーサウンドシステムを搭載しているのに対し、15インチMacBook Airと14インチ・16インチMacBook Proにはフォースキャンセリングウーファーを備えた6スピーカーサウンドシステムが搭載。さらにMacBook Proのスピーカーは 「原音に忠実なスピーカー」 と記載されていることから、15インチMacBook Airよりも良い音質になっている可能性がある。
13インチMacBook Air | 15インチMacBook Air | 14インチMacBook Pro | 16インチMacBook Pro | |
---|---|---|---|---|
スピーカー | 4スピーカーサウンドシステム | 6スピーカーサウンドシステム | 原音に忠実な6スピーカーサウンドシステム | |
・ドルビーアトモス対応 ・AirPods対応機種の空間オーディオとダイナミックヘッドトラッキング |
MacBookシリーズのスピーカーの中でも、特にウーファーを備えたモデルは低音の響きが豊かで、映画やドラマを視聴する際などに高い没入感を得ることができる。最近ではDolby Atmosなどの空間オーディオ技術を採用したコンテンツが多いため、MacBookから直接音を出して映画などを見ることが多かったり、音楽制作をする方はより良質なスピーカーを搭載したモデルを選ぶことをオススメしたい。
なお、AirPodsシリーズを使用したときの空間オーディオとダイナミックヘッドトラッキングについては、M2チップ以降を搭載したMacBook Air/Proで利用することが可能だ。
マイク性能
MacBookには通話用マイクが筐体に内蔵されているが、そのマイク品質はMacBook AirとMacBook Proでそれぞれ異なる。
MacBook Airに搭載されたマイクは 「指向性ビームフォーミングを持つ3マイクアレイ」 であるのに対し、MacBook Proには 「高い信号対雑音比と指向性ビームフォーミングを持つ、スタジオ品質の3マイクアレイ」 。
後者は非常に優れた集音品質をもっているため、一般的に販売されている通話用マイクよりも音が良い場合も多く、単に通話用であれば別途マイクを購入する必要がないというメリットがある。
MacBook Air | MacBook Pro | |
---|---|---|
マイク | 指向性ビームフォーミングを持つ3マイクアレイ | 高い信号対雑音比と指向性ビームフォーミングを持つ、スタジオ品質の3マイクアレイ |
また、動画撮影やラジオ、ポッドキャスト番組の制作にも使用することができる。プログレードの収録環境を構築するとなれば話は違うが、一般的な用途であれば内蔵のマイクで十分だろう。
ただひとつ注意なのが、MacBookに内蔵するマイクはキーボードの音を拾ってしまうため、タイプしながら通話する場合においてはやはり外部マイクが欲しいところだ。
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FaceTimeカメラ
ビデオ通話などで欠かせないフロントカメラは、MacBook Airは1080p FaceTime HDカメラを搭載するのに対し、MacBook Proは12MPセンターフレームカメラを搭載する。
センターフレームカメラは、ユーザーが動き回っても自動的にユーザーをフレームの中心に保つ 「センターフレーム」 機能を備えたカメラ。デスクビューにも対応し、デスクの上の資料などを画面に映しながら通話することができる。
ちなみに、センターフレーム機能はiPhoneをMacのカメラとして使用する 「連係カメラ」 によってMacBook Airでも利用することは可能。ただしMacBookの上部にiPhoneを固定するためのサードパーティ製ホルダーなどのアクセサリーが別途必要になる点には注意していただきたい。
Wi-Fi/Bluetooth規格
現行のMacBookシリーズは、Wi-FiとBluetoothの規格がわずかに異なっている。
13インチMacBook Air (M2) | 13インチ/15インチMacBook Air(M3) | 14インチMacBook Pro (2024) | 16インチMacBook Pro (2024) | |
---|---|---|---|---|
Wi-Fi | Wi-Fi 6 (802.11ax) | Wi-Fi 6E (802.11ax) |
まずWi-Fiに関しては、M2 MacBook AirがWi-Fi 6に対応するのに対し、M3 MacBook AirとMacBook ProはWi-Fi 6Eに対応する。
Wi-Fi 6Eは2022年9月に日本でも認可された新規格で、従来までWi-Fiで使用していた周波数帯の2.4GHzと5GHzに加えて、新たに6GHzが利用できるようになった。対応するWi-Fiルーターを利用している場合は、6GHz帯の通信が利用できる。
MacBook Air | MacBook Pro | |
---|---|---|
Bluetooth | Bluetooth 5.3 |
