現地時間3月27日、Appleは教育関連イベント「Let’s take a field trip」を開催予定。
具体的に何が発表されるのかは明らかになっていないが、Appleは「学校の先生や生徒に新しいクリエイティブなアイデアを提供する」とアナウンスしていることから、教職員や学生をターゲットにした新製品を発売することが予想される。
この新製品の正体について、Bloombergは「iPad」の低価格モデルであると報じていたが、どうやらこの新型iPadは単なる低価格モデルというわけでもなさそうだ。
KGI Securitiesの著名アナリストMing-Chi Kuo氏によると、同端末は「Apple Pencil」が使えるようになるとのこと。彼は、投資家向けにレポートを公開している。
低価格iPadで「Apple Pencil」が使えるように
Kuo氏のレポートでは、Appleが発表する新型iPadは、9.7インチのディスプレイを搭載したモデルであるという。直接的には明言されていないが、現行の「iPad(第5世代)」の廉価モデルである可能性が高い。
そして、Androidタブレットと差別化を図るため、価格を引き下げるだけでなく、「Apple Pencil」もサポートする予定であるとのこと。もし、これが本当だとしたら「iPad Pro」以外のデバイスが「Apple Pencil」をサポートするのは初めてのことになる。
これまで、「iPad Pro」以外のデバイスが「Apple Pencil」に対応するという話は有力な噂ではなかった。
しかし、メディア向けに送付されたイベントの招待状のデザインに、まるでiPadとApple Pencilを使って描かれたかのようなAppleロゴが示されていることから、新型iPadがApple Pencilをサポートする可能性はとても高くなっている。
この新型iPadで、Apple Pencilの機能がアンロックされる理由については、ある程度察しがつく。
主に学生をターゲットにした同端末は、当然ながら学業に活用できることがアピールポイントになるはず。教授がホワイトボードや黒板に書いた文字や図を、すぐにメモできるようにするためには従来の入力方法では不十分だ。しかし、Appleは「Apple Pencil」という魔法のスタイラスを持っている。もちろん、これを活用しない手はないだろう。
iPadのApple Pencilの認識精度は非常に正確であることから、おそらく学生にとって魅力的。また、メモはすべてデジタルで保存できるため、紙のノートを持ち歩く必要はない。分からない単語があればすぐにタブレットで調べごとができるなど、すべてiPadで完結できる。非常に合理的だ。
ちなみに、この新型iPadの値段がいくらになるのかなど、詳細はまだほとんど明らかになっていない。しかし、現在の「iPad(第5世代)」よりも安くなることが報じられており、なんと259ドル(約27,000円)とかなり安くなるとも言われている。
これが本当かどうかは、Appleからの発表を待つしかないわけだが、各所から同様の情報が出てきていることから、情報の確度はそれなりに高そうだ。
Kuo氏は今回のレポートで、iPadの出荷予測について触れている。彼の予測では、2018年のiPadの出荷は全体の7割以上を同低価格iPadが占めるとのこと。同時に、「Apple Pencil」の出荷にもプラスの影響を与えるとしている。
ちなみにKuo氏は以前から、Appleが今年9月に新型「iPad Pro」の出荷を控えていると予測している。こちらは「iPhone X」のようにホームボタンが廃止され、ベゼルレスデザインが採用されたモデルになるなど、低価格モデルとの差別化を図る予定のようだ。
[ via MacRumors ]