今年、AppleはiPhoneの充電スピードを早めるため、iPhoneに同梱されるUSB充電器をUSB-C充電器に置き換えると噂されている。
このUSB-C充電器に関しては、すでに開発図面やレンダリング画像がリークされており、Appleが開発しているのは間違いないとみられているが、実物を撮影したとみられる写真が出回っているので詳しく紹介したい。
写真はこちら。「Apple 18W USB-C Power Adapter」は最大18Wの出力が可能になり、USB-C to Lightningケーブルを利用することでiPhone 8以降の端末を急速充電できるものとみられる。
写真に写る充電器には「エンジニアリングサンプル」と書かれていることが確認できる。つまり実際に製品に同梱されるものではなく、あくまで試作機である可能性が高い。モデル名は「A1720」。
入力は100-240V(50/60Hz) 0.45A、出力5V/3A(15W)・9V/2A(18W)と表記されていることも確認できる。
形状は以前にリークされた開発図面のものと、とてもよく似ている。現行の充電アダプタとデザインが似ていることから、Appleが開発した本物である可能性も十分にありそうだ。
ちなみに、Appleが本当に同充電器を同梱する予定なのであれば、新型iPhoneに同梱されるケーブルは通常のLightningケーブルではなく、「USB-C to Lightningケーブル」に置き換える可能性が高い、というよりそれ以外に考えられない。
なぜ、Appleが現行のUSB充電器をUSB-Cのものに置き換えるのか。
まず考えられるのは、単純にiPhoneを高速に充電できるようにするため。昨年発売したiPhoneは、シリーズで初めて高速充電に対応した。MacBookやMacBook Pro向けに販売されているUSB-C充電器と「USB-C to Lightningケーブル」を使うことで、iPhoneは急速充電することができる。
ただし、もしMacを持っていない方が急速充電するには別途、純正のUSB-C充電器を購入する必要があるのが難儀なところ。このUSB-C充電器は決して値段が安いものではないため、おそらく急速充電のためだけに同充電器を購入した方は少ないだろう。つまり、多くのユーザーが未だに急速充電を体感したことがないはず。せっかく最新機種を買ってもその恩恵を受けられない、というのは勿体無い。Appleは全てのユーザーにこの恩恵を与えるべく、USB充電器の導入を検討しているのではないだろうか。
そのほかにもMacとの親和性の問題もある。Macは現在、Mac miniやMac Proを除く全ての端末でUSB-Cポートを搭載している。USB-Cポートはデータのやり取りや充電など全てをひとつのポートで完結できる便利なものだが、コネクタの形状が従来のものと異なるためレガシーポートとの相性はお世辞にも良いとは言えない。
現に、最新のMacとiPhoneを直接つなぐためには「USB-C to Lightningケーブル」が必要になってしまった。もちろんAppleから別途で購入することが可能だが、その対応もややナンセンス。製品間の連携を推すAppleとしてはハードウェア的に直接つなぐことのできない製品を売り続けるのはやはり好ましいことではないだろう。Appleは、MacとiPhoneもしくはiPadと繋ぐことのできる製品づくりを行なっているのかもしれない。
今回の画像に写るものが本物かどうかは分からないが、これまでの情報からAppleが充電器の変更に動いているのは、ほぼ間違いないようだ。
[ via 充电头网 / Macお宝鑑定団Blog ]