
Figma Japanは5月29日、Figmaの「サービスパートナープログラム」の日本展開を開始した。2023年に米国で立ち上げられたこの制度は、Figmaの導入や運用支援に特化した外部パートナーを認定するもの。今回の日本展開は、米国外で初めての導入事例となる。
初の「シグネチャーサービスパートナー」に選ばれたのは、デジタルプロダクトの共創支援を専門とする株式会社ゆめみ。今後、Figmaの導入・アドバイザリー・定着支援などを日本国内で広く展開していく。
Figmaは、ブラウザ上で動作する共同編集型のデザイン&開発プラットフォームで、デザインからプロトタイプ、開発移行までを一気通貫で行える点が特長。昨今はエンジニアリング連携を強化する「Dev Mode」や、ホワイトボード機能の「FigJam」なども注目されている。

Figma Japanカントリーマネージャーの川延浩彰氏は、「日本の成熟したパートナーエコシステムを活かし、Figmaの“デザインの力”をより多くの企業へ届けたい」とコメント。グローバル戦略の一環としても、日本市場におけるパートナー展開は大きな意味を持つとする。
ゆめみはこれまで600社以上との協業実績を持ち、スマートフォンアプリやWebサービスの内製化支援を行ってきた。Figma導入に関しては、NTT東日本をはじめとする大手企業への支援実績もある。NTT東日本のデジタルデザイン部では、ゆめみとの協業を通じて「Figmaによる迅速かつ効率的なデザイン体制を構築できた」としており、その実績が認定につながったと見られる。
「Config 2025」 で複数の新たなプロダクトを発表。AIとコードで新たな創造性をあと推し
Figmaは今年5月に米サンフランシスコで開催した年次イベント「Config 2025」にて、新たなプロダクトを多数発表している。
- Figma Sites
- Figma Make
- Figma Draw
- Figma Buzz
- Grid
- AI機能の強化
とくに注目されるのは、ノーコード/ローコード領域への本格的な踏み込みだ。新たに発表された「Figma Sites」は、コードとAIを活用してデザイナーが動的なWebサイトを構築できるプラットフォーム。
「Figma Make」 は、プロンプト(自然言語)からコードやUIコンポーネントを自動生成するツールで、プロトタイピングから実装までを迅速に行える。
また「Figma Draw」では、ベクター編集やイラスト制作機能を強化。さらに「Figma Buzz」は、ブランドチーム向けにビジュアルアセットのスケーラブルな生成を支援する。UI設計と開発の橋渡しを担う「Grid」では、レスポンシブなデザインと連動したCSS出力にも対応した。
AI機能全般も大幅に強化され、コンテキストを理解して自動的に作業をサポートする「コンテキストヒント」や、FigJamでのアイデア整理を助ける新AIツールも追加された。
(画像:Figma Japan)