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HUAWEI P40 Pro レビュー | カメラ性能に特化したHUAWEI最新スマホ、その実力は?

「HUAWEI P30」 シリーズに続く、新型フラグシップスマートフォン 「HUAWEI P40」 シリーズがついに登場だ。

P40シリーズは 「P40」 「P40 Pro」 「P40 Pro+」 の3モデル構成となっており、大きな特徴としてカメラ性能が大幅に向上している点があげられる。レンズ構成は下位モデルから順に3眼、4眼、5眼。当然ながら上位モデルに上がるにつれて、カメラの性能が良くなる。

現時点ではP40シリーズの日本での発売は決定していないが、ファーウェイ・ジャパンから 「HUAWEI P40 Pro」 の実機をお借りすることができたので、当記事ではHUAWEI P40 Proを実際に使ってみた感想等をお伝えしたい。

また、同時に旧モデルの 「P30 Pro」 もお借りすることができたので、一部 「P40 Pro」 と比較してみた。HUAWEIの新型スマホに興味がある方はぜひ当レビューをご覧いただればと思う。

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「HUAWEI P40 Pro」 の実力をチェック

今回紹介する 「HUAWEI P40 Pro」 とは、2020年3月26日に発表されたHUAWEIの最新スマートフォン。同日に発表されたP40シリーズ3機種のうち、中間スペックにあたるモデルだ。

P40 Proは楕円のパンチホールを画面左上に配したフルベゼルレスデザインを採用している。このパンチホールの中には自撮り用のインカメラ、深度カメラなどが搭載されている。先代のP30 Proはやや小さめのティアドロップ(水滴)型ノッチが端末上部に採用していたが、今回の楕円パンチホールは横広でやや存在があるデザインとなっている。

ただ代わりに画面上部のベゼルはかなり細くなっていることもあり、パンチホールデザインさえ許容できたらとても使いやすいのではないだろうか。

左:P30 Pro / 右:P40 Pro

画面は縦長6.58インチの有機ELディスプレイ(解像度は2,640×1,200ドット、画面のリフレッシュレートは最大90Hz)。画面の四辺は本体側面に向けて滑らかなカーブ(湾曲している)を描く。端末サイズは72.6×158.2×8.95mm、一般的なスマートフォンに比べて端末サイズは大きいが、ラウンドした側面のおかげで手に馴染みやすい設計になっているのが、本機の特徴のひとつとも言えそうだ。

背面は非常にシンプルながら、背面左上にはP40 Proの最大の特徴となる巨大なリアカメラが配置されている。

前述のとおりP40シリーズにはP40 Pro+、P40 Pro、P40の3種類が用意されていて最上位モデルのP40 Pro+にはペンタカメラ、P40 Proにはクアッドカメラ、P40にはトリプルカメラが搭載されているが、このうち今回筆者が試したのはクアッドカメラが搭載されたP40 Proだ。

同モデルのカメラユニットは縦に3つのカメラ(光学5倍望遠、広角、超広角)、その隣に被写界深度カメラ、色温度センサーの2つ。つまりP40 Proには合計5つのカメラレンズ・センサーが搭載されていることになる。P40 Proのカメラ性能のスゴさについては後述するためここでは割愛させていただくが、背面から見たときのカメラユニットの存在感については好き嫌いが分かれそうだ。

端末右側面には電源ボタンと音量調節ボタンが搭載。端末底部にはSIMカードスロットとUSB Type-Cポートそしてスピーカーグリルとマイク穴が搭載されている。ちなみにSIMカードスロットはnano SIMがおもて面と背面に挿入できるようになっている。

USB Type-Cポートは付属の電源アダプタを利用することで最大40Wまでの充電に対応する。そのほか背面にワイヤレス充電機能が搭載されているため、ワイヤレス充電器の上に置くことで最大27Wで充電することが可能だ。

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プロセッサの性能

内蔵プロセッサは8コア 「HUAWEI Kirin 990 5G」 。7nmプロセスで製造された同チップは5Gネットワークをサポートする。海外モデルであるためベンチマークスコアを計測することは叶わなかったが、筆者の友人から同じP40 Proのベンチマークスコア(Antutu)を計測した際のスクリーンショットを受け取っているため参考程度に載せておきたい。性能はGalaxy S10シリーズくらいといったところだろうか。

HUAWEIによれば先代のP30 Proに搭載されているプロセッサと比べると、CPUはおよそ23%、GPUは39%程度、処理性能が向上しているとのことだ。

RAM容量は8GB。ストレージ容量は256GBと十分だが、先述のSIMカードスロットにHUAWEIの独自SDカード 「NM SD Card」 を挿入すればさらに512GBまでストレージ容量を増やすことができるそうだ。

防水性能はIP68。今回はお借りしているデバイスなので防水性能を確かめることはできなかったが、水回りで使用する分には十分な性能といえるだろう。

P40 Proは生体認証機能として、顔認証と画面内指紋認証に対応している。画面内の指紋認証は新しい世代のものになっており、先代モデルに比べて30%ほど読み取りが高速になっている。マスク必須なこのご時世でも快適に使用することができた。

ちなみにWi-Fiは最新のWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)に対応する。利用するには対応ルーターが必要なためまだまだ同規格の普及は進んでいないが、将来的にはスタンダード化するとみられるため、対応は早いに越したことはないだろう。

