iPad ProがUSB-Cポートを採用してから、iPhoneがUSB-Cポートを採用するという噂が囁かれるようになったが、どうやら今後iPhoneにUSB-Cポートが採用されることはないようだ。
先日の 「iPhone SE(第2世代)」 発売を見事に的中させたリーカーJon Prosser(@jon_prosser)氏が次期iPhoneの外部ポートに関する情報を伝えている。
次期iPhoneはUSB-Cポートを採用せず
Jon Prosser氏は、次期iPhoneの 「iPhone 12」 シリーズにUSB-Cポートが搭載されることはなく、引き続きLightningポートが搭載される予定であることを伝えた。
さらに同リーカーは、iPhoneの外部ポートが将来的にUSB-Cポートに置き換えられることはなく、そもそも外部ポート自体がiPhoneから排除されることを伝えた。iPhoneはかなり前に3.5mmイヤホンジャックが廃止されたが、それと同じようにLightningポートも廃止されることになる。
iPhoneのUSB-Cポートの採用については、iPad ProがUSB-Cを採用したこと、さらにはiPhone 11 Proなどの上位モデルにUSB-C電源アダプタが同梱されるようになったことから期待の声が上がっていたが、残念ながらそれは実現しないまま外部ポートが廃止されることになりそうだ。
I feel like I shouldn’t have to say this, but no — there’s absolutely not USB-C in iPhone 12.
Apple will go portless before they go USB-C.
— Jon Prosser (@jon_prosser) April 18, 2020
LightningポートからUSB-Cポートへの移行は、実はいくつか問題があった。まずはUSB-CポートはLightningポートに比べてわずかに厚みがあるため、実装すればiPhoneの厚みが増す可能性があったということ。また、USB-Cポートを実装すれば他デバイスへのUSB-Cポート搭載が期待されるが、Lightningビジネス(MFi)の維持がAppleとしては望ましいことから、LightningからUSB-Cへの移行を経ずにすべての端子の廃止をしてしまおうという狙いなのかもしれない。
ちなみに物理的なポート廃止によっていくつかのメリットとデメリットが発生しそうだ。メリットは防水性能の向上。iPhone XSからIP68という完全防水に近い設計になっているが、実際は水に浸けて故障することはまあまあある。筆者の身の周りでも最新iPhoneが水没で故障してしまったというケースが2件ほどあった。さらなる防水性能の向上のためには物理ポートの廃止は不可欠なのかもしれない。
デメリットはiOSのアップデートや復元、さらにMac・PCとの同期に時間がかかってしまうということ。最新のiOSではこれらのほぼすべてがワイヤレスで完了できるようになっているが、やはりワイヤレスでのデータのやり取りは有線に比べて時間がかかってしまうのが常。もしすべての物理ポートが廃止された場合、iPhoneの管理には今まで以上に時間がかかってしまうだろう。
充電もいまはUSB-C to Lightningケーブルを使って急速充電が利用できるが、今後はすべてワイヤレスで行う必要が出てしまうため、充電に時間がかかってしまう可能性がある。
AppleがいつLightningポートを廃止するのかは不明だが、最近の噂では2021年以降に行われる予定とされている。もし実行するのであれば上記の問題を解決する必要があると思われるが、Aplpeはどのようにして物理ポートの廃止を行うのだろうか。
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