
サムスン電子は、「Galaxy Z Flip」シリーズについに “Fan Edition” を投入した。新登場の 「Galaxy Z Flip7 FE」 は、同社初の廉価フォルダブルであり、これまでのプレミアム一辺倒だったZシリーズにおける新しいエントリーポイントだ。
価格は899ドル (日本円で約14万円前後)〜と、1世代前モデルとなった 「Galaxy Z Flip6」 よりも200ドル (2万円以上) 安い。ただし、安さには理由がある。
中身はほぼZ Flip6。SoCはExynos 2400に


まず 「Galaxy Z Flip7 FE」 のベースになっているのは、昨年の「Galaxy Z Flip 6」。外観・機能ともに多くを受け継いでおり、見た目だけで言えば「Flip6のバッジ違い」と言っていい。
最大の違いは、SoCがSnapdragonからExynos 2400へ変更された点だ。これはGalaxy S24と同じチップで、通常使用では大きな問題はないが、ゲームや高負荷な処理では差が出るかもしれない。
主要スペックは以下の通り。
- カバーディスプレイ:3.4インチ Super AMOLED(720×748、60Hz)
- メインディスプレイ:6.7インチ FHD+、1〜120Hz可変リフレッシュレート、HDR10+対応
- チップセット:Exynos 2400(4nm)
- メモリ/ストレージ:8GB+128GB / 256GB
- バッテリー容量:4,000mAh、25W急速充電・15Wワイヤレス充電対応
- カメラ:50MPメイン+12MP超広角+10MPインカメラ(4K60fps動画対応)
- OS:Android 16 (One UI 8) +Galaxy AI+7年のアップデート保証
- 防水防塵:IP48
- 重量:187g
- カラー:ブラック / ホワイト

カバースクリーンは相変わらずファイルフォルダ型のままで、同時に発表された「Galaxy Z Flip7」のようなエッジトゥエッジディスプレイではない。ここが今回のFEと通常モデルとの明確な差別化ポイントとなる。
AIとセキュリティは最上級仕様
一方、ソフトウェア面は価格を感じさせない。Galaxy AIの全機能が利用可能で、AI編集やノートアシスト、リアルタイム通訳、文字起こしアシストなど、最新のAIツールがすべて使える。
また、Samsungの新しいセキュリティ機能「KEEP(Knox Enhanced Encrypted Protection)」にも対応しており、アプリごとに暗号化されたストレージ領域を確保できる。公共Wi-Fi利用時にもポスト量子暗号による保護が働くなど、プライバシー対策にも抜かりはない。
結局お得なの?


最後に、「Galaxy Z Flip7 FE」はお得なのか?という疑問についてだが、冒頭でも述べたとおり「Galaxy Z Flip7 FE」は 「Galaxy Z Flip6」 よりも200ドル (2万円以上) 安いため、試しに折りたたみスマホを使ってみたいというユーザーには、今後有力な選択肢になることは間違い無いだろう。
FEモデルの魅力は「Exynos搭載の最新機種」である点と、「7年間のアップデート保証」が明言されていることだ。搭載されるSoCが「Snapdragon」なのか「Exynos」なのかという違いはあるものの、これにさえ拘らなければ、Flip7 FEはコストパフォーマンスに優れたモデルとなるハズだ。
ちなみに、「Galaxy Z Flip7 FE」は日本での展開は現時点では予定されていないようだ。ただ、フォルダブル市場の拡大に期待している筆者としては、同モデルの国内登場には一抹の期待を寄せておきたい。
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(画像:サムスン電子)