Bluetoothに関しては、いずれのモデルもBluetooth 5.3に対応する。現行最新のバージョンをサポートすることで、パフォーマンスの改善に期待がかかる。
Bluetooth 5.3は、次世代Bluetooth Audioである 「LEオーディオ」 をサポートし、かつ新オーディオコーデック 「LC3」 が利用できる規格となる。具体的には、LC3/160kbpと従来のSBC/345kbpsの音質は同等 (LC3のほうが音質が良いわけではない) とされており、より消費電力を少ない状態でこれまでと同等の音質や低遅延を実現できるとされている。
また、将来のアップデートでロスレス品質での再生も可能になるされるLC3plusにも対応する可能性もあるが、ただAppleはこれらのコーデックをサポートしておらず、今後のアップデートで利用できるようになるかは不透明だ。
インターフェイス (端子)
デバイスの充電やアクセサリ製品との接続に使う外部ポートは、各モデルに搭載するものが異なるため注意が必要だ。ポート数はMacBook Airが少なく、MacBook ProはHDMIポートやSDカードスロットなどを備える。
13インチ/15インチMacBook Air | 14インチMacBook Pro | 16インチMacBook Pro | |
---|---|---|---|
ポート | ・Thunderbolt 3/USB4 ×2 ・MagSafe 3 ・ヘッドホンジャック | M4 ・Thunderbolt 4 ×3 ・SDXCカードスロット ・HDMI ・MagSafe 3 ・ヘッドホンジャック M4 Pro/M4 Max ・Thunderbolt 5 ×3 ・SDXCカードスロット ・HDMI ・MagSafe 3 ・ヘッドホンジャック | M4 Pro/M4 Max ・Thunderbolt 5 ×3 ・SDXCカードスロット ・HDMI ・MagSafe 3 ・ヘッドホンジャック |
MagSafe 3ポートはマグネティック充電であることから、万が一充電ケーブルに足を引っ掛けたときにもMacBookが床に落下してしまう危険性を減らすことができる上に、同ポートがあることでふたつのThunderbolt/USB4ポートをフルにアクセサリに使用できるというメリットがある。
MacBook Proは、M4モデルとM4 Pro/M4 Maxモデルで搭載するThunderboltの規格が異なる。M4モデルがThunderbolt 4で、M4 Pro/M4 MaxモデルがThunderbolt 5だ。
Thunderbolt 5は最大120Gb/sのデータ転送に対応。Thunderbolt 4が最大40Gb/sであるため、Thunderbolt 5に対応するデバイス同士では理論上3倍のスピードでデータ転送ができることになる。ただし現時点でThunderbolt 5に対応するデバイスはあまり多くないため、その恩恵を受けられる機会は少ないかもしれない。
そのほか、MacBook Proは3.5mmヘッドフォンジャックとMagSafe 3ポートに加えて、さらにSDXCカードスロットとHDMIポートを搭載する。
MacBook Proは搭載ポートが多く、USB-Cハブを別途購入・持ち運びする必要性が少ないのが大きなメリット。端末右側にもThunderboltを搭載しているため、充電や各種デバイスの接続がしやすい。
これらに魅力を感じた方は、ぜひMacBook Proを選択していただきたいが、そもそもたくさんのデバイスを繋ぐ機会が少ない人や、USBハブを使うことを前提とするなら、M2 MacBook AirやM3 MacBook Airでも十分と言えるだろう。
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映像出力
MacBookの画面を外部ディスプレイに出力して作業したい場合には、映像出力ができる画面数に注意していただきたい。
出力画面数は搭載チップによって異なり、M2/M3が最大1台まで、M4/M4 Proが最大2台まで、M4 Maxが最大4台までの出力に対応する。また、M3 MacBook Airに関しては 「画面を閉じた状態だと最大2台まで映像出力ができる」 という特長があり、M2チップ搭載MacBook Airよりも画面を1つ多く出せることになる。
つまり、2台以上のディスプレイに映像出力をしたい場合は、M2チップ搭載MacBook Air以外のモデルを選ぶ必要がある。
13インチMacBook Air(M2) | 13インチ/15インチMacBook Air(M3) | MacBook Pro | |
---|---|---|---|
画面出力 | 最大1台(6K/60Hz) | 画面を開いているとき 画面を閉じているとき | M4/M4 Pro 最大2台 (6K/60Hz ×2、6K/60Hz+4K/144Hz、8K/60Hz or 4K/240Hz) M4 Max 最大4台 (6K/60Hz ×3+4K/144Hz、6K/60Hz ×2+8K/60Hz or 4K/240Hz) |
