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CMF by Nothing 「WATCH PRO」 レビュー。約1万円なのに多機能、軽くてバッテリー持ちも良いスマートウォッチ

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英Nothing Technologyは、同社のメインブランドである 「Nothing」 に加えて、昨年8月に立ち上げた 「CMF by Nothing」 ブランドの製品を国内で展開中だ。

最高級のコンポーネントやパフォーマンスを備えたプレミアム路線の製品を販売する 「Nothing」 ブランドに対して、デザインや機能性にこだわりつつも、多くの人たちが手に取りやすい価格帯の製品を目指したのが 「CMF by Nothing」 。

今回、日本の販売代理店であるBLSから同ブランドのスマートウォッチ 「WATCH PRO」 の実機をお借りすることができたので、実際の使い心地などご紹介したい。

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デザイン

「WATCH PRO」 は、Apple Watchのようなスクエア型デザインを採用したスマートウォッチ。価格は11,000円(税込)とスマートウォッチの中ではかなり安いにも関わらず、スマートウォッチに求められるほとんどの機能を搭載しているのが大きな特長だ。

デザインは、フラットな画面・側面がNothing Phoneを彷彿とさせる、とてもシンプルなものになっている。ケース素材にはアルミ合金フレームが採用。少なくとも高級時計のようなリッチ感はないものの、かといって安っぽいとも感じない程度のちょうど良いガジェット感があり、個人的には嫌いではない。スーツのようなカッチリとした服装に合わせてのビジネス利用も十分に可能だろう。

むしろ気になるのはバンドのほう。こちらはすこし安っぽさというか、子ども向けのおもちゃ感がすこし感じられた。また、バンドはリングに通して金具で止めたあと、内側に収納するようにして装着する仕様なのだが、ピッチリ装着したバンドの内側に余った部分を収納する作業が難しく、装着するたびに一手間かかる。

約1万円のスマートウォッチのバンドに使いやすさや高級感を求めるのは酷かもしれないが、気になるならサードパーティ製バンドの購入も検討した方が良いかもしれないと思った。

本体サイズは46.9 × 39.87 × 12.89mm。重量は30.4g、バンド込みで47gと本体サイズの割には軽く、手首への負担が少ない。睡眠計測のために手首に装着して寝ても重量を感じづらく、日中も睡眠時も常に快適に使うことができる。

本体は1メートルからの落下試験や55℃環境下における動作テスト、スチールワイヤーブラシによるスクリーンスクラッチ耐性試験や塩スプレー腐食試験などさまざまなテストをクリアしており、耐久性に自信あり。IP68相当の防水性能も備える。

上から順にアッシュグレー、メタリックグレー、ダークグレー

カラーは国内ではアッシュグレー/メタリックグレー/ダークグレーの3色が取り扱われている。このうち、メタリックグレーのみケース側面が鏡面仕上げになっている。

画面には1.96インチの有機ELディスプレイが搭載。スマートウォッチとしては画面が大きめで情報が見やすい。解像度は410 × 502ピクセル(332ppi)で、最大輝度は600ニト、リフレッシュレートは平均50fps、常時表示ディスプレイにも対応する。

筆者のお気に入り 「InfoHub」

文字盤は多数用意されているが、筆者はNothingらしいドットを多用したデザインで、かつ様々な情報を一度に見ることができる 「InfoHub」 がお気に入り。Apple Watchのように文字盤に表示する情報や背景のカラーなどはカスタマイズできないが、そのままでも十分に使いやすかったため、個人的にはカスタマイズできなくても問題ないかなと感じた。

本体右側面には物理ボタンが1つだけ搭載されていて、同ボタンを押すことでメニューを表示できる。ボタンが複数あるとどのボタンがどの操作に対応するのかわかりにくいことがあるため、お子さんやシニア世代などデバイスにあまり慣れていない人でも安心して使えるのではないだろうか。

本体背面には心拍数や血中酸素飽和度を計測するセンサーが搭載。背面上部には充電端子が搭載されており、専用のワイヤレス充電器を取り付けて本体を充電できる。

スマートフォンとの接続には専用アプリを使用する。アプリはiOS版とAndroid版がリリースされており、どのスマートフォンを使っていても利用可能。筆者は今回iPhoneに接続して利用してみたが、初期ペアリングから実際の使用時に至るまで、特に不便を感じることなく使うことができた。

同梱物の充電ケーブルと取扱説明書

どんな機能が利用できる?

「WATCH PRO」 はエントリーモデルという立ち位置の製品ではあるが、できることは意外と多い。

背面のセンサーを使った心拍数や血中酸素飽和度の計測に加えて、歩数や消費カロリーの計測、天気の確認、音声アシスタントの起動、タイマー、ストップウォッチ、アラーム、ミュージックアプリのコントロール、スマートフォンのカメラのリモートシャッター、電卓機能など、スマートウォッチや活動量計に求められる機能はひと通り利用できる。

一方で、地図アプリを使用したナビゲーションを表示させたり、Felicaを利用した交通系IC決済を利用したりといったことはできない。このあたりはハイエンドのスマートウォッチに分がありそうだが、スマートウォッチにそれらの機能を求めない場合には、機能面としては十分なものと言えるだろう。

