今年、Appleはリフレッシュレート120Hzに対応したiPhoneを初めて発売するかと予想されていたが、蓋を開けてみれば残念ながらiPhone 12シリーズでそれが実現することはなかった。
しかし、ついに来年発売する 「iPhone 13」 シリーズでは120Hz駆動に対応したiPhoneが登場することになるかもしれない。
韓国メディアThe Elecが現地時間14日、AppleはiPhone 13シリーズの一部モデルでリフレッシュレート120Hzに対応した有機ELディスプレイを搭載すると伝えた。
iPhone 13のうち2機種がLTPOテクノロジー採用OLEDを搭載し、120Hz駆動に対応か
The Elecの報道によると、来年発売するiPhone 13シリーズ4機種のうち2機種が低電力LTPOテクノロジーを採用した有機ELディスプレイを搭載するとのこと。この技術を搭載することによって、iPhoneの画面はついに120Hzの高リフレッシュレート駆動に対応する可能性があるという。
対応するのはおそらく上位モデルとなるiPhone 13 Proシリーズ。下位モデルのiPhone 13シリーズは現行と同じ60Hz駆動になる可能性がある。
リフレッシュレートとは、1秒間に何回画面の書き換えが行われるかを示す数字で、この数字が大きくなればなるほど画面描写が滑らかになる。iPhoneの画面のリフレッシュレートは60Hz、iPad Proは120Hzのリフレッシュレートが採用されており、iPhoneへの採用が大きく期待されている。
LTPOディスプレイは、Low Temperature Polycrystalline Oxide (低温ポリシリコン酸化物) ディスプレイのこと。Apple Watchですでに活用されていて、優秀な電力管理チップ、低電力ドライバー、さらに環境光センサーを使った画面の明るさの適宜変更や、画面のリフレッシュレートを可変にすることでバッテリー消費量を最小限に抑える工夫が凝らされている。
これがiPhoneにも実現されたらバッテリー持ちを伸ばすことができる、もしくは同等のバッテリー性能で高リフレッシュレートを向上させられる可能性がある。もしかすると常時オンディスプレイも実現できるかもしれない。
画面サイズ | 画面 | リフレッシュレート | Y-OCTA | |
---|---|---|---|---|
iPhone 13 Pro Max | 6.67インチ | LTPOテクノロジー採用OLED | 120Hz | ◯ |
iPhone 13 Pro | 6.06インチ | LTPOテクノロジー採用OLED | 120Hz | ◯ |
iPhone 13 | 6.06インチ | OLED | 60Hz | ◯ |
iPhone 13 mini | 5.42インチ | OLED | 60Hz | ◯ |
iPhone 13シリーズで120Hzリフレッシュレートの画面が採用されるという話は今年10月にディスプレイアナリストRoss Young氏がすでに伝えていたことなので決して新しい話ではないが、これらの情報を考慮すると、AppleはiPhoneの画面の高リフレッシュレート化に向けて動いていることが窺える。
ちなみにRoss Young氏によればiPhone 13シリーズのディスプレイは現行モデルから大きな仕様の変更が行われる予定であるとのこと。Y-OCTA(Youm On Cell Touch AMOLED/タッチパネルとディスプレイを統合するディスプレイ技術)を導入することでタッチセンサー用のパネルを搭載する必要がなくなるため、iPhoneのコストの削減と薄型化が期待できるとしている。
関連記事
・iPhone 13試作機にTouch ID搭載モデルが2つ存在か。来年はディスプレイ内蔵と電源ボタン内蔵の2パターンが存在する可能性
・「iPhone 13」 シリーズは例年どおり9月に発表へ。著名アナリストKuo氏が予測