ちなみに、画面出力数が限られているMacでも、DisplayLinkのUSBディスプレイアダプタを使うことで複数のディスプレイに映像を出力することは可能。非公式な方法にはなるが、同アダプタを利用することで最大5台のディスプレイに映像を出力することが可能だ。同ディスプレイアダプタに関して、詳しくは以下の記事を参照いただきたい。
バッテリー駆動時間
バッテリー駆動時間は、搭載チップの省電力性と本体のバッテリー容量によって大きく異なる。
現行のMacBookシリーズの中で最もバッテリー駆動時間が長いのは14インチMacBook ProのM4搭載モデルと16インチMacBook Pro。次いで14インチMacBook ProのM4 Pro/M4 Max搭載モデルで、最も短いのは13インチ/15インチMacBook Airだ。
13インチMacBook Air(M2/M3) | 15インチMacBook Air | 14インチMacBook Pro | 16インチMacBook Pro | |
---|---|---|---|---|
バッテリー | 最大18時間 | M4 最大24時間 M4 Pro/M4 Max 最大22時間 | M4 Pro/M4 Max 最大24時間 | |
急速充電 | ◯ 最大70W | ◯ 最大70W | ◯ 最大96W | ◯ 最大140W |
これまでは上位のSoCを搭載したMacBook Proはバッテリー駆動時間が短い傾向にあったが、M4チップではそれが大きく改善されたようだ。新型モデルの登場により、MacBook Airのバッテリー駆動時間の方が短くなってしまった。
16インチMacBook Proは本体が大きい分バッテリー容量も大きく、14インチモデルと同じM4 Pro/M4 Maxを搭載していてもバッテリー駆動時間は少しだけ長い。とはいえ、公式スペック上で2時間というとほとんど変わらないくらいであることから、バッテリー駆動時間を考慮して大型モデルを選ぶ必要はほとんどなくなったと言えるだろう。
MacBook Airに関しては、M2搭載モデルもM3搭載モデルもバッテリー持ちは同じで、さらにM3搭載モデルの13インチモデルと15インチモデルも違いはない。筆者はM3搭載の13インチMacBook Airを使っているが、バッテリー持ちに不満を感じたことはほとんどないことから、MacBook Airを購入する上でバッテリー持ちを心配する必要はほぼないと言えるだろう。
ちなみにMacBook AirとMacBook Proはいずれのモデルも急速充電に対応しており、わずか30分の充電で最大50%までバッテリーを回復させることが可能だ。
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カラーラインナップ
カラーラインナップは、MacBook ProよりもMacBook Airの方が種類が豊富だ。MacBook Airのカラーは、M2/M3モデルともにシルバー/スターライト/スペースグレイ/ミッドナイトの4色展開。
MacBook Air | 14インチMacBook Pro | 16インチMacBook Pro | |
---|---|---|---|
カラー | シルバー スペースグレイ スターライト ミッドナイト | シルバー スペースブラック | シルバー スペースブラック |
一方のMacBook Proはシルバー/スペースブラックの2色展開となっている。なお、スペースブラックは陽極酸化皮膜を形成し、指紋の付着を大幅に減らしている。
価格
最後は価格について。M2チップを搭載したMacBook Airは148,800円〜、M3チップを搭載したMacBook Airは13インチモデルが164,800円〜、15インチモデルが198,800円〜。M4チップを搭載した14インチMacBook Proは248,800円〜、M4 Pro/M4 Maxチップを搭載したMacBook Proは14インチモデルが328,800円〜、16インチモデルが398,800円〜となっている。
予算が潤沢にあるのならプロセッサやメモリ、ストレージを盛り盛りにして最強のMacを作りたいところだが、世の中お金は大事ということでバランスがとても重要だ。用途に合わせた最適なMacを作ることが大事だろう。
MacBook Air(M2) | 13インチMacBook Air(M3) | 15インチMacBook Air(M3) | 14インチMacBook Pro (2023) | 16インチMacBook Pro (2023) | |
---|---|---|---|---|---|
価格(税込) | 148,800円〜 | 164,800円〜 | 198,800円〜 | M4 248,800円〜 M4 Pro 328,800円〜 M4 Max 528,800円〜 | M4 Pro 398,800円〜 M4 Max 554,800円〜 |
参考までに筆者は、出張や取材などで外に持ち出して使用する機会が多い記者職であるため、持ち運びのしやすさと性能の両方に優れた14インチMacBook Pro (2023) を愛用している。搭載チップはM3 Pro (11コアCPU/14コアGPU) で、メモリ容量は18GB、ストレージ容量は512GB。
