2021年に発売する将来のiPhoneは、いよいよLightningコネクタを廃止するつもりなのかもしれない。
TF International Securitiesの著名アナリストMing-Chi Kuo氏が、最新の投資家向けレポートの中でAppleが2021年に発売予定のiPhoneに関する情報を公開した。また、来年に発売する次期iPhoneについても触れているため、こちらも合わせて紹介したい。
2020年のiPhoneは合計4モデル、いずれも有機ELディスプレイを搭載
まずは2020年に発売する次期iPhoneについて。Kuo氏によると、Appleは4つの次期iPhoneを投入することを計画しており、そのうち2機種が上位モデル、残る2機種が下位モデルになるとのこと。
上位モデルは6.1インチ・6.7インチの有機ELディスプレイを搭載。背面はトリプルレンズカメラで、3D認識ができるToFセンサーが新たに搭載予定。
下位モデルは5.4インチ・6.1インチの有機ELディスプレイを搭載。背面カメラはデュアルレンズカメラになる予定だ。
これらの4つの新型iPhoneはいずれも次世代通信規格 「5G」 に対応する予定。5Gにはミリ波とサブ6GHzの2種類の周波数帯が存在するのだが、次期iPhoneはこの両方をサポートする。一部の情報ではデバイスによってサポートする周波数が異なるという話があったが、そこはKuo氏の情報とは食い違うところだ。
ちなみに、このミリ波とサブ6GHzに対応するiPhoneは両方の周波数帯が存在する米国・カナダ・イギリス・日本・韓国で発売予定とのこと。他の国については、片方の周波数帯のみをサポートするデバイスが販売される可能性があるのかもしれない。
2021年の次期フラグシップ型iPhoneは、Lightningコネクタが廃止か
Kuo氏によると、Appleは2021年のiPhoneにLightningコネクタを搭載しない方針であるとのこと。ただし、Lightningコネクタを廃止したとしても代わりにUSB-Cコネクタを搭載することはせず、”完全なるワイヤレス化” を実現することを考えているという。
現在、Lightningコネクタはデータ転送や充電のための有線ケーブルを接続するためのものとして搭載されている。しかし、これらをすべてワイヤレスで実現できるようになればLightningコネクタを搭載する必要がなくなる。ひいては端末の薄型化や軽量化、コストの削減などの恩恵を受けることが可能になるはずだ。
ただし懸念もある。ワイヤレス充電は有線充電に比べて充電速度が遅いこともあり、すぐにバッテリーを回復させたいときには利便性が下がることになりかねない。このあたりをAppleはどのように解決するつもりなのかとても気になるところだ。
次期iPhone SEには大型モデルが存在?その名もiPhone SE 2 Plusか
来年春にiPhone SEの次期モデル 「iPhone SE 2(仮称)」 が投入されることが予想されているが、その翌年である2021年にはiPhone SE 2の大型モデル 「iPhone SE 2 Plus」 が投入される可能性があるとKuo氏は伝えた。
「iPhone SE 2 Plus」 は5.5インチあるいは6.1インチのディスプレイを搭載する予定。iPhone 8 PlusあるいはiPhone 11と同じ画面サイズだが、廉価モデルらしくFace IDではなくTouch IDが搭載されることが予想されるという。発売は2021年前半を予定しているようだ。
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[ via MacRumors ]