PCやMacでファイル整理をしていて、提出予定のレポートや旅行先で撮影した思い出の写真など、大事なデータを間違って消してしまったことはないだろうか。
まだゴミ箱フォルダ内に残っていればデータを復元できるが、もしゴミ箱の中身を削除してしまったり、HDDやSDカードをフォーマットしてしまったときには、データの復元はとても困難だ。
そんなときに頼れるのが、各ソフトウェア会社から提供されている 「データ復元ソフト」 。
今回、FonePawが提供している 「FonePaw データ復元」 のライセンスを提供いただき、実際に使ってみることができた。本ソフトの使い方や、どれほどのデータが復元できるのかについて、紹介したいと思う。
「FonePaw データ復元」 とは?
今回紹介する 「FonePaw データ復元」 は、PC・Mac向けに提供されているデータ復元ソフト。大事なデータを間違って削除してしまい、そのまま気づかずゴミ箱フォルダを空にしてしまったときや、外付けストレージを間違ってフォーマットしてしまったとき、ウイルス攻撃やパーティション故障によってデータが失われてしまった場合に、データの復元が可能なソフトだ。
本ソフトはPCやMacの内蔵ディスクのデータ復元はもちろん、外付けHDD・SSDやSDカード、USBフラッシュなどの様々なストレージからのデータ復元に対応している。
FAT(FAT12, FAT16, FAT32)やexFAT、NTFS、HFS+などのファイルシステムに対応しており、復元できるファイル形式はなんと500以上。一般的に利用されることが多いファイル形式をあげると以下のとおりだ。
画像 | 拡張子 |
---|---|
画像 | PNG, JPG, TIFF, TIF, BMP, GIF, PSD, RAW, CRW, ARWCR2, NEF, ORF, RAF, SR2, MRW, DCR, DNG, ERF, AI, XCF, DWG, X3Fなど |
ビデオ | AVI, MOV, MP4, M4V, 3GP, 3G2, WMV, ASF, FLV, SWF, MPG, RM/RMVBなど |
オーディオ | AIF/AIFF, M4A, MP3, WAV, WMA, MID/MIDI, OGG, AACなど |
ドキュメント | PDF, DOC, DOCX, XLS, XLSX, PPT, PPTX, CWK, HTML, HTM, INDD, EPS, VSD, ODT, ODP, ODS, ODG, ODF, RTFなど |
アーカイブ | ZIP, RAR, BZip2, 7z, SIT, SITX, SYS, LIB, DLL, 7ZIP, GZIPなど |
メール | EML, EMLX, PST, DBX, MSG, EDB, BKL, BKS, BMSなど |
実際にデータを復元してみた
今回、「FonePaw データ復元」 の開発元からWindows版のライセンスを提供いただいたので、筆者が使っているWindows PCで動作検証をしてみた。実際にデータ復元もしてみて、どれほど古いデータが復元できたのかも併せて紹介する。
データの復元手順はとても簡単で、基本的には復元したいデータのタイプとデータの保存場所 (内蔵ストレージや外付けHDDなど) を選択し、「スキャン」 をクリックして、検出されたデータの中から復元したいものを選択するだけだ。
筆者のWindows PCで内蔵ストレージにスキャンをかけてみたところ、クイックスキャンだけでも22.4GBのデータを発見することができた。スキャンで検出されたデータをチェックしてみたところ、古いもので2021年7月のデータが検出されており、スキャンの性能はそれなりだと感じた。
もしクイックスキャンで復元したいデータが検出されなかった場合は 「ディープスキャン」 をすることでさらに多くのデータをスキャンすることができる。ただし、スキャンする場所によっては少し時間がかかるので、PCの内蔵ストレージなど容量の大きなストレージをスキャンする場合は、時間に余裕を持ってスキャンを行うようにしよう。
また、フォーマットをかけたUSBフラッシュストレージをスキャンしてみたところ、ほとんどのデータを検出することができたので、もし間違って外付けストレージをフォーマットしてしまっても、すぐにスキャンをかければ多くのデータを救出できる可能性がある。
ただし、データ復元ソフトは必ずしもデータが復元できるというものではなく、削除してからかなり時間が経ってしまったものや、データの種類によってはスキャンに引っ掛からず、復元できないこともある。大事なデータを削除してしまったことに気づいたら、基本的には早めに復元を試みることが何よりも重要だ。
まとめ
「FonePaw データ復元」 では、大事なデータを間違って消してしまったり、外付けHDDやSDカードをフォーマットしてしまった場合にデータを復元できる可能性がある。
データ復元ソフトの特性上、必ずしも復元できるというわけではないものの、本ソフトはスキャンまでは無料版でも利用可能で、実際にファイルを復元する段階で有料のライセンスを求められる仕様になっている。せっかくライセンスを購入しても、スキャンの段階で復元したいデータが引っ掛からなかった、ということがないため、安心して利用できるのが嬉しいポイントだ。
「FonePaw データ復元」 はWindows版とMac版の2種類が提供されている。まずは無料版をダウンロードしてスキャンを実行し、復元したいデータを発見したらライセンスを購入していただければと思う。ライセンスの購入は公式サイトから可能だ。