ストレージについては自宅に母艦となるiMacや外部ストレージを用意していることに加えて、別途クラウドを使ってデータを管理しているため、512GBで事足りると判断。決して安い買い物ではなかったが、性能や拡張性が高いため毎日使う仕事道具と考えると高い買い物だとは思わなかった。
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・MacBook Pro
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・Magic Trackpad
・Magic Mouse
・その他
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まとめ
以上が現行のMacBook全機種の比較だ。どのモデルを購入するべきか決めることができただろうか。
もし、ここまでの説明でどのモデルを購入するべきか決められなかったのなら、以下の場合分けが参考になるのではないだろうか。
13インチMacBook Air (M2, 2022)
主にエントリーユーザー向け。メモやメール、ブラウジング、TwitterやFacebook、YouTubeの視聴といった軽い作業をするユーザーに向くデバイス。内蔵するM2チップの性能はM3には劣るが、とはいえM2チップも処理速度はそれなりに速いことから、同チップの性能で十分に満足できるユーザーも多いはず。
P3広色域や最大6K出力にも対応しているため、動画・画像編集用のデバイスとして使うこともできないことはない。バッテリー持ちも長いことから持ち運び用途に購入したいユーザーにオススメ、サブ機として購入するのもありだろう。Touch ID搭載。搭載インターフェイスはThunderbolt/USB4が2基とMagSafe 3、ヘッドホンジャック。
13インチMacBook Air (M3, 2024)
15インチMacBook Air (M3, 2024)
メモやメール、TwitterやFacebook、YouTubeなど一般的な作業に加えて、+αの作業をするミドルユーザー向け。M2 MacBook AirよりもCPU性能が高くなったことから、より速く作業できるようになったはずだ。
画面を閉じた状態で最大2台のディスプレイへの映像出力ができるようになった点も嬉しいポイント。P3広色域や最大6K出力に対応するため、動画・画像編集用のデバイスとして使うことも十分に可能だ。バッテリー駆動時間はM2 MacBook Airと同等で、持ち運び用のデバイスとして購入する場合にもオススメできる。Touch ID搭載。搭載インターフェイスThunderbolt/USB4が2基とMagSafe 3、ヘッドホンジャック。
14インチMacBook Pro (M4, 2024)
メモやメール、ブラウジング、TwitterやFacebook、YouTubeの視聴など一般的な作業に加えて、+αの作業をするミドルユーザー向け。P3広色域や最大6K出力にも対応しているため、動画・画像編集用のデバイスとして使うことも可能。
バッテリー駆動時間はMacBookシリーズのなかで最も長い部類に入るため、持ち運び用途として購入したいユーザーにオススメ。Touch ID搭載。搭載インターフェースは、Thunderbolt 4 ×3、SDXCカードスロット、HDMI、MagSafe 3、ヘッドホンジャック。
14インチMacBook Pro (M4 Pro/M4 Max, 2024)
プロレベルの作業に最適。プロセッサの処理能力も高いため、何か作業をしながら他の作業をするマルチタスクを要求する場合に購入したい。
グラフィック性能の高いチップ、大容量メモリを搭載することで、大量のRAW画像現像や編集など高いグラフィック能力を必要な作業でも使用できる。バッテリー駆動時間は16インチモデルにわずかに劣るが、一般的なラップトップのなかでは十分に長いといえる。Touch ID搭載。搭載インターフェースはThunderbolt 5 ×3、SDXCカードスロット、HDMI、MagSafe 3、ヘッドフォンジャック。
16インチMacBook Pro (M4 Pro/M4 Max, 2024)
14インチMacBook Proと同じく高いCPU性能・グラフィック性能を持ったデバイス。16.2インチの大きな画面を搭載するため、広い画面で作業をすることが可能。CPU・GPU性能を上げることで、高解像度の動画や写真の編集も快適にできる。
14インチMacBook Proよりもバッテリー駆動時間はわずかに長いが、大きく重く持ち運びには多少難あり。Touch ID搭載。搭載インターフェースはThunderbolt 5 ×3、SDXCカードスロット、HDMI、MagSafe 3、ヘッドフォンジャック。
