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Harman Kardon SoundSticks 4 レビュー | インテリアとしても優秀なドーム型透明スピーカー。その音質を検証

オーディオブランド 「Harman Kardon」 から、Bluetooth搭載 2.1chアクティブ・スピーカーシステム 「SoundSticks 4」 が登場。今月22日より、国内各取扱店にて販売が開始された。

「SoundSticks 4」 は、スティック型サテライトスピーカー2基と透明ドーム型のサブウーファー1基で構成されたオーディオ製品。

そのデザイン性の高さなどから発売前から、筆者個人的に気になっていた製品だが、今回SB C&Sより実機をお借りすることができたため、およそ2週間本製品を使用してみた感想をレビューとしてお届けしたいと思う。

以下、レビュー。「SoundSticks 4」 の魅力・実力が気になっている方はぜひご覧いただきたい。

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「Harman Kardon SoundSticks 4」 デザインをチェック

今回の 「SoundSticks 4」 を紹介する前に、まず「SoundSticks」 シリーズそのものの歴史を簡単におさらいしておきたい。

「SoundSticks」 シリーズは、1999年に米Harman InternationalとAppleが共同開発したiMac向けサブウーファー 「iSub」 を発展させたマルチメディアスピーカー。2基のスティック型サテライトスピーカーと、クラゲにも似た透明ドーム型サブウーファーで構成されている。音質の高さはもちろんのこと、デザイン性に優れているため、単にスピーカーとしてだけでなく、自宅のインテリアとしても優秀な製品だ。

ちなみに前述の 「iSub」 は、当時Appleのインダストリアルデザイングループに属していたJonathan Ive氏がデザインした製品だが、その高いデザイン性が評価され、ニューヨーク近代美術館 (MoMA) にオーディオ機器としてはじめて永久収蔵された名品として知られている。

今回紹介する 「SoundSticks 4」 は、その 「SoundSticks」 シリーズ最新モデルだ。最も目を引くのが、中央に配置したサブウーファー。クラゲのような透明なドーム状デザインは従来の製品から引き続き採用されている。

ただし内部構造は大きく変わっており、製品内部に貫通する円筒はなくなり、中に提灯のような形状をした存在感のあるスピーカーユニットが搭載されるように。また、筐体には音楽の美しさを表現する、波紋をモチーフにしたテクスチャが刻まれている。

下から見た様子

こうした変化のおかげか、デザインの方向性がクール寄りだった 「SoundSticks」 が、今回の新型モデルでややキュートの方向にシフトした印象を受けた。現代向けに進化したとも捉えられるが、従来のデザインが好きだった方にはすこし寂しい変化とも映るかもしれない。

ドーム下部にある白い帯部分に電源ボタンやBluetoothボタン、音量調節ボタンなどが搭載されている。電源ボタンやBluetoothボタンは本体背面に配置されている。また、サテライトとの接続に使用する端子も背面に搭載されているなど、デザイン性を損なわないよう工夫されている。

ちなみに筐体に使用されているトランスルーセントの素材は一見するとガラスのようにも見えるが、実はポリカーボネート素材、つまりプラスチックだ。

本製品で音楽を聴くには、2通りの方法がある。

まずは有線で接続する方法として、「SoundSticks 4」 にはAUX端子が搭載されており、これを使用することでPCやテレビなどの音声を有線で出力可能。

さらにBluetoothでも接続可能。スマートフォンやPC、Macなど、Bluetoothに対応した製品からワイヤレスで音声を出力可能だ。参考までに、Bluetootthのバージョンは4.2、プロファイルはA2DP 1.3、AVRCP 1.6Tに対応している。

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音質について

「SoundSticks 4」 のスピーカー性能を評価していく。

「SoundSticks 4」 はサテライトスピーカー2基と、サブウーファー1基で構成されていて、サテライトスピーカーは20W+20W (35mm径フルレンジユニット4)、サブウーファーは100W (130mm径ウーファーユニット) で、合計最大出力は140Wとなっている。

Harman Kardonによると、このスピーカーシステムによって安定した深みのある低音を楽しめるというが、その実力はどうか。

「SoundSticks 4」 で音楽を聴いてみると、確かに低音域は豊かで包み込むような心地よさ。音量を上げても音が潰れたり、他の音域を邪魔してしまうこともなく、品質の高さが感じ取れる。

中音域もどちらかというと得意で、ボーカルの声などはとても印象的に聞こえてくる。特に低めの声の女性ボーカルとの相性が良く、ポーンと抜け出るような中音域とそれを包み込むように広がる低音域のバランスの良さが光る。

ただし高音域は少し苦手なようで、パーカッション (特にドラムのハイハット) の音は少しこもっているように聞こえてくる。目が覚めるような鮮明さは少し足りない印象を受けた。

また、音量は大きくしても小さくしても音が潰れてしまったりせず聞くことができる。特に筆者が重要視した 「日本のような狭小の住宅環境でも音楽を楽しめるかどうか」 という点については十分に満足できる性能だった。

以上を総合すると、「SoundSticks 4」 はリビングなどでまったり音楽を聴いたりする用途に向いたスピーカーだと感じた。高音域はぼんやりしがちだが、その代わりシャカシャカと耳障りな音がすることがないため、中音域や低音域が前面に出やすく、全体的に落ち着いた音で音楽を楽しめる。

逆に派手さはないので、ホームパーティーなどでガンガン音楽をかける用途にはちょっぴり不向き。自室での作業中にBGMとして音楽をかけることが多い方、リラックス目的で音楽を聴くことが多い方にはオススメのスピーカーと言えるだろう。

まとめ

今回は 「SoundSticks 4」 をレビューした。本製品は、1999年に発売した 「iSub」 あるいはその翌年以降に発売した「SoundSticks」 シリーズのDNAを踏襲した製品だ。

先代モデルを所有していないため、隣に並べて比較することは叶わなかったものの、40Wのサテライトスピーカーと100Wサブウーファーで実現する音は、一般的なPCスピーカーの域を超えており、また、日本の狭い住宅環境にもちょうど良いくらいのボリュームでも楽しめることから、音楽や映画を楽しむには十分な性能を持っていると評価できた。

最も適するのはやはり低音を好むユーザーだろう。豊かな低音が音楽に深みを与えてくれるため、音楽をディープに楽しむことが可能だ。

すこし残念だったのは、以前の 「SoundSticks」 のデザインからすこし変わってしまったことだろうか。ただし、これに関しては現代における製品デザインの主流が以前から変わっていることも影響していると筆者は解釈している。実際、最新ガジェットが多数ある筆者に自宅にマッチしたのは、どちらかというといまの 「SoundSticks 4」 の方だった。

確かにデザインは変わってしまったが、そのアイコニックかつ存在感のある姿は依然として健在。新たに生まれ変わった 「SoundSticks」 を楽しんでみてはどうだろうか。

「SoundSticks 4」 の価格は36,080円(税込) 。SoftBank SELECTION オンラインショップ、PayPayモール、全国の大手家電量販店 (一部店舗を除く) で10月22日から販売が開始されている。

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