運動量の計測機能は、本製品では 「スポーツモード」 と呼ばれる。実際に屋外ウォーキングを計測してみたところ、歩数や歩いた時間、消費カロリー、歩いたルートなどが記録されていた。Apple Watchをもう片方の腕につけて一緒に計測してみたところ、数値は概ね一致していたように思う。

スポーツモードで運動量を計測しようとすると、「WATCH PRO」 はGPSを使って位置情報を取得しようとする。ただし、内蔵のGPSでは位置情報を取得できないことが多く、画面が 「測位中…」 の状態から動かなくなってしまうことが多い。一応、位置情報の取得をスキップして計測を開始することはできるのだが、ルート情報を記録できないため、正確な計測をしたいなら、できれば位置情報を取得しておきたいところ。

筆者が検証したところ、「WATCH PRO」 側からスポーツモードを起動すると、内蔵GPSを使って位置情報を取得しようとするのだが、スマートフォンアプリ側からスポーツモードを起動すると、スマートフォンのGPSを使って位置情報を取得する仕様のようだ。

アプリ側から起動すれば位置情報をスムーズに取得できるため、基本的にスポーツモードを利用したいときにはスマートフォン側から計測をスタートした方が良さそう。せっかくGPSを搭載していて、「WATCH PRO」 単体でも運動量の計測ができる仕様であるにも関わらず、それを活かすことができない点は残念だった。

スポーツモードでは、ウォーキングのほかに、ランニングやサイクリング、登山、ヨガ、スキー、野球、テニスなどの計測が可能。一般的なスポーツならほとんど計測可能だ。

また、昨今はほとんどのスマートウォッチで利用できる睡眠計測ももちろん利用可能。「WATCH PRO」 の場合は、寝る前に特に何らかの操作をしなくても自動で睡眠計測をスタートしてくれるため、ユーザーはただ腕につけっぱなしにするだけでOKだ。

たとえば上記は筆者がとある日に計測した睡眠で、睡眠時間や入眠・覚醒の時間、深い睡眠やコア・レム睡眠など、睡眠の種類も分析して表示している。実際に眠っている間の睡眠の種類については眠っている本人には分からない部分ではあるが、入眠と覚醒の時間は概ね合っているように感じた。

「WATCH PRO」 では、スマートフォンの一部の通知を手首で受け取ることも可能。メッセージアプリやLINEなど、メッセージ関連アプリの通知には、メッセージを送ってきた相手の名前と本文の一部が表示される。簡素な通知ではあるが、誰かからメッセージが届いたことを手首で確認できるのは便利だ。

スマートフォンに電話が来ると 「WATCH PRO」 の本体も振動し、電話が来ていることを教えてくれる。「WATCH PRO」 にはスピーカーとマイクが搭載されているため、そのまま通話することも可能だ。

安価なのに多機能でスマートウォッチデビューにオススメな1台

今回、「WATCH PRO」 をつけてしばらく過ごしてみたが、約1万円のエントリー向けスマートウォッチとは思えないほど様々な機能が利用できたことから、これからスマートウォッチデビューを考えている人や、お子さん・シニア世代にもオススメの製品だと感じた。

特に筆者が気に入っている点は、本体が軽いこととバッテリー持ちが良いこと。高機能なスマートウォッチになればなるほど本体は重く、バッテリー持ちも悪い傾向にあるが、「WATCH PRO」 はこれだけの機能があるにも関わらず軽く、バッテリーも1日に10%ほどしか減らないため、1週間くらいは充電なしで使い続けることができる。

気になったのが、純正バンドが装着しづらいこと。バンドの素材由来の問題かもしれないのだが、個人的にはもう少し装着しやすいバンドが欲しいなと感じた。どうしても使いづらさを感じるなら、サードパーティ製バンドを探していただきたい。

また、頻繁に運動量を計測したい人は、「WATCH PRO」 本体からスポーツモードを起動する際に、内蔵GPSでの位置情報取得がかなり遅い点は考慮しておこう。スムーズに運動を始めたい場合は、基本的にはスマートフォンアプリ側から起動するように心がけたい。

上記2点は改善してもらいたいところではあるが、これ以外に、画面の表示や機能面での問題はさほど感じなかったことから、この価格帯のスマートウォッチの中では使いやすい部類に入るのではないだろうか。

あと、これは10万円を超えるApple Watchを普段から装着しているからかもしれないが、今回の 「WATCH PRO」 の価格はわずか1万円程度ということもあり、傷などを気にせずに使えるというのも嬉しい点だと思った。

もし壊れてしまったとしても、すぐに買い替えできる金額なので、ついうっかり時計を壁や扉などにぶつけてボロボロにしてしまう “うっかりさん” にはぜひ積極的に 「WATCH PRO」 をオススメしたい。

「WATCH PRO」 はAmazon.co.jpや楽天市場などで11,000円(税込)で購入可能だ。

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AuthorNANA

東北出身の東京都在住(性別年齢は非公開)。趣味はガジェットいじり、旅行や料理、映画、ゲーム。イモリやサンショウウオが好きなので、家でよく愛でています。

同メディアで取り扱う情報は主にインターネットテクノロジー関連、AppleやGoogleなどの新製品やサービス。その他、今最も興味があるのは「VR/AR」「スマートスピーカー」。