
国税庁は、令和8年(2026年)に行われる令和7年分の確定申告で、iPhoneのマイナンバーカードに対応すると発表した。スマートフォンでマイナンバーカードを読み取らずに、申告書の作成やe-Taxでの送信が可能になる。
iPhoneでは、利用者証明用電子証明書のパスワードを生体認証機能で入力できるため、従来の手間が大幅に軽減される。Android端末ではすでにカード読み取りなしで申告できたが、いよいよiPhoneでも同等の利便性が実現したかたち。
利用には、マイナポータルからスマートフォンのマイナンバーカード利用申請・登録が必要となる。
マイナポータル連携で申告作業がさらに効率化
マイナポータル連携とは、所得税の確定申告を作成する際に、マイナポータル経由で控除証明書などの情報を取得し、自動で申告書に反映させる機能だ。令和6年分では約310万人が利用しており、年々利用者が増えている。
令和8年1月以降は、連携対象がさらに拡大する。
- 収入関係
- 給与所得の源泉徴収票(勤務先のe-Tax提出が必要)
- 公的年金等の源泉徴収票
- 株式の特定口座年間取引報告書
- 生命保険契約等の一時金・年金、損害保険契約等の満期返戻金・年金(対応保険会社に限る)
- 控除関係
- 医療費、ふるさと納税、社会保険(国民年金保険料等)
- 生命保険・地震保険、iDeCo、住宅ローン控除
- ふるさと納税以外の一部寄附金
代理人の登録を行うことで、家族の証明書も申告に含めることが可能だ。
マイナンバーカードと電子証明書の有効期限に注意
マイナンバーカードと電子証明書にはそれぞれ有効期限がある。期限を過ぎるとe-Taxが利用できず、特に確定申告期は市区町村窓口が混雑するため、早めの更新が推奨される。
- マイナンバーカードの有効期限
- 発行時に18歳以上:発行から10回目の誕生日まで
- 発行時に18歳未満:発行から5回目の誕生日まで
- 2022年3月31日までに交付申請された20歳未満のカードは、発行から5回目の誕生日まで
- 電子証明書の有効期限
- 年齢に関わらず、発行から5回目の誕生日まで
有効期限や更新手続きの詳細はデジタル庁公式サイトで確認できる。
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