Appleはいよいよ明後日、新型iPhoneこと 「iPhone 12」 を発表する予定だ。この新型iPhoneはかつて120Hzの高リフレッシュレートの画面を搭載すると噂されてきたが、最新の情報では残念ながら120Hz駆動には対応しないと伝えられている。
比較的直前まで120Hz駆動ディスプレイについては検討されていたようだが、Appleはなぜ120Hzの高リフレッシュレートを諦めてしまったのだろうか。
その答えは 「バッテリー持ち」 にあったという。これを報告しているのは著名リーカーのひとりJon Prosser氏。同氏は、iPhone 12シリーズに120Hzディスプレイを導入しなかった理由として、「iPhoneのバッテリー持ち」 を挙げた。
バッテリー持ちの観点で120Hzディスプレイではなく5G通信を優先
iPhone 12は5G通信にシリーズとしてはじめて対応する予定だが、5Gは4Gに比べて(現時点では)バッテリー消費が多いことで有名。これと120Hzの高リフレッシュレートを組み合わせると電力の消費量が先代モデルから大きく増えてしまう可能性があることから、今年は120Hzディスプレイの導入を見送ったという。
I’m told that 120hz not being implemented in iPhone 12 Pro is 100% about battery life.
Hardware was more than capable — but it just eats through battery, and 5G drains enough battery by itself.
It was basically a choice between 120hz or 5G, and they picked 5G. Rightfully so.
— Jon Prosser (@jon_prosser) October 11, 2020
そもそも5Gはスマートフォンの販売において大きなアピールポイントになりえるが、120Hzディスプレイは残念ながらそうではない。この技術を求めるユーザーはハイエンドユーザー、もっと言うとスマートフォンギークなユーザーが大部分を占めるとみられ、ほとんどのユーザーにとって重要ではない要素である可能性が高い。Jon Prosser氏も同様の意見を発しており、それに対しては同意する意見も多いようだ。
5G is *much* easier to market. Yes, nerds will love 120hz, but the average customer doesn’t care.
It’s much easier to market “your phone is faster because 5G” than explain display refresh rate.
120hz next year for sure.
— Jon Prosser (@jon_prosser) October 11, 2020
ちなみにJon Prosser氏によれば、iPhone 12はハードウェア的には十分に実現可能だったという。単にAppleが搭載しなかっただけであり、技術的な問題はなかったということになる。
明後日開催される新型iPhone発表イベントの名称は 「Hi, Speed.」 。5G通信による通信高速化を示唆する言葉とみられるが、ダブルミーニング・トリプルミーニングが好きなAppleのことなので、その他にも高速化されるものがあるのだろう。
ディスプレイの駆動速度が速くならないのであれば、一体何が高速化されるのだろうか。プロセッサの処理能力の向上を指すのか、それとも……。ちなみに “とある” リーカーからはワイヤレス充電速度の向上が伝えられており、さらにはかつての「MagSafe」の名を冠したワイヤレス充電器の登場も予想されている。
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