最後の決め手はあなたの使い方と予算。最適なMacを購入するためぜひ熟考を。ちなみに筆者はM3 Proを搭載した14インチMacBook Proを購入しており、いまも仕事/プライベートの両方で愛用している。もし良ければそちらのレビューもご覧いただきたい。
また、現在はサブ機となってしまっているが、M3チップを搭載した13インチMacBook Airのレビュー記事も公開している。そちらもあわせてご覧いただければと思う。
最後に、各モデルの比較表を以下に掲載しておくので、並べて確認したい方はご活用いただきたい。スマートフォンで見づらい場合は画面を横にすると見やすくなるはずだ。
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・MacBook Air
・MacBook Pro
▼ Macアクセサリ
・Magic Keyboard
・Magic Trackpad
・Magic Mouse
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MacBook Air・MacBook Pro スペック比較表
項目 | 13インチMacBook Air (M2) | 13インチMacBook Air (M3) | 15インチMacBook Air (M3) | 14インチMacBook Pro (M4/M4 Pro/M4 Max) | 16インチMacBook Pro (M4 Pro/M4 Max) |
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画面サイズ | 13.6インチ | 13.6インチ | 15.3インチ | 14.2インチ | 16.2インチ |
ディスプレイ | 液晶/Retinaディスプレイ | 液晶/Retinaディスプレイ | 液晶/Retinaディスプレイ | mini LED液晶/Liquid Retina XDRディスプレイ | mini LED液晶/Liquid Retina XDRディスプレイ |
解像度 | 2,560×1,664 (224ppi) | 2,560×1,664 (224ppi) | 2,880×1,864 (224ppi) | 3,024×1,964 (254ppi) | 3,456×2,234 (254ppi) |
画面輝度 | 500ニト | 500ニト | 500ニト | 1,000ニト (ピーク輝度:1,600ニト) | 1,000ニト (ピーク輝度:1,600ニト) |
広色域(P3) | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
True Tone | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
ProMotion (最大120Hz) | × | × | × | ◯ | ◯ |
Nano-textureガラスのオプション | 選択不可 | 選択不可 | 選択不可 | 選択可能 | 選択可能 |
Touch ID | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
Face ID | × | × | × | × | × |
Touch Bar | × | × | × | × | × |
SoC | M2 ・8コアCPU ・8 or 10コアGPU ・16コアNeural Engine | M3 ・8コアCPU ・8 or 10コアGPU ・16コアNeural Engine | M3 ・8コアCPU ・10コアGPU ・16コアNeural Engine | M4 ・10コアCPU ・10コアGPU ・16コアNeural Engine M4 Pro ・12 or 14コアCPU ・16 or 20コアGPU ・16コアNeural Engine M4 Max ・14 or 16コアCPU ・32 or 40コアGPU ・16コアNeural Engine | M4 Pro ・14コアCPU ・20コアGPU ・16コアNeural Engine M4 Max ・14 or 16コアCPU ・32 or 40コアGPU ・16コアNeural Engine |
メモリ | ・16GB ・24GB | ・16GB ・24GB | ・16GB ・24GB | M4 ・16GB ・24GB ・32GB M4 Pro/M4 Max ・24GB ・36GB ・48GB ・64GB ・128GB | M4 Pro/M4 Max ・24GB ・36GB ・48GB ・64GB ・128GB |
ストレージ容量 | ・256GB ・512GB ・1TB ・2TB | ・256GB ・512GB ・1TB ・2TB | ・256GB ・512GB ・1TB ・2TB | M4 ・512GB ・1TB ・2TB M4 Pro/M4 Max ・512GB (M4 Pro) ・1TB ・2TB ・4TB ・8TB (M4 Max) | M4 Pro/M4 Max ・512GB (M4 Pro) ・1TB ・2TB ・4TB ・8TB (M4 Max) |
