
生成AIツールはここ数年で急速に数を増やしているが、画像生成と動画生成を同一プラットフォームで、かつ実用レベルで扱えるサービスはまだ限られる。
「BananaImg AI」は、そうした状況の中で登場したオールインワン型の生成AIツールだ。高画質な画像生成を軸にしながら、動画制作までを一つの流れでこなせる点が特徴で、個人クリエイターから小規模な制作チームまでを主なターゲットに据えている。
今回はBananaImg AIを実際に使い、画像や動画がどのレベルで生成できるのかを試してみた。画像・動画生成AIの導入を検討している人にとって、判断材料の一つになれば幸いだ。
(提供:BananaImg AI)
複数の最新モデルをまとめて扱える生成AIツール「BananaImg AI」
BananaImg AIは、ブラウザ上で利用できるAI画像・動画生成ソフトだ。Googleアカウントでログインすれば無料クレジットが付与され、その範囲内で画像や動画の生成を試せる。
このサービスの大きな特徴は、複数の高性能AIモデルを使い分けられる点にある。画像生成には「Gemini AI Nano Banana」と「Seedream 4.0」を採用し、動画生成には「Google Veo 3」を利用する。いずれも評価の高いモデルで、用途に応じてまとめて使える点がBananaImg AIの強みと言える。
実際に使ってみた。動画は完成度高め、使いどころは見極めたい

実際にBananaImg AIを使い、人物を用いた画像の生成を試した。まずは以下のプロンプトを使って、PCを操作する男性の画像を生成してみた。
実際に入力したプロンプト:
A Japanese man in his 30s with short hair and casual clothing. He is working on a laptop in a naturally lit indoor space. Soft background blur, calm and neutral mood. Photorealistic, high resolution, shallow depth of field.
日本語訳:
30代の日本人男性。短髪でナチュラルな服装。ノートPCを開いて作業している様子を、自然光の入る室内で撮影したような雰囲気。背景はややぼかし、全体は落ち着いたトーン。フォトリアル、高解像度、浅い被写界深度。
作成できた画像は以下。


操作感は全体的に軽快だ。テキストから画像、画像から画像といった基本的な生成フローは分かりやすく、生成にかかる時間も30秒〜1分程度と短い。

次は、一度生成した画像の男性の服装を変えるプロンプトを入力してみた。
実際に入力したプロンプト:
The same man as before, with identical face and hairstyle. He is now wearing a dark business suit and white shirt. No change to age, body type, or facial expression. Same indoor setting, natural light, photorealistic style.
日本語訳:
先ほどと同じ男性で、顔立ちと髪型は同一のまま。ダークカラーのビジネススーツに白いシャツを着用している。年齢、体型、表情は変更しない。室内の環境や自然光、写実的な表現はそのまま維持する。

カジュアルな服装で生成した人物に対し、「同一人物のままスーツ姿に変更する」指示を追加したところ、顔立ちや雰囲気を保ったまま服装のみが切り替わった。人物表現の一貫性は、実用面でも評価できる。

動画生成に関しては、モデルはGoogle Veo 3を採用しており、BGM付きの映像を自動で生成できる。音声と口元の動きの同期や、複数のカメラアングルを使った演出にも対応しているようだ。
動画生成は画像生成に比べてクレジット消費が多く、残念ながら今回は試すことができなかった。また、狙い通りの映像を出すには、シーンの流れや動き、音の雰囲気などをある程度具体的に指示する必要があり、完全に「お任せ」で高品質な結果が出るわけではない。このあたりはVeo系モデル全般に共通する部分で、プロンプトの書き方が仕上がりを左右する。
料金プランは月額9.9ドルから用意されており、無料プランも提供されている。無料版は生成回数に制限があるものの、操作感や出力傾向を把握するには十分だ。複数の高性能モデルをまとめて使える点を考えると、価格設定は比較的バランスが取れている印象を受ける。
BananaImg AIは、あらゆる制作を一本で完結させる万能ツールではない。ただ、画像と動画をまとめて扱いたい人にとっては、手間を減らしつつ制作を進められる現実的な選択肢だ。専用ツールをいくつも使い分ける前のステップとして、あるいは制作フローの効率化を目的に導入する価値は十分にある。実用性重視の生成AIツールとして、今後のアップデートにも注目したい。


