
DJIが新たに360度カメラ市場に参入する。7月31日に正式発表された「Osmo 360」は、業界初となる1インチの360°対応HDRセンサーを搭載し、ネイティブ8K/50fpsでの動画撮影や、120MPのパノラマ静止画などに対応する。
小型軽量ながらプロ仕様の性能を詰め込んだこのカメラは、Insta360 X5やGoPro Maxの牙城に割って入る可能性を持つ。日本ではすでに発売が始まっており、スタンダードコンボは67,100円(税込)、アクセサリーを追加したアドベンチャーコンボは91,300円(税込)で展開される。
1インチセンサーと8K/50fps対応で他社をリード

Osmo 360の最大の特徴は、アスペクト比4:3のスクエアHDRセンサーを専用設計で採用している点にある。一般的な360度カメラが既存センサーの一部を利用するのに対し、本機は不要領域を排除したセンサーをフルに活用。8K動画を50fpsで撮影しながらも、183gという軽量ボディを実現した。
ピクセルサイズは2.4μmと大型で、従来の1.2μm前後のモデルに比べて暗所での感度が高い。さらに、13.5ストップのダイナミックレンジやf/1.9レンズ、独自のノイズリダクションを組み合わせることで、逆光や夜間でも豊かなディテールを保持した撮影が可能となっている。

バッテリーは1,950mAhで、ライバル社のInsta360 X5の2,400mAhに比べてやや小さいが、8K/30fpsで100分の連続撮影が可能。解像度を6K以下に下げれば、最大100fps(4K)までフレームレートを上げられる。スローモーション撮影ではX5が4K/120fpsに対応する一方、Osmo 360はシングルレンズモードでこれと同等のパフォーマンスを実現する。
静止画は最大120MPまで対応し、Insta360 X5の72MPを大きく上回る。ただしHDR静止画の場合は30MPに制限される。



加えて、ジェスチャーや音声操作による撮影制御、DJIのHorizonSteady(自動水平維持)やRockSteady 3.0(電子手ブレ補正)も搭載。撮影後の編集もMimoやStudioアプリに加え、Premiere用のプラグインを通じてプロユースに耐える設計となっている。
105GBの内蔵ストレージも備え、microSDなしでも長時間の撮影が可能。-20℃の環境下でも1.5時間の連続駆動を実現し、アウトドア撮影でも安定して運用できる。

周辺機器も充実しており、最大180分の追加撮影が可能なバッテリー延長ロッド、8フィート超のセルフィースティック、三脚やバイクマウントなどのオプションも展開されている。さらにDJI Mic(第2世代)とレシーバーなしで直接接続可能で、2つのマイクの独立トラック録音にも対応する。
価格と販売情報

Osmo 360は、DJI公式オンラインストアおよび正規販売店で本日から購入可能。以下の2種類のコンボパッケージが用意されている。

- スタンダードコンボ:67,100円(税込)
本体、バッテリー、レンズプロテクター、クロスなどの基本構成

- アドベンチャーコンボ:91,300円(税込)
スタンダード構成に加え、調整式アダプターマウントや1.2m自撮り棒などのアクセサリーが追加
オプションアクセサリーも豊富に展開され、セルフィースティック、三脚、バイクマウントなど多彩な撮影スタイルに対応。DJI Mic(第2世代)との直接接続も可能で、レシーバー不要の高音質録音を実現している。
また、製品保証サービス「DJI Care Refresh」にも対応。1年・2年プランが用意されており、万一の破損時には製品交換が受けられる。
(画像:DJI JAPAN)