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HP ENVY Move All-in-One 24 レビュー|背面ハンドルで家中どこにでも持ち運べるポータブル・オールインワンPC

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日本HPは昨年10月、ポータブル・オールインワンPC 「HP ENVY Move All-in-One 24」 を発表、翌月に発売した。国内での販売価格は220,000円(税込)。

本製品は大画面を搭載したオールインワンPCでありながら、本体にハンドルが付いていて、持ち運んで使うことができるとてもユニークな製品だ。本体は薄型で持ち運びやすく、バッテリー駆動なので電源がなくても利用できる。

今回、日本HPから本製品の実機をお借りする機会があったので、実機レビューをお届けする。

ハンドルで持ち運べる画期的なオールインワンPC。家や職場でのちょっとした移動も楽チン

今回お借りした製品は、「HP ENVY Move All-in-One 24」 のスタンダードモデル。最大の特長は、背面に持ち運び用のハンドルが付いていて、オールインワンPCなのに持ち運んで使うことを前提とした製品であることだ。

本体にはバッテリーも内蔵されていて、電源を供給できない状況でも使用可能。普段は本製品をリビングに置いているが、集中して自室で作業をしたいと思ったときに、気軽にサッと持って行くことができてとても便利。

PCを購入する上で、デスクトップPCにするかノートPCにするかを選ぶときに 「デスクトップは同じ場所に設置しっぱなしになって家の中での移動も満足にできないから、ノートPCを選ぶべき」 と言う人も多いが、本製品なら家の中のみならず、外に持ち出すことも可能。「オールインワンPC (デスクトップPC) は動かしづらい」 というこれまでの概念を覆す、ユニークな製品だ。

本体正面には、23.8インチの液晶ディスプレイ (アスペクト比は16:9) が搭載。ベゼルは狭く、コンテンツへの没入感も高い。画面の明るさは最大300ニトで、室内で使う分には十分な明るさ。環境ライトセンサーによって周囲の環境や時刻に基づいて自動的に調整されるため、本体を移動するたびにユーザー側で設定する必要はない。

ディスプレイにはIPSパネルを採用。多人数で画面を見るときに、斜めから画面を見ても色やコントラストの変化が少なく、正面にいる人とほぼ同じ感覚でコンテンツを楽しめる。ディスプレイは90°〜100°に傾けることができ、見やすい角度に調整可能だ。

画面の解像度は2560×1440 (2K) 。動画などのコンテンツを高解像度かつ大画面で楽しめる。画面はタッチ操作にも対応するため、スマートフォンやタブレットなどのデバイスでタッチ操作に慣れている人は楽々操作できるはずだ。

スピーカー右下には 「B&O」 のロゴが記載

本体にはBang & Olufsen (B&O) との共同開発によって作られたデュアルスピーカーが搭載。実際に本製品でいくつかドラマを見てみたところ、オールインワンPCのスピーカーとは思えないほどしっかりとした音でコンテンツを楽しむことができた。

さらにスピーカーはアダプティブサラウンドサウンドに対応。ユーザーの場所や一緒にいる人物を感知し、没入型のオーディオ体験を提供する。

画面上部には5MPのWebカメラが搭載。別途Webカメラを用意せずとも、オンライン会議やビデオ通話が利用できる。カメラにはスライド式のプライバシーシャッターも付いていて、オンライン会議やビデオ通話を始めたときに突然映像が表示されてしまうのを防ぐことができる。

AIによるセキュリティ機能も搭載。ユーザーが離席すると画面が自動でオフになり、戻ってくると自動でオンになる。何度も呼び出されて離席するたびに画面をオフにする必要がなく、スマートに作業を再開できる。ちなみに、Windows Helloの顔認証に対応するため、顔を見せるだけで画面ロックを解除できる。

ユニークなのは、足元に搭載されたキックスタンド。感圧式スイッチになっていて、デスクなどに設置すると自動でニュッとスタンドが回転しながら飛び出る仕組み。逆に持ち上げられてデスクから離れると、スタンドは自動で収納される。この遊び心あふれる仕組みに、思わず何度も本体を上げ下げして楽しんでしまいがちだ。

本体の右側面には、電源ボタンやHDMI入力ポート、HDMIへ入力を切り替えるボタン、画面輝度を調節するボタンなどが搭載。ACアダプターの接続部分も右側面に搭載されている。

HDMIポートは映像入力用で、要は本製品を外部ディスプレイ代わりにして、他のデバイスから出力した映像を表示できる。試しにNintendo Switchを接続してみたが、映像や音声の遅延もなく、快適にプレイすることができた。

休日にゲームでもプレイしようかなと思っていた矢先に、「テレビ見たいから譲って」 と家族に言われ、泣く泣くリビングのテレビを譲った経験がある方も多いのではないだろうか。そんなときにも 「HP ENVY Move All-in-One 24」 があれば、自室に持っていくだけですぐにセッティングでき、テレビがなくてもゲームを始めることができる。そのほかにもノートPCのセカンドディスプレイとして使うなど、用途は様々だ。

左側面には、音量調節ボタンやUSB Type-C (USB 3.2 Gen 2) ポート、USB Type-A (USB 3.2 Gen 2) ポートが搭載。Type-CポートはDisplayPort 1.4にも対応する。

上記写真は本製品を背面から撮影したもの。本体カラーは落ち着いたシェルホワイトで、どんなインテリアにも馴染みやすい。

上部には本体を持ち上げるハンドル。持ち手部分は丸みを帯びていて、持ったときに手のひらに食い込みにくい。本体とハンドルを接続している部分には、革のようなしっかりとした素材が使われているため、長らく使っていたとしても耐久性は問題なさそうだ。

