
ZeniMax Online Studiosは、MMORPG『エルダー・スクロールズ・オンライン』(以下、『ESO』)の最新コンテンツ「虫の教団の季節 パート1」を北米時間6月2日から順次配信する。
本コンテンツは、『ESO』のローンチ時から続く長編ストーリーの原点に立ち返るもので、悪役である「虫の教団」が再登場する。また、第46弾アップデートも6月中に配信予定で、新たに「サブクラス」が導入される。
上記の配信に先立ち、ZeniMax Online Studios ゾーンリードのJason Barnes氏と、システムデザイナーのCarrie Day氏によるメディア向けデジタルプレビューイベントが実施され、新コンテンツ・新機能についての詳しい紹介があった。
本稿では、熱帯の新ゾーン「ソルスティス」の舞台設定から、新たな物語とゲームシステム、そして注目の新機能「サブクラス」についてまとめた。
10周年の節目に原点回帰。「虫の教団の季節 パート1」
「虫の教団の季節」の物語の舞台となるのは、ブラックマーシュ南方に浮かぶ孤立した島「ソルスティス」。熱帯の地中海風な建築様式と不穏な空気が共存するこの島は、かつて古代アルゴニアンと、タムリエルから追放されたハウス・コラリアによる激戦の舞台だった。現在は不安定な平和が保たれているが、そこに『ESO』初期の悪役である虫の教団が介入し、新たな混乱の火種をまき散らす。
ソルスティス島は、魂の魔法によって作られた「苦悶の壁」により東西に分断されている。今回のパート1では、西側エリアの探検が可能となり、プレイヤーは新しいワールドボスや洞窟、パブリックダンジョン、そして全く新しい試練「オセインの檻」などに挑戦できる。報酬としては、16種類の古遺物(うち3つはミシックアイテム)、4つの新試練セット、汎用アイテムセット、クラフトモチーフやペットなどのコレクション要素などが用意される。
物語面では、ハイエルフとアルゴニアンの文化的緊張、メリディアやサンギンといったデイドラの干渉、アルゴニアンの宗教観「潮生まれ」など、『ESO』ならではのディープな世界設定が多数導入される。特にサンギンに関しては、彼の主催する享楽的なカーニバルがクエストとして実装されるなど、これまで語られなかった側面に光が当てられる。
ゲームメカニクスも刷新され、魔法のロッドを用いた橋修復パズルや、動く魔法鎧を護衛するバトル型クエストなど、新しい試みが紹介された。また、古代アルゴニアンのゴーレム「オサナ・ガーディアン」などの新規クリーチャーも登場する。
中でも特筆すべきは、『ESO』史上初めて物語の時間軸が前進する点だ。メインストーリーで描かれたモラグ・バルの脅威は終結し、世界が回復へと向かっているため、過去の選択や実績がキャラクターとの会話や展開に反映されるようになり、プレイヤーが築いてきた歴史が世界の一部として機能する。
なお、「虫の教団の季節 パート1」は物語の序章であり、今年後半にはタムリエルが一丸となって団結し、世界を変える一度きりのイベントが実施され、同イベントによって「苦悶の壁」を打ち破ることができる。その突破後、分断されていた東側のエリア「東ソルスティス」に進出できるようになり、新たな物語や試練が展開される。
無料アップデート第46弾で「サブクラス」が導入
6月に実装される第46弾アップデートでは、新たに「サブクラス」システムが導入される。
サブクラスとは、プレイヤーキャラクターが持つ3つのスキルラインのうち、最大2つを他クラスのスキルラインと交換できるというもの。これにより、たとえばテンプラーがソーサラーのスキルを扱うといった、既存の職業の枠にとらわれないビルド構成が実現可能となる。
利用するには、アカウント内にレベル50のキャラクターが1体以上存在していて、各キャラクターごとに専用のオンボードクエストを完了する必要がある。さらに十分なスキルポイントに加えて、XPと再配分の巻物も用意しておくと良さそうだ。
「虫の教団の季節 パート1」をプレイするには「2025コンテンツパス」もしくは「2025年プレミアムエディション」が必要で、PCとMac向けには北米時間6月2日、XboxとPlayStation向けには北米時間6月18日に配信開始予定だ。
第46弾アップデートは全ユーザーに無料で提供されるものとなっており、6月中の配信を予定している。
(画像提供:Bethesda Japan)