Appleは数年内に新型HomePodを発売することを計画していると噂だ。これまでの情報では、7インチの画面を搭載するなど、デザインが刷新されたものになると予測されているが、その登場は早くて2024年になるようだ。
この情報を伝えているのは、米Bloombergの著名記者Mark Gurman氏。自身のニュースレター 「Power On」 の最新号の中で言及している。
予算の優先順位の関係で新型HomePodのプロジェクトが延期に?
Mark Gurman氏は、AmazonやMeta、Alphabet、Microsoftなどテックジャイアントたちが多数の従業員解雇 (レイオフ) を行っているなか、Appleはそれを回避するためあらゆる手段でコストカットを行っているようだ。
Appleの収益構造は、他IT企業に比べて利益率が高く、また手持ち資金も多いため安定性がある上に、昨年夏より業務を効率化し、不要なコストを削減することで、従業員をなるべく解雇しないように動いているという。
また、従業員に対して年2回支払われていたコーポレート・チームのボーナスについても、10月に全額を支給するように。こうすることで、Appleは手持ちの現金をより長く持っておけるようになった。
さらに、各チームに振られる予算も減らされており、出費が必要になると、より多くの場面において上級副社長による承認が必要になったとのことだ。
新規採用についてはいくつかのチームで完全に停止状態で、その他のチームについても厳しく制限されている。また、Appleは契約社員の採用担当者の多くは解雇されたほか、ここ数週間ではエンジニアリングチームやその他のグループに常駐していた契約社員も削減されたという話だ。
コストがかかる部署異動についても制限が入っているほか、従業員の離職により空いたポジションに新たな人材を入れるのではなく、空白を維持していたりもするとのこと。
そのほか出張予算は大幅に削減されており、もし出張が必要な場合には上級役員の承認が必要となっていて、ビジネス上本当に必要な理由がない限り、出張は認められないという。
さらに、一部のプロジェクトについては延期も余儀なくされているようだ。そのひとつが新型HomePodで、今月10日にTF International Securitiesの著名アナリストMing-Chi Kuo氏が伝えたところによると、新型HomePodの登場は早くて2024年前半。Mark Gurman氏はこれに続く形で、新型HomePodの発売時期について 「早くて2024年」 と伝えている。
Appleは新型HomePodの開発は優先順位が低いと判断したのか、より緊急性の高いプロジェクトに研究開発予算を振り向けたとも、Mark Gurman氏は伝えている。
こうした様々なコストカットを行っているため、Appleは大量の従業員削減を回避することができているようだ。同社CEOのティム・クック氏はレイオフについて “最後の手段” と説明しているが、一方でレイオフの可能性は否定していないことをMark Gurman氏は指摘する。今後の世界情勢など様々なリスクを考慮して、Appleが従業員削減することは “絶対にない” とは言い切れないと伝えている。
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