Appleは次期iPhoneに有線イヤホン (EarPods) を同梱することを止めるつもりなのかもしれない。
現地時間5月20日、TF International Securitiesの著名アナリストMing-Chi Kuo氏が、次期iPhoneの同梱物に関して言及した。
AirPods販売促進のため、iPhone 12はEarPodsが同梱されず?
Kuo氏は現地時間5月20日に公開した投資家向けレポートで、次期iPhoneとAirPodsに関する見通しを伝えた。同氏の予測では、Appleは次期iPhoneである 「iPhone 12 (仮称)」 シリーズに有線イヤホン (EarPods) を同梱しない方針であるとのこと。
EarPodsを同梱しなくなる理由は、同社の完全ワイヤレスイヤホン 「AirPods」 シリーズの販売を伸ばすため。
現在販売されているiPhone 11やiPhone SE(第2世代)にはEarPodsが同梱されており、それをLightningポートに接続することで音楽を聴くことができる。
しかし、AppleとしてはiPhoneユーザーにAirPodsを別途買ってもらいたいと考えているはずだ。AirPodsはワイヤレスであるにも関わらず、iPhoneとのペアリングが簡単。音質もEarPodsと同等かそれ以上。導入することでより快適な音楽体験ができると、Appleはこれまでアピールしてきた。
もしAppleが、AirPodsを発売した2016年からこれまでの期間を “完全ワイヤレスイヤホンへの移行期間” と仮定していたなら、Kuo氏の言うとおりEarPodsの同梱がなくなってもおかしくはないだろう。
EarPodsの同梱が終了すれば、いよいよワイヤレスイヤホンを購入するユーザーが増える。Appleは、その有線から無線へのシフトをAirPodsの商機と考えているのかもしれない。
Kuo氏はAirPodsの2020年の販売予測を従来の8000万台から9300万台に増やしている。COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の影響で販売が多少鈍ったものの、生産が需要に追いついたAirPods Proの販売が好調であること、そして今年はホリデーシーズンの販売が復調する予測であることを踏まえて、AirPodsシリーズの販売台数がこれから増えていくことを予測している。
またiPhone 12がリリースする頃には、AirPodsは発売から18ヶ月以上が経過することになるため、いよいよ大規模なセールやキャンペーンが展開される可能性があるとKuo氏は指摘する。具体的なマーケティング展開について同氏はコメントしていないが、全面的に販売する何かしらのキャンペーンをAppleが計画していても何ら不思議ではなさそうだ。
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[ via 9to5Mac ]