
Googleは、検索体験の新たな進化として「Search Live」のテストを開始した。これは同社のAIチャットボット「Gemini」とリアルタイムに音声で会話しながら検索ができる新機能で、まずは米国のGoogle Labsユーザーを対象にGoogleアプリ(AndroidおよびiOS)内で展開される。
AIモードの新機能として「Search Live」導入。音声で検索する時代に
Search Liveは、先月米国ユーザー全体に提供が始まったAI強化型検索「AIモード」の一部として実装されるもので、現時点では音声による対話のみが可能。
ユーザーは、アプリ内の「Live」アイコンをタップしてから、たとえば「海外旅行におすすめの軽量スニーカーは?」といった質問を声で投げかけると、AIが音声で回答。続けて「雨の日にも履けるタイプはある?」といった追加質問を、まるで人と話すように重ねていくことができる。
Googleによれば、Search Liveはアプリのバックグラウンドでも動作し、他のアプリに切り替えても音声対話を継続できるという。また、画面上にはリアルタイムの「トランスクリプト」(音声のテキスト表示)ボタンも用意されており、音声を聞き逃しても内容を確認できるほか、テキストで返信することも可能だ。過去の音声会話はAIモードの履歴に保存されるため、後から振り返ることもできる。
カメラとの連携検索は今後数ヶ月以内に
現時点でカメラ機能との連携は未対応だが、Googleは「今後数ヶ月のうちに」実装予定としている。これは、目の前の物体をカメラで捉えて質問し、そのまま音声で会話できるというビジュアル検索の拡張機能で、実現すれば従来の検索との境界線をさらに曖昧にするインターフェースとなるだろう。
GoogleのAI強化戦略は、Audio Overviews(ポッドキャスト風の音声要約)を検索結果に表示するなど、音声体験の充実に注力している点が特徴だ。ChatGPTのAdvanced Voice Modeや、Anthropicの「Claude Voice」、Appleの次世代Siri(LLM Siri)といった競合他社の音声AI機能と並び、Search Liveは「話す検索」時代の幕開けを告げる存在となりそうだ。
なお、Search Liveの利用にはGoogle LabsでAIモードへの参加が必要となる。すでに有効化しているユーザーであれば、Googleアプリ内に新しく表示された「Live」アイコンから機能を試すことができる。
関連リンク
(画像:Google)