
Figmaは12月19日、デザイン制作の現場で扱う「画像」にフォーカスした3つの新しいAI編集ツールを発表した。
背景削除や画像生成といった既存機能に加え、オブジェクトの消去/分離/画像拡張をキャンバス内で完結できるようにするのが特徴だ。あわせて、ChatGPTとの連携強化や、AIクレジット管理機能の拡充も明らかにしている。
Figmaが一貫して掲げているのは、「AIは答えを出す存在ではなく、創造の出発点である」という考え方だ。AIが生み出す結果をそのまま完成形とするのではなく、人が編集し、磨き込み、意思を込める。その前提に立ったうえで、制作の初動から仕上げまでを支える道具としてAIを組み込んでいく。
キャンバスから出ない画像編集、という割り切り
今回追加された3つのAI画像編集ツールは、いずれも「外部ツールに行かせない」ことを強く意識した設計になっている。
オブジェクトの消去は、写真内の不要な人物や小物を指定して消せる機能だ。背景や周囲を自然に補完するため、SNS用のビジュアル調整やラフ制作の手戻りを減らせる。
オブジェクトの分離は、被写体を背景から切り離し、色やライティング、配置を個別に編集できる。プロトタイプ段階で「ここだけ強調したい」といった検討がやりやすくなる。
画像の拡張は、縦横比を変えても画像を歪めず、文脈を保ったまま背景を生成する。デスクトップ向け素材を、そのままモバイルや広告用に流用できる点が実用的だ。
これらは統合ツールバーから操作でき、既存の背景削除や解像度向上と並んで使える。Photoshopや別の生成AIに行き来する必要がなくなる、という点は、日常的にFigmaを使うデザイナーほど効いてくるだろう。
ChatGPT連携とAIクレジット管理で「使いどころ」を明確に
もう一つの柱が、OpenAIとの連携強化だ。ChatGPT内で使えるFigma Appを通じて、会話内容をもとにFigma Slidesの資料や、Figma Buzzのデザインアセットを生成できる。生成後はそのままFigma上で編集・共有が可能だ。
FigJamとの連携も進化している。ブレインストーミングの会話から、フローチャートや状態遷移図、ガントチャートといった図をAIが提案・作成する。思考の途中経過を、そのまま「図」に変換できる感覚に近い。現在はEU圏外のログイン済みChatGPTユーザー向けの提供だが、対応範囲は今後拡大される予定だ。
運用面では、AIクレジット管理が大きく変わる。管理者はチーム全体の使用量を把握でき、個人は残高やリセット時期を確認できるようになる。さらに、2026年3月からはAIクレジットのサブスクリプション、同年第2四半期までに従量課金も導入予定だ。
(画像:Figma Japan)