カメラ性能

Huawei端末はカメラ性能が高いことで有名だが、「P40 Pro」 もスマートフォンとは思えないほどのカメラを搭載している。

背面には、ドイツの光学機器メーカー 「Leica(ライカ)」 と共同開発したクアッドレンズカメラが搭載。広角レンズに加えて超広角・望遠・深度カメラの4つのレンズを備えている。前面には通常カメラに加えて深度カメラが搭載されたデュアルレンズカメラが搭載されている。

各カメラの詳しい仕様は以下のとおり。

  P40 Pro
背面カメラ

・広角 (50MP, f/1.9, OIS)
・超広角 (40MP, f/1.8)
・望遠 (12MP, f/3.4, OIS)
・3D深度カメラ

ズーム:Digital Zoom, Optical Zoom, Hybrid Zoom

背面カメラ ・セルフィーカメラ (32MP, f/2.2)
・3D深度カメラ

背面カメラに関しては前モデルの 「P30 Pro」 とレンズ構成は同じものの、各レンズの画素数が向上したことでよりキレイな写真を撮影できるようになった。たとえば広角レンズならP30 Proが40MPだったのに対し、P40 Proは50MPとなっている。P30 ProとP40 Proの各レンズの性能を比較すると以下の表のとおりとなる。

  P30 Pro P30 Pro
背面カメラ

・広角 (40MP, f/1.6)
・超広角 (20MP, f/2.2)
・望遠 (8MP, f/3.4)
・3D深度カメラ

ズーム:Digital Zoom, Optical Zoom, Hybrid Zoom

・広角 (50MP, f/1.9, OIS)
・超広角 (40MP, f/1.8)
・望遠 (12MP, f/3.4, OIS)
・3D深度カメラ

ズーム:Digital Zoom, Optical Zoom, Hybrid Zoom

背面カメラ ・セルフィーカメラ (32MP, f/2.0) ・セルフィーカメラ (32MP, f/2.2)
・3D深度カメラ

特に違いを顕著に感じたのが夜景撮影時。以下はP30 Pro・P40 Pro・iPhone 11 Proで撮影した写真だが、P40 Proで撮影した写真は少ない光をしっかりと取り込んで撮影している様子が見て取れる。

クリックで拡大

三脚なしで撮影したものになるものの、このクオリティは一般的なスマートフォンではほぼ撮影不可能なレベル。カメラ性能に力を入れているとはいえ、一眼レフカメラ顔負けの写真を撮影できるとは驚異的というほかないだろう。

また、望遠レンズによる最大50倍のデジタルズームにも注目だ。上記写真は約1.5km離れた空港を遠くから撮影した写真だが、目を凝らさないと肉眼では見えない飛行機の尾翼も、20倍ズームではしっかりと見えるようになり、50倍では画面いっぱいに映すことができた。

さすがに50倍ズームとなると画質の劣化が激しいのと、手ブレが激しく狙った場所を撮影するには何度かトライする必要があるものの、これだけ遠くのものを撮影できることには普段iPhoneをメイン機として使っている筆者からすればかなりの驚きポイントだ。ちなみにこの50倍ズームはP30 Proから利用できる。

GMSは使用不可

現在、Huaweiは米国から禁輸措置を受けている影響で、Googleが提供する 「Google Mobile Services(GMS)」 を搭載することができず、Googleの一部サービスが利用できなくなっている。

特に利用者にとって影響が大きいのが、アプリなどをダウンロードする 「Google Play」 が利用できないこと。Huawei独自のアプリストア 「App Gallery」 でGMSが搭載されていないHuawei端末でもアプリをダウンロードしてくることはできるものの、配信アプリ数はGoogle Playに比べるとかなり少ないのが現状だ。

App Galleryの配信アプリ数は徐々に増加していくことが予想されるが、現時点ではどれほどの規模まで成長できるかは未知数。とはいえ、現状では日本の大手アプリ(一部)もすでにAppGalleryで配信されていることを考慮すると、第3のモバイル向けアプリストアとして大きくなっていく可能性もある。ここは今後に期待したいところだ。

まとめ

今回のレビューでは、主にP40 Proのデザインやカメラ性能についてチェックした。洗練されたハイエンドモデルにふさわしいデザインに加え、Huawei端末の大きな特徴であるカメラ性能も大きく向上したことで、他のハイエンドスマートフォンに劣らない端末に仕上がっていることが確認できた。

レビュー用にお借りした端末はあくまで海外版のため、細かい検証などは国内モデルの登場を待ちたいところだが、大まかな仕様はこれまでお伝えしたとおり。

特に注目していただきたいのがやはりカメラ性能の高さ。通常の写真はもちろんだが、広角レンズによる広範囲の撮影や夜景の撮影など、あらゆるシチュエーションでスマホとは思えない美しい写真を撮影することができる。とにかくカメラにこだわりたい方には 「P40 Pro」 はオススメだ。

ただし一方で、GMSが搭載されていないためにGoogle Playが利用できないなど、他のスマートフォンにはない大きなデメリットもやはり見受けられる。これまでどおり快適にHUAWEIスマートフォンを利用できるかどうかは、App Galleryで配信されるアプリの数にかかってきそうだ。

少なくとも現時点(4/23)では一般ユーザーが同デバイスを手にすることはややリスクあり、あくまでGMSなどが使えない状況でもスマートフォンを快適に使用できるユーザー向けのデバイスであるということを念頭に置いておいた方がいいだろう。

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