本体サイズは幅552.3 × 高さ366.6 × 奥行き148.6mm (スタンド含む) 、重量は約4.1kg。4kgもあるとちょっぴり重く、持ち上げるときには思わず 「よっこいしょ」 と掛け声が出がち。非力な筆者は主に両手を使って持ち上げたり、持ち運んだりしていたが、自宅内での数分の移動程度ならそこまで大きな負担は感じなかった。

さすがに電車で自宅から職場オフィスまで毎日電車通勤で持ち歩くのは負担が大きすぎるので非推奨だが、オフィスの引越しなどで一時的に自宅に持ち帰って、翌日以降に新しいオフィスに持っていく……といったシチュエーションで電車で持ち歩く分には頑張れないことはなさそうだ。

本製品にはBluetooth接続に対応した専用のワイヤレスキーボードが同梱されてくる。日本販売モデルは日本語配列で、右側にタッチパッドが搭載。タッチパッドがある関係でテンキーは非搭載だ。

キーボードはアイソレーション設計を採用。ひとつひとつのキーが独立しているため、タイプミスが起こりにくく、入力しやすいというメリットがある。

ちなみに、キーボードは充電式ではなく、単3形乾電池4本で動作する仕組み。乾電池はキーボード背面左上のカバーを外したところに格納する。

キーボードは本体背面下部のポケットに収納できるようになっていて、本体と一緒に便利に持ち運びできる。ポケットは意外とキツめになっていて、持ち運び時にキーボードがポロっと落ちてしまうことはなさそうだ。

付属品としては、キーボードのほかにACアダプター (90W) とシェルパカバーが同梱。シェルパカバーは持ち運び時に画面や本体を保護するためのもので、本体にかぶせるよう使用する。

処理性能:一般的な用途で使う分には十分

「HP ENVY Move All-in-One 24」 は、プロセッサーに、第13世代の 「インテル Core i5-1335U」 を搭載。グラフィックスはプロセッサー内蔵型の 「インテル Iris Xe グラフィックス」 だ。

どれほどのパフォーマンスを発揮できるのか、「Cinebench 2024」 と 「Geekbench 6」 でベンチマークスコアをチェックしてみた。

計測の結果、クリエイター向けPCやゲーミングPCほどの性能は持っていないがものの、Web検索やSNS、Wordなどのソフトを使った書類作成といった一般的な用途においては十分な性能を持っていることが分かった。実際にドキュメントを作成したりメールを作成するなど、同製品を仕様するユーザーが行うであろう作業をひと通りしてみた感じでは、ほとんどが軽快に動作していたように感じた。

続いてグラフィック性能について。本製品はプロセッサー内蔵型のGPUを搭載していることもあり、独立型のGPUを搭載したPCに比べるとグラフィック性能は低めに出ることが予想できるが、念のためGeekbench 6と3DMarkのTime SpyベンチマークでGPU性能をチェックしてみた。

計測の結果、一部ゲームであれば中程度の画質で快適にプレイできる性能であることが分かった。本製品はゲーミングPCではないため妥当な結果とも言えるが、ゲーム用途でPCを購入したい場合には、HPの 「OMEN」 シリーズなどのようなゲーミングPCの購入をオススメする。

メモリ容量は16GB (LPDDR5-4800MHz) 、ストレージは1TBのM.2 SSD。一般的な使い方をする上では十分なスペックだろう。

また、「HP ENVY Move All-in-One 24」 はバッテリーを内蔵しており、ACアダプターを接続せずとも動作させることが可能。バッテリー持ちに関しては、公式の仕様表では最大4時間と記載されており、実際にACアダプターを接続せずに使って見たところ、おおよそ3時間強ほど動作することが確認できた。

ネットワーク通信においては、最新のWi-Fi 6Eに対応。Bluetoothはv5.3に対応する。

まとめ

「HP ENVY Move All-in-One 24」 は、バッテリーを内蔵し、背面のハンドルによって家中どこにでも楽々持ち運べるオールインワンPCだ。

普段はリビングに置いておいて、家族と一緒に動画などのコンテンツを高画質&大画面で楽しみ、何かの作業に集中したかったり、リビングのテレビ争奪戦に負けてしまったときには一時的に自室に持って行って使うこともできる。

一般的なデスクトップPCやオールインワンPCを別の部屋に持って行くとなると、あれこれと準備が必要だったり、重かったりしてとても面倒だが、「HP ENVY Move All-in-One 24」 ならACアダプタを取り外して、キーボードを背面ポケットに収納するだけで、あとはハンドルを使って楽々移動。これほどまでに気軽に移動できるオールインワンPCは唯一無二と言えるだろう。

「HP ENVY Move All-in-One 24」 は、HP公式オンラインストアで220,000円(税込)で購入可能だ。

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(当サイトで使用している画像は、いずれも正しい形での引用を行うか、各権利者に許諾を得て掲載しています。)

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AuthorNANA

東北出身の東京都在住(性別年齢は非公開)。趣味はガジェットいじり、旅行や料理、映画、ゲーム。イモリやサンショウウオが好きなので、家でよく愛でています。

同メディアで取り扱う情報は主にインターネットテクノロジー関連、AppleやGoogleなどの新製品やサービス。その他、今最も興味があるのは「VR/AR」「スマートスピーカー」。