6月中旬のリリースがアナウンスされている 「新型コロナウイルス接触確認アプリ」 。日本経済新聞によると、同アプリのリリースは早ければ今週中に行われることが明らかになった。
接触確認アプリのリリースは早ければ今週中
「新型コロナウイルス接触確認アプリ」 は、スマートフォンのBluetoothを利用して、新型コロナウイルスの陽性者と接触した可能性の通知を受けることができるアプリ。AppleとGoogleが共同で開発したAPIを用いて開発されている。
アプリの詳しい仕様はすでに厚生労働省のホームページ上で公開されている。利用するには本人の同意が必要となっており、誰と接触したのかが特定できないようになっているため、プライバシーが確保された状態で利用できるのが特徴だ。
日本経済新聞によると、日本政府はこの 「新型コロナウイルス接触確認アプリ」 のアプリ作成をMicrosoftに発注しており、AppleとGoogleのアプリ審査を通過することができれば、早ければ今週中にも希望者がアプリをダウンロードできるようになると伝えている。すでに海外では40カ国以上が独自アプリを導入している状況だが、ようやく日本もそれに並ぶ形になる。
しかし、日本経済新聞は運用面に難題が並んでいると懸念している。「新型コロナウイルス接触確認アプリ」 はアプリの普及率が高くなければ接触データを集めることができないため、利用者が少なければ十分に機能しない可能性がある。英オックスフォード大は 「人口の6割の利用が必要」 と指摘しているという。普及率6割というと、日本では 「LINE」 に匹敵する高さだ。
また、濃厚接触を知らせたところで検査や自宅待機につながらなければ感染拡大を防ぐことはできない。日本のアプリは個人情報や位置情報を集めず、通知対象がどうかは利用者本人にしか分からない仕様のため、通知を無視することもできてしまう。利用者ひとりひとりが自主的に検査を行ったり、自宅待機をするように後押しする仕組みが必要であると日本経済新聞は指摘している。
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