iPhoneなどのiOSデバイスの標準ブラウザである「Safari」。普段、何気なく使っている人もいると思うが、「Safari」のデフォルト検索エンジンはGoogleである事はご存知だろうか。
なぜAppleが長らくGoogleの検索エンジンを採用しているかについては不明だったが、Bloombergによると、GoogleはAppleに対してiOSの「デフォルト検索エンジン料」として年間約10億ドル(日本円で約1180億円)の支払いをしていたことが明らかになったと伝えている。
デフォルト検索エンジンの価値は想像以上に高い
今回の話は、Googleとオラクルが争っている損害賠償請求訴訟の記録から判明したもので、オラクル側の弁護人によると、GoogleはAppleに対してiOSデバイスを介して得た収益の一部をAppleに支払うという契約があるとのこと。
その金額を決める料率が一時「34%」であったことも判明しているが、どちらが34%を得る契約なのかについては分かっていない。また、現在もこの料率であるかどうかについても不明である。
特に現在のインターネット事情として、ユーザーはPCからよりもタブレットやスマホからの検索が多く、それだけモバイル向けの検索エンジンの市場が拡大しているということ。
GoogleはAndroidだけでなく、Appleのような他社の製品でもデフォルト検索エンジンの座をゲットするということは10億ドル以上の価値があるということなのだろう。
ただし、GoogleとAppleの「蜜月の関係」も一部報道では2015年で終了すると報じられており、来年以降にAppleが何の検索エンジンをデフォルトに採用するかについては分からない状態となっている。もしかするとAppleは自社開発の検索エンジンを世に発表する可能性も指摘されており、もしAppleが検索エンジンの開発をしているとしても全く驚きはない。
それだけに、今年の「WWDC 2016」で発表される「iOS 10」には注目だ。
[ via MacRumors ]