今秋発売のiPhone 12には下位モデル2種、上位モデル2種の全4種類のラインナップが用意される予定だ。これら4モデルにはいずれも有機ELディスプレイが搭載されると伝えられているが、これについて詳細なレポートが公開されている。
ディスプレイアナリストのRoss Young氏が自らのサイト 「Display Supply Chain Consultants (DSCC)」 で公開した情報によると、iPhone 12シリーズのディスプレイはSamsungとBOE、LGの3社が供給することになるとのこと。
iPhone 12シリーズのディスプレイの供給はSamsungとBOE、LGが担当
iPhone 12シリーズは全4機種のラインナップが用意されており、下位モデルにあたるiPhone 12・iPhone 12 Maxが5.4インチと6.1インチ、上位モデルにあたるiPhone 12 Pro・iPhone 12 Pro Maxが6.1インチと6.7インチになると伝えられている。
これら4機種すべてに有機ELディスプレイが搭載される予定だが、Young氏によるとiPhone 12とiPhone 12 Pro、iPhone 12 Pro Maxの3モデルのディスプレイはSamsungが供給するという。そしてiPhone 12 Maxのディスプレイは、BOEとLGの2社が供給することになるとのこと。各モデルのディスプレイの解像度などは以下の表のとおりだ。
モデル名 | iPhone 12 | iPhone 12 Max | iPhone 12 Pro | iPhone 12 Pro Max |
---|---|---|---|---|
画面サイズ | 5.4インチ | 6.1インチ | 6.1インチ | 6.7インチ |
解像度 | 2340×1080 (475ppi) |
2532×1170 (460ppi) |
2532×1170 (460ppi) |
2778×1284 (458ppi) |
画面供給元 | Samsung | BOE/LG | Samsung | Samsung |
Y-OCTA | ◯ | × | × | ◯ |
ビットカラー | 8 | 8 | 10 | 10 |
iPhone 12とiPhone 12 Pro MaxにはY-OCTA(Youm On Cell Touch AMOLED)と呼ばれるタッチパネルとディスプレイを統合する技術を採用したディスプレイが採用される予定。同技術により、別途タッチセンサー用のパネルを搭載する必要がなくなる予定だ。
ただし、Y-OCTA技術を搭載したディスプレイが採用されるのはあくまで上記の2モデルのみで、6.1インチのiPhone 12 MaxとiPhone 12 Proには従来通りアドオン(ディスプレイとタッチセンサーが別々に搭載される)タイプのディスプレイが搭載されることになるという。
iPhone 12 ProはXDR級の高ダイナミックレンジ仕様のディスプレイが搭載
iPhone 12 ProとiPhone 12 Pro Maxのディスプレイは10ビットカラーに加えて、XDR級の高ダイナミックレンジを備えたものになる予定。ただし、Samsungの技術はまだAppleの求めるレベルに到達していないことから、XDRの仕様が微調整される可能性があるとのことだ。
また、上位Proモデルは120Hzのリフレッシュレートを備えたProMotionディスプレイの採用も伝えられている。ただし、低電力で高リフレッシュレートを実現するLTPOテクノロジーは搭載されないため、バッテリー消費が激しい状態での動作となるか、もしくはネイティブではない解像度に制限した上での動作となる可能性があるという。
さらにiPhone 12シリーズの発売時期に関する情報も。iPhone 12向けパネルの生産は約6週間遅れの7月末から開始されるという。これはiPhone 12の発売が9月ではなく10月に遅れることを意味するとYoung氏は伝えている。
iPhone 12に関してはすでに多くの情報が出回っている状態だが、今回はディスプレイに関する新しい情報がもたらされた形。ただし、各モデルのディスプレイの供給元に関しては最近好調なJon Prosser氏が先日伝えていた情報と一部異なる部分があることから、信ぴょう性については現時点では不明だ。
Jon Prosser氏が伝えた情報については以下の記事を確認していただきたい。
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[ via MacRumors ]