Apple Intelligence | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
搭載ポート | ・Thunderbolt 3/USB4 ×2 ・MagSafe 3 ・ヘッドホンジャック | ・Thunderbolt 3/USB4 ×2 ・MagSafe 3 ・ヘッドホンジャック | ・Thunderbolt 3/USB4 ×2 ・MagSafe 3 ・ヘッドホンジャック | M4 ・Thunderbolt 4 ×3 ・SDXCカードスロット ・HDMI ・MagSafe 3 ・ヘッドホンジャック M4 Pro/M4 Max ・Thunderbolt 5 ×3 ・SDXCカードスロット ・HDMI ・MagSafe 3 ・ヘッドホンジャック | M4 Pro/M4 Max ・Thunderbolt 5 ×3 ・SDXCカードスロット ・HDMI ・MagSafe 3 ・ヘッドホンジャック |
映像出力 | 最大1台 (6K/60Hz) | 画面を開いているとき 最大1台 (6K/60Hz) 画面を閉じているとき 最大2台 (6K/60Hz+5K/60Hz) | 画面を開いているとき 最大1台 (6K/60Hz) 画面を閉じているとき 最大2台 (6K/60Hz+5K/60Hz) | M4/M4 Pro 最大2台 (6K/60Hz ×2、6K/60Hz+4K/144Hz、8K/60Hz or 4K/240Hz) M4 Max 最大4台 (6K/60Hz ×3+4K/144Hz、6K/60Hz ×2+8K/60Hz or 4K/240Hz) | M4 Pro 最大2台 (6K/60Hz ×2、6K/60Hz+4K/144Hz、8K/60Hz or 4K/240Hz) M4 Max 最大4台 (6K/60Hz ×3+4K/144Hz、6K/60Hz ×2+8K/60Hz or 4K/240Hz) |
カメラ | 1080p FaceTime HDカメラ | 1080p FaceTime HDカメラ | 1080p FaceTime HDカメラ | 12MPセンターフレームカメラ | 12MPセンターフレームカメラ |
スピーカー | 4スピーカーサウンドシステム | 4スピーカーサウンドシステム | フォースキャンセリングウーファーを備えた 6スピーカーサウンドシステム | フォースキャンセリングウーファーを備えた、 原音に忠実な6スピーカーサウンドシステム | フォースキャンセリングウーファーを備えた、 原音に忠実な6スピーカーサウンドシステム |
マイク | 指向性ビームフォーミングを持つ3マイクアレイ | 指向性ビームフォーミングを持つ3マイクアレイ | 指向性ビームフォーミングを持つ3マイクアレイ | 高い信号対雑音比と指向性ビームフォーミングを持つ、 スタジオ品質の3マイクアレイ | 高い信号対雑音比と指向性ビームフォーミングを持つ、 スタジオ品質の3マイクアレイ |
ワイヤレス接続 | Wi-Fi 6 (802.11ax) Bluetooth 5.3 | Wi-Fi 6E (802.11ax) Bluetooth 5.3 | Wi-Fi 6E (802.11ax) Bluetooth 5.3 | Wi-Fi 6E (802.11ax) Bluetooth 5.3 | Wi-Fi 6E (802.11ax) Bluetooth 5.3 |
本体サイズ | 幅30.41 × 奥行き21.5 × 高さ1.13cm | 幅30.41 × 奥行き21.5 × 高さ1.13cm | 幅34.04 × 奥行き23.76 × 高さ1.15cm | 幅31.26 × 奥行き22.12 × 高さ1.55cm | 幅35.57 × 奥行き24.81 × 高さ1.68cm |
本体重量 | 1.24kg | 1.24kg | 1.51kg | M4 1.55kg M4 Pro 1.60kg M4 Max 1.62kg | M4 Pro 2.14kg M4 Max 2.15kg |
バッテリー駆動時間 | 最大18時間 | 最大18時間 | 最大18時間 | M4 最大24時間 M4 Pro/M4 Max 最大22時間 | M4 Pro/M4 Max 最大24時間 |
最大入力 | 70W | 70W | 70W | 96W | 140W |
カラー | ・シルバー ・スターライト ・スペースグレイ ・ミッドナイト | ・シルバー ・スターライト ・スペースグレイ ・ミッドナイト | ・シルバー ・スターライト ・スペースグレイ ・ミッドナイト | ・シルバー ・スペースブラック | ・シルバー ・スペースブラック |
税込価格(税込) | 148,800円〜 | 164,800円〜 | 198,800円〜 | M4 248,800円〜 M4 Pro 328,800円〜 M4 Max 528,800円〜 | M4 Pro 398,800円〜 M4 Max 554,800円〜 |
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(